CRM関連ベンダー動向

〔2026/2/19〕電通総研、地域金融機関向けCRM/SFAシステム「D-NEXUS(ディーネクサス)」を提供開始

 電通総研は、地域金融機関向けCRM/SFAシステム「D-NEXUS(ディーネクサス)」の提供を開始した。同製品は、電通総研の融資統合ソリューション「BANK・R(バンク・アール)」の営業支援モジュールと顧客情報管理モジュールをベースに、UIとシステムアーキテクチャを抜本的に刷新し、より高い操作性と拡張性を実現した新たなソリューション。
 近年、地域社会では人口減少や地域経済の縮小、事業承継といった課題が深刻化しており、地域金融機関には、単なる資金供給にとどまらず、地域企業の成長支援や経済活性化を担う存在として、より高度な顧客対応が求められている。このような状況の下、電通総研は融資統合ソリューション「BANK・R」をはじめとする各種ソリューションの提供を通じ、地域金融機関の業務改革を支援してきた。今回、さらなる地域金融機関の競争力強化と地域経済の活性化を支援するため、地域金融機関向けCRM/SFAシステム「D-NEXUS」を開発した。
 今般の開発に際し、約2年間にわたり、日本国内50以上の地域金融機関に対面インタビューを実施し、営業現場が求める顧客理解の深化や情報活用の在り方について多くの意見を収集した。その結果、地域金融機関に共通する営業現場の課題は次のように「業務課題」と「システム課題」に分けられることがわかった。
1.業務課題
・営業担当者が日々の業務に追われ、十分な顧客接点を確保できない
・見込み顧客リストの成約率が低く効率的なアプローチにつながらない
・若手職員の育成が進まず、営業ノウハウの継承が困難
2.システム課題
・交渉履歴における担当者ごとの入力精度や詳細度に差がある
・複数システムへの同一情報の重複入力が発生
・成約に至らなかった案件の情報が十分に蓄積されず、分析に生かせない
 こうした課題を踏まえ、顧客情報をより立体的に把握し、銀行資産としてのデータ蓄積を強化することで、顧客エンゲージメントの向上を目指して誕生したのが、D-NEXUS。
 D-NEXUSは、既存の融資関連システムとシームレスに連携することが可能で、案件獲得から融資実行までのプロセスを一気通貫で支援する。複数システムを跨ぐことなく業務を完結できるため、案件管理から稟議作成に至るまでの業務効率化を実現し、担当者の負荷軽減と迅速な顧客対応に貢献する。また、生成AIを活用しシステム連携によって統合・蓄積されたさまざまな情報を横断的に分析することで、複合的な分析や示唆の提供を可能にする。成約済み商談に関する顧客データや交渉履歴、過去の融資情報などを生成AIが分析し、営業担当者の負担を軽減しながら、融資稟議作成を支援する。将来的には電通総研が独自開発した企業向けChatGPTソリューション「Know Narrator(ノウ ナレーター)」との連携により、各銀行固有の業務プロセスや判断基準に即した、より実践的な生成AI活用を実現する。
 D-NEXUSは、職員が直感的に入力できるUI/UXを備えたプラットフォームであり、入力ルールを細かく設定できるため、職員間での入力のばらつきを防ぎ、データ品質を一貫して担保する。これにより、営業活動に必要な情報の精度と検索性が向上し、業務効率化を実現する。営業担当者は事務作業に追われることなく顧客との対話に時間を充てることができるようになり、結果として本質的な顧客理解の深化につながる。また、法人と個人の情報を統合管理できる「法個一体」システムにより、従来のように法人・個人で別々のシステムを参照する煩雑さを解消し、異なる顧客情報を一画面で把握できることが大きな強みとなる。
 D-NEXUSでは、銀行内部で蓄積される成約事例や成功ノウハウをすぐに参照できるよう必要な情報に最短でたどり着けるシンプルな画面設計を採用している。例えば、成約事例は案件種別・業種・課題・提案内容などでワンクリック検索が可能で、案件概要から成功要因までを一画面にまとめて確認できる構成としている。これにより、銀行内部の暗黙知を形式知化し、営業の型を創出することで経験の浅い担当者でも成功パターンを容易に把握でき、再現性のある営業活動を実現する。また、アポイントに伴う各種タスクは、タスク管理画面からそのままスケジュール登録まで完結できる導線を設計しており、多忙な営業担当者でも入力の手戻りがなく、抜け漏れを防止する。
 電通総研は、今後融資領域のみならず顧客接点領域にも注力していくことで、地域金融機関における顧客課題を解決するコンサルティング営業の育成に伴走し、D-NEXUSを通じた顧客理解の深化を支援する。

