〔2011/2/7〕野村総合研究所、顧客の声を自動的に評価・分析する機能を搭載したテキストマイニングツールの販売開始

      
自動評価分析機能             顧客からの評価の時系列推移マップ 

野村総合研究所は、コールセンターやアンケートを通じて集まってくる顧客の声(VOC)を、さまざまな評価軸で自動的かつ瞬時に把握・分析するための機能や、分析結果を視覚的に理解しやすくするマッピング機能を新たに搭載・強化したテキストマイニングツール「TRUE TELLER(トゥルーテラー)Ver.7.0」を、3月1日から販売を開始する。
企業には、さまざまなVOCが大量に届く。最近では、ブログをはじめとするソーシャルメディアにおいても、製品やサービスに対する顧客からの評価を含んだ発言が多数発信されている。従来、このようなVOCのデータを基にして、傾向や顧客からの評価を把握するためには、 例えば「デザイン関連」や「価格関連」といった評価項目ごとに、得られたデータを分類して読み込む必要があり、その作業には大変多くの時間と労力を要した。また、これまでのテキストマイニング技術では、ポジティブまたはネガティブな意味の単語は、分析する企業であらかじめ登録したものを用い、それらへの適合度を評価して数値化する方法が一般的であった。
こうした従来の手法では、必ずしも的確な評価ができていなかった。例えば、「品質は高いが、値段も高い」という文脈のVOCがあった場合、品質の面では、ポジティブな評価になるが、価格の面では必ずしもポジティブな評価で使われていない場合でも、機械的に“ポジティブ”として評価されていた。
同社では、これらの課題に対応し、テキストマイニングツールの評価機能を、より的確なものとするため、「感性辞書」を搭載した「自動評価分析機能」を開発した。感性辞書とは、自動車、家電、金融商品、食品・飲料など、さまざまな業種・商品カテゴリごとに、顧客が評価を行う際の基準となる評価軸、およびその評価に基づく実際の表現をリストアップした同社独自の辞書。自動評価分析機能を利用すると、多数のVOCデータが、感性辞書の評価軸に基づいて自動集計されるため、よりスピーディーかつ正確に、顧客の評価を読み取ることができる。それにより、今後企業として優先的に実施すべき施策や、競合他社と比較した強み・弱みの発見が可能となる。その他、VOCの全体傾向を視覚的(空間的)に把握したり、経時的な変化を瞬時に把握できるよう、マッピング機能を強化した。例えば、今回強化を図った「話題のひろがりマップ」では、VOCに登場する主要単語とその関連キーワードを、視覚的に把握することを可能にした。また、時間経過を追う形で、顧客の評価の推移がマップに示されるため、企業で実施した施策の効果検証が容易になった。
なお、TRUE TELLER Ver.7.0に対応した、社内にあるさまざまな定性情報の一元管理、分析、検索、トピックス発見が可能なポータルサイト構築パッケージ製品「TRUE TELLE 顧客の声ポータルVer.5.0」も同時に発売した。


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