CRM関連ベンダー動向
〔2025/1/16〕兵庫県トラック協会、DX化に向けてシナジーマーケティングのクラウド型CRMシステム「Synergy!」を導入
一般社団法人兵庫県トラック協会(以下、兵ト協)とシナジーマーケティング(本社:大阪市北区、奥平博史社長)は、2024年10月1日、シナジーマーケティングが提供するクラウド型CRMシステム「Synergy!」の導入に関する業務提携を行った。これにより、兵ト協は、2,000社以上の正規法人会員との各種連絡業務の効率化を目的として、2025年1月からSynergy!の運用を開始した。
兵ト協は、2024年12月末現在、2,120社の会員企業を擁し、貨物自動車運送事業や利用運送事業に関する指導、調査、研究などさまざまな事業を行っている。しかし、従来のアナログな業務処理により、書類のやり取りや手作業でのデータ入力に多くの時間と手間がかかっていた。トラック物流業界は日本の社会と経済を支える重要なインフラに位置付けられており、「物流の2024年問題」への対応も迫られる中、IT/DX化による業務効率化が喫緊の課題となっていた。
シナジーマーケティングは、2000年の創業以来、デジタルマーケティング分野で豊富な実績を築いてきた。その中核となるCRMシステム「Synergy!」は、会員情報を一元管理し、メール配信やアンケートなど、さまざまなコミュニケーションを効率化するソリューション。例えば、新制度の案内を迅速に行ったり、会員へのアンケート調査を効率的に実施できる。
兵ト協は、この度、Synergy!を導入し、IT/DX化の第一歩を踏み出した。本システムの導入により、会員とのコミュニケーションを円滑化し、人手不足解消や働き方改革に貢献することで、業界全体の競争力強化を目指す。シナジーマーケティングは、Synergy!の運用サポートに加え、デジタルマーケティング領域における20年以上の経験とノウハウを活かし、兵ト協のさらなる発展を支援していく。
〔2025/1/6〕IDOM、顧客体験向上を目的としたCRMの再構築およびDX投資の加速を発表
中古車大手の「ガリバー」を運営するIDOMは、戦略子会社「IDOM Digital Drive」の本格稼働、Salesforceの導入、そしてデジタル戦略責任者 野原昌崇の就任を含む、顧客体験向上を目的とした顧客接点システムの再構築およびDX投資の加速について発表した。
同社は1994年に創業し、中古車業界のリーディングカンパニーとして昨年、30周年を迎えた。この節目を機に発表したミッションステートメント「まちのクルマ屋」の実現に向けて、中古車の買取・販売から整備まで、よりお客様に身近な存在となるため、お客様とのつながりを深める取り組みが必要であると考えている。これまでも、IT投資を積極的に行い、顧客管理システムの構築・運用を進めてきた。一方、中期経営計画に掲げているオウンドメディア(自社サイト)の拡張による新たな顧客体験の創造や最新AIテクノロジー導入による先進的な業務効率化を目指したとき、新しい顧客接点システムの構築とDX投資の加速が必要と判断した。
DX投資加速に向けて、エンジニア採用を進めるべく、同社は2024年9月にIDOM Digital Driveを設立した。近年、事業会社のシステム内製化がさまざまな小売業リーディングカンパニーにおいて体制構築されているなか、同社も中古車業界のリーディングカンパニーとして、システム内製化を加速していく。
顧客接点システム(CRM)の再構築にあたり、同社はSalesforceを全面的に導入。従来のビジネスである、顧客の要望ヒアリング、中古車の提案、契約における各種連絡という販売の顧客接点から、購入した中古車の納車からメンテナンスに至るアフターケアの顧客接点まで、SalesforceのService CloudとLightning Platformにて開発を進めている。また、Salesforceがオウンドメディア拡張およびAI活用の基盤となることを期待している。この導入を決めた理由に、Salesforceが提供するプロダクトレベルの高さ、豊富なCRMノウハウ、テクノロジーの先進性が挙げられる。こうした特徴を活かして、同社業務を効率化し、今後もあらゆる顧客のニーズに応える。
〔2024/12/19〕米国Salesforce社、自律型AIエージェントの最新版「Agentforce 2.0」を発表
米国Salesforce社は、Agentforceの最新バージョンであり、エンタープライズ向けとして初のデジタル労働力を生み出すプラットフォームである「Agentforce 2.0」を発表した。これは、業務フローの中で信頼できる自律型AIエージェントをチームへ拡張するAIシステム。今回の発表では、AIエージェントのSlackへの展開、迅速なカスタマイズを可能にする事前作成済みスキルの新たなライブラリ、エージェンティック推論能力と検索拡張生成(RAG)が強化された。これにより、企業は複雑な複数ステップのタスクをより高い精度と正確性で処理できるカスタマイズされたAIエージェントを活用し、労働力を拡大することが可能となる。
あらゆる企業は、利用可能なリソースよりも多くの仕事を抱えており、顧客対応品質の低下やタスクの滞留につながっている。企業はAIに頼ろうとしているが、汎用的な回答を提供する不十分なソリューションを許容できずにいる(英語)。Copilotのような既存のAIソリューションは、求人応募に対する個別対応のガイダンスや製品を推奨してリードを育成するなど、複雑な要求に対して正確で信頼性の高い回答を提供することが困難だ。企業は、データに基づいて推論し、ワークフローを活用して、過負荷のチームに代わってアクションを起こすことができる自律型AIエージェントという形でデジタル労働力を供給するように設計された、新しいタイプのプラットフォームを必要としている。
〔2024/12/18〕ビービット、小売・EC向けMA/CRMツール「OmniSegment」にて、AIが買い物をサポートする対話型商品レコメンド機能をリリース