〔2026/1/21〕フューチャーショップ、EC事業者向けCRM・メールマーケティング基盤「future Scenario Cast」を2026年4月に提供開始

 SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」を提供するフューチャーショップ(本社:大阪府大阪市北区、星野裕子社長)は、EC事業者のメールマーケティング・CRM/MA活用をより始めやすく、運用しやすくする新サービス 「future Scenario Cast」 を、2026年4月より「futureshop」「futureshop omni-channel」利用者向けに提供を開始することを発表した。
 同サービスはイー・エージェンシー(本社:東京都千代田区、甲斐真樹社長)の技術協力のもと開発され、 同社のCRM/MAツール「DATA CAST for futureshop」を基盤に、futureshopの標準CRM・メールマガジン機能として統合・内蔵するOEMサービス。
 従来のfutureshop標準のメールマガジン機能では対応が難しかった、HTMLメールエディタ、ステップ配信、行動起点のシナリオ配信などが利用しやすくなり、EC事業者の継続的な顧客育成をより効果的に実現できるようになる。

〔2025/12/10〕大鵬薬品、Veevaの次世代CRM「Veeva Vault CRM」を導入

 Veeva Japan(本社:東京都渋谷区、千葉弘崇ゼネラルマネージャー、以下、Veeva )は、大鵬薬品工業(本社:東京都千代田区、小林将之社長、以下、大鵬薬品)が、Veeva の次世代CRM「Veeva Vault CRM」を採用したことを発表した。大鵬薬品は、ライフサイエンス業界向けの次世代CRMを採用することで、最新の技術革新を活用し、顧客のニーズに基づいた最適な情報提供とコミュニケーションを実現する。これにより、医療関係者とのエンゲージメントをさらに効果的に高めていく予定。
 昨今、医療関係者による情報収集のデジタル化が急速に進む中、大鵬薬品では「TAIHO オムニチャネルビジョン 2027」を策定し、医療関係者の視点に立った情報提供活動を、オムニチャネル戦略に基づいて推進している。このビジョンの実現に向け、最適なプラットフVault CRMは、15年以上にわたるライフサイエンス業界での知見と経験を基に設計された次世代のCRMで、VeevaのDevelopment CloudやQuality Cloud、Veeva PromoMatsといった製品群と同じVault Platform 内に構築されている。業界特有の多様な業務要件を深く理解した機能群を備え、各国で変化するビジネスニーズやコンプライアンス要件にも柔軟に対応している。2024年から一般提供を始めたVault CRMは、現在すでに世界で100社以上に活用されている。
 Vault CRMは、営業・マーケティング・メディカルの各チームをシームレスにつなぎ、顧客中心のモデルを推進し、より効果的なコマーシャル活動を実現する「Vault CRM Suite」の一部。さらに、Veeva AI の Pre-call Agent、Content Agent、Free Text Agent、Voice Agent により、現場での生産性を飛躍的に高めることができる。

〔2025/11/12〕リストインターナショナルリアルティ、Zoho CRM Plus 導入で​月1,000件以上の問い合わせ対応を自動化

 ゾーホージャパン(本社:神奈川県横浜市、マニカンダン・タンガラジ社長)は、リストインターナショナルリアルティ(本社:神奈川県横浜市、北見尚之社長)が、富裕層向け不動産事業の顧客対応体制を強化するため、「Zoho CRM Plus」を導入したことを発表した。同社は、MAツール「SATORI」およびチャットツール「Slack」との連携により、問い合わせ対応を自動化し、営業プロセスの標準化と顧客対応品質の均一化を実現した。
 リストインターナショナルリアルティは、世界80以上の国と地域に展開する高級不動産ブランド「Sotheby’s International Realty」の日本法人として、国内外の富裕層顧客を対象に高額物件の売買を仲介している。
 同社には、月1,000件を超える多様な問い合わせが寄せられるが、営業担当者ごとに管理方法が異なり、顧客情報の分散や更新遅延が課題となっていた。特に、富裕層顧客は個人名義に加えて資産管理会社や代理人など複数名義で取引を行うケースが多く、組織全体で顧客の全体像を把握することが難しい状況であった。
 Excelベースの運用では、どの顧客に誰がいつどのような対応をしているのかを追いきれず、対応の抜け漏れや連携の齟齬が発生。担当者不在時のフォローも属人的となり、顧客体験の一貫性を保つことが困難であった。こうした課題を解消し、組織全体で顧客データを共有・活用できる体制を構築するために、Zoho CRM Plus の導入を決定した。
 Zoho CRM Plus 導入の狙いと効果
・問い合わせ対応の自動化とスピード向上
 Zoho CRM Plus を中核に、SATORIおよびSlackと連携。Web問い合わせが入ると自動的に担当者へ通知・割り当てが行われ、初期対応の迅速化と漏れ防止を実現した。
・情報の一元化と属人化からの脱却
 個人・法人・代理人など複数の名義を一元化し、案件・契約・履歴情報を統合的に閲覧可能に。引き継ぎや部門間連携もスムーズになり、顧客対応の再現性が高まった。
・案件・進捗の一元管理とリアルタイム共有
 Zoho CRM Plus 上で案件ステータスをリアルタイムに共有。問い合わせから契約、フォローアップまでのフローを明文化することで、営業品質の均一化を実現した。
・マーケティング連携によるリード最適化
 SATORIで収集した行動データをCRMに連動させ、MAと営業を統合。リード獲得から育成・商談化まで一貫した顧客体験を提供できる体制を構築した。
 同社は今後、Zoho CRM Plusを基盤に、AIによる案件予測や顧客データ分析の高度化を進める予定。ゾーホージャパンは、リストインターナショナルリアルティの取り組みを、複雑な顧客関係を扱う業界におけるCRM運用の先進事例として支援していく。

〔2025/10/29〕バリュエンスジャパン、Zoho CRM 導入で​「機会損失4割→1割」に改善

 ゾーホージャパン(本社:神奈川県横浜市、マニカンダン・タンガラジ社長)は、バリュエンスジャパン(本社:東京都港区、冨田光俊社長)が、スポーツ・エンターテインメント領域で展開するリユース・ブランディング事業「HATTRICK(ハットトリック)」において、案件管理と進捗可視化の基盤としてZoho CRM を導入したことを発表した。​導入により、案件の更新や管理の精度が大幅に向上し、機会損失率を従来の約4割から1割へ削減。リアルタイムでの情報共有により、チーム全体の生産性向上に大きく寄与した。
 バリュエンスジャパンは、ブランド品や骨董品、美術品といったラグジュアリー商材に加え、スポーツ関連商材などのリユース事業をグローバルに展開している。中でも「HATTRICK」事業は、プロスポーツ選手やチームが使用したユニフォーム・用具を再活用し、ファンや地域に還元するユニークな取り組みとして注目を集めている。
 事業拡大に伴い、同時並行で進行する案件数が急増する中、従来のExcelによる管理では更新漏れや情報のタイムラグが発生。営業・企画間での共有が追いつかず、案件全体の3〜4割が適切なフォローができないまま失注するなど、機会損失が顕在化していた。 こうした課題を解決するために、Zoho CRM の導入を決定した。
 Zoho CRM 導入の狙いと効果
・案件・進捗の一元管理とリアルタイム共有
 「計画中/見通しあり/中止/リスケ/クロージング」などのステータスをかんばんビューで統合管理。
件数や金額の見込みを一目で把握でき、営業・企画チーム間で進捗をリアルタイムに共有。
・タスク自動生成による抜け漏れ防止と行動の具体化
 案件の終了日から逆算して「企画提案」「合意」「実施準備」などのタスクを自動生成。担当者ごとに「何を・いつまでに・どの順序で行うか」が明確になり、行動計画の精度が向上。
・データドリブンな意思決定による業務精度の向上
 売上や進捗をダッシュボードでリアルタイムに把握し、隔週・週次の会議でKPIギャップを分析。データに基づく迅速な判断と行動修正が可能になり、提案精度とスピードの双方が向上。
 Zoho CRM のアナリティクス機能により、チームごとの売上や進捗をダッシュボードで可視化。定例ミーティングではリアルタイムの数値に基づく議論と意思決定が行えるようになった。 業務全体の透明性が高まったことで、現場・マネジメント間の連携が強化され、チームとしての一体感も向上している。
 今後は、AIを活用したデータ分析により、さらなる精度向上を図っていく予定。CRM、MA、BIを横断的に連携させ、客単価やLTV(顧客生涯価値)の最大化につなげていく。最終的には、AIが自動で分析・提案を行い、人とAIが協働しながらビジネスを加速させる——そんな仕組みの実現を目指している。