ビービット(本社:東京都千代田区、遠藤直紀社長)は、小売・EC向けMA/CRMツール「OmniSegment(オムニセグメント)」にて、AIが買い物を支援する対話型の商品レコメンド機能「AIストアマネージャー」を新たに2025年1月目途にリリースすること発表した。本機能は、OmniSegmentを契約していない企業でも、本機能単体で導入することが可能。安価かつ簡単に導入できる本機能の提供を通じて、ビービットはユーザの買い物体験の向上を促進する。
日常生活のあらゆる場面でデジタル活用が進む中、消費者はますます効率的でストレスのない買い物体験を求めるようになっている。このような消費者ニーズの変化に応じるには、企業が提供するユーザーエクスペリエンス(UX)のさらなる向上が不可欠である。
例えば、「購入する商品を探す」というプロセスでは、実店舗では店員に相談して適切な商品を提案してもらえる一方、ECサイトでは主にワード検索やカテゴリ検索に頼ることが一般的だ。そのため、消費者側のニーズが曖昧な状態では、オンライン上で最適な商品・サービスを見つけることができないといったことが発生してしまう。特に、美容・健康食品・家電・旅行といった、商品・サービスの数が多く、サービス提供側と消費者側で情報の非対称性が大きい業界では、こうした課題が顕著に現れる。
そこでビービットは、小売・EC向けMA/CRMツール「OmniSegment」の新機能として、AIを活用した対話型のアシスタント機能を開発した。
本機能は、商品マスタ情報およびECサイト上の商品詳細ページの情報を基に、ユーザの商品探しを対話形式で支援する機能。ユーザは実店舗で店員に相談をするように、商品を探すことができる。例えば、ユーザから「コーヒーマシンがほしいのですが」という問いかけをすると、AIから「どのようなコーヒーを普段飲みますか?」など必要な情報をヒアリングした上で、「あなたに適したコーヒーマシンはこれです」と提案してくれる。複数商品の比較や、商品に関する詳細な質問に対する回答も可能。
価格は、初期費用は不要、月額費用5万円から(予定)。
〔2024/11/28〕シナジーマーケティング、CRMシステム「Synergy!」をリニューアル
シナジーマーケティング(大阪本社:大阪府大阪市北区、奥平博史社長)は、CRMシステム「Synergy!(シナジー)」のブランドリニューアルを行う。リニューアルを起点に、CRM機能の提供を主としてきた同サービスを、マーケターの課題解決を支援する「マーケティングSaaS」へと進化させることを目指す。
これにより、顧客行動分析機能の強化や操作画面のユーザビリティ向上といったマーケティング関連のサポートだけでなく、業務プロセス上の課題やマーケターの悩みを見出し、その解決に向けた機能開発や支援体制の強化を行っていく。また、2025年1月中にはSynergy!の20周年を記念した企画もスタートする予定。
〔2024/11/14〕丸紅情報システムズ、Salesforceを自動化する新ソリューション「WinActor for Salesforce」の提供開始
丸紅情報システムズ(本社:東京都文京区、上田史夫社長 以下、MSYS)は、米国Salesforces社が提供するクラウドベースのCRMプラットフォーム「Salesforce」のさまざまな操作やシステムとの連携を簡単に安定して実現できる連携アダプター「WinActor for Salesforce」の提供を開始した。
Salesforceは、高機能CRMとして、顧客管理、営業支援、マーケティング自動化、カスタマイズ性、豊富なアプリ連携、AI活用機能など、柔軟な拡張性と高度な分析ツールをもったプラットフォーム。一方で、その活用が進むにつれて、操作にかかる業務量や既存システムとのデータ連携の煩雑さが新たな課題となっている。
WinActor for Salesforceは、データ更新・取得・削除などのオブジェクト操作を自動化することができる。自動操作はすべてSalesforceとのシステム連携で行うため、画面展開は伴わず、高速かつ信頼性の高い自動化プロセスを構築する。利用者はAPIやプログラミングの知識を必要とせず、RPAツール「WinActor」のプロパティ画面で簡単に設定することができるため、従来のシステム開発より低コスト・短納期の業務効率化を実現する。また、安定性の高さによって長期的な運用においても安心して利用できる。
MSYSはWinActor for Salesforceの提供を通じて、企業のさらなる業務効率化やDX推進に貢献する。また、「kintone」や「Box」、「Dropbox」、「DX Suite」などさまざまなサービスに対応した連携アダプターも提供している。
〔2024/10/29〕プロディライト、SalesforceとクラウドPBX「INNOVERA」が連携できるソリューションパックのリリースを開始
電話のDXを推進するプロディライトは、クラウドPBX「INNOVERA」とSalesforceが連携できるソリューションパックのリリースを開始した。
クラウドPBX「INNOVERA」の対象となる新規・既存含めたユーザーの中に、CRMと呼ばれる顧客情報を管理するシステムを使われているケースが多く見られる。電話機能とCRMを一緒に使うことによって、例えば着信後、電話を取る前に相手が誰かを確認することや、顧客情報を把握・更新しながら通話が可能になるなど、電話業務の効率化を図ることができる。
これまでもINNOVERAは他社CRMとの連携ソリューションを提供してきたが、この度、世界No.1シェアで、国内でも多くの企業が使うCRMであるSalesforceとの連携を実現し、新規・既存含めたより多くのユーザーに電話業務の効率化の機会を提供することが可能になった。
本ソリューションパックは、SKI(本社:大阪府大阪市、片岡里哉社長)が提供する。INNOVERAとSalesforceと連携するためのAPIによる提供で、同社による構築までのコンサルティングも可能。