〔2025/10/23〕KUROCO、ECプラットフォーム「futureshop」との連携を開始

 EC事業者のデータドリブン経営を支援するKUROCO(本社:神奈川県横浜市、齋藤健太社長)は、フューチャーショップ(本社:大阪市北区、星野裕子社長)が提供するSaaS型ECプラットフォーム「futureshop」および「futureshop omni-channel」との連携を開始した。
 今回の連携により、futureshopおよびfutureshop omni-channelを利用のEC事業者は、KUROCOが提供する「データドリブンEC支援サービス」を通じて、データ統合・分析から施策立案・効果検証、さらに社内でのデータ活用の内製化までを一気通貫で支援を受けることが可能となる。
 フューチャーショップが提供するSaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」では、サイトデザインのカスタマイズやコンテンツの更新を、EC担当者の手で自由度高くスピーディに行える。
 さらに、顧客のファン化を促進するための多彩な機能も有しており、効果的なロイヤルティマーケティングを展開することが可能。
 また、futureshop omni-channelでは、実店舗とECサイトの顧客データを一元管理でき、オンラインとオフラインの垣根を超えたシームレスな顧客体験と、細やかなデジタルマーケティング施策の実行が可能となる。
 近年、EC事業を取り巻く環境は複雑化しており、多チャネル展開やオムニチャネル施策が求められる中で、「データが点在している」「施策の根拠となる数値が可視化されていない」「分析や改善PDCAの内製化ができない」といった課題を多くの事業者が抱えている。
 こうした背景のもと、KUROCOでは、属人的な集計業務から脱却し、現場視点に基づく分析と改善施策を高速に回せる環境の提供を目指してきた。今回の連携により、フューチャーショップのプラットフォームとKUROCOの支援が融合し、より実践的かつ持続可能なデータ活用体制の実現を目指す。

〔2025/10/9〕ビズリーチ、デジタルセールスルーム「Mazrica DSR」を導入

 マツリカ(本社:東京都中央区、黒佐英司社長)は、デジタルセールスルーム「Mazrica DSR」が、即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」などを運営するビズリーチ(本社:東京都渋谷区、酒井哲也社長)に導入されたことを発表した。
 国内初のデジタルセールスルーム「Mazrica DSR」は、商談にまつわる情報を1つのページに集約し、営業と顧客がそれぞれが情報共有に活用できるセールステック。これにより、営業活動の効率化・高度化・標準化を通じた受注率向上や、顧客の購買体験の向上が期待される。
 近年、即戦力人材の採用難度が高まる中、ビズリーチでは顧客の採用力向上を目指している。その実現に向け、顧客との情報連携の強化が不可欠であった。
 また、過去の商談情報に基づいた提案を通じて顧客体験をさらに向上させるためには、顧客と向き合う時間の創出が課題となっており、資料の検索やCRMへの情報登録といったノンコア業務を削減する必要があった。
 そこで、商談情報を一元化し、社内および顧客と共有する仕組みを構築するため、Mazrica DSRを地方拠点にて導入した。
 これまでバラバラに共有をしていた議事録・提案資料などの商談情報を一元化できる点が決め手となった。顧客専用のオンライン空間でパーソナライズされた情報を提供することで、顧客組織内でも情報共有がしやすくなり、顧客の採用力向上の支援にもつながると感じた。
 さらに、Mazrica DSRでの活動情報がCRMに自動連携されるため、CRMの入力の手間を削減し、顧客へ向き合う時間や顧客接点を最大化できる点も大きな決め手となり、地方拠点での導入を決定した。


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