コンタクトセンター関連ベンダー動向
〔2026/4/23〕コラボス、AIコールセンターシステム「VLOOM」にて、シナリオ型「ボイスボット機能」を正式リリース
コラボスは、AIコールセンターシステム「VLOOM」において、AIによる音声対話を実現した「ボイスボット機能」を、正式リリースした。
本機能は、最新の生成AI技術を活用し、電話口での本人確認や予約受付などの定型業務をAIが自動完結させるもの。2026年2月以降の先行公開期間においては、操作性の高さや業務削減効果について好評をいただき、多くのクライアント企業において導入検討が進んでおり、この度、正式提供開始となった。
昨今のコールセンター業界では、慢性的な人手不足や人件費高騰、問い合わせ内容の多様化、高度化を背景として、チャットやWebフォームによるノンボイス化、並びにAIを活用したオペレーター業務の効率化に対する取り組みが進んでいる。こうした環境の中、同社は、AI 活用や生成AI連携の取り組みを進め、これまでに音声認識(文字おこし)や通話内容の自動要約、要点抽出、FAQ自動生成等の機能を提供してきた。
今回正式リリースするボイスボット機能は、『電話対応そのものをAIが代替する』、いわばデジタル労働力の提供。これにより、24時間365日の受付体制を構築し、人間にしかできない高度な対話やホスピタリティの提供にリソースを集中させる、次世代のコールセンター運営の実現に貢献する。
本機能は、VLOOMの管理画面から利用できる。先行公開を経て進化を遂げた、次の4つの機能を搭載している。
1.直感的なシナリオ作成(ノーコードUI)でベンダー依存から脱却
React Flowベースの「フローエディタ(ノードベースGUI)」を採用。専門知識がなくても、アイコン操作だけで直感的に対話フローを構築・修正できる。そのため、外部ベンダーに依存せず、現場主導で即座に改善することが可能となり、運用におけるPDCA サイクルの高速回転に大きく貢献する。
2.外部システムとのAPI連携で業務の自動完結を実現
Salesforce(CRM)やGoogle カレンダー、SMS配信サービス、CRMなどとシームレスに同期することにより、例えば、氏名や電話番号による本人認証から、予約時の空き状況の判定、予約完了、完了通知の送付までを一気通貫で自動完結させることができる。また、応対内容や案内情報等を SMS(ショートメッセージ)で即時に送信し、確実な情報伝達を行うことで、認識の齟齬によるトラブル防止や予約時における無断キャンセル(ドタキャン)など を未然に防ぐこともできる。
3.生成AI(Gemini API)による高度な言語理解と要約
Googleの生成AI「Gemini API」に対応。ユーザーが話す「あさって」「令和○年」といった曖昧な表現(表記揺れ)をAIが正しく解釈し、システムへ登録可能な形式に変換する。また、通話終了後には会話内容をAIが自動要約し履歴として保存するため、管理者の確認工数を大幅に削減する。
4.24時間365日の即時対応で人件費を削減
夜間や休日、混雑時の入電もAIが即座に応答するため、ユーザーを待たせることによる機会損失を防ぎ、人件費を抑えつつ、予約や問い合わせの受付が可能になる。
同社では、今後の展開として、ボイスボット機能における生成AIの活用範囲をさらに拡大させ、顧客の意図を能動的に特定する機能や、FAQ情報を参照した高度な回答分岐機能の搭載を予定している。これにより、顧客からの問い合わせに対してボイスボットが自律的な判断と対応を行い、より人間に近い対応ができるようになることで、コールセンターのサポートを自動化する「AIエージェント」への進化を目指す。
〔2026/4/22〕VideoTouch、TMJとパートナーシップを強化
VideoTouch(本社:東京都渋谷区、上坂優太社長)は、TMJ(本社:東京都新宿区、丸山英毅社長)と、販売契約を締結し、パートナーシップを強化することを発表した。
VideoTouchは2025年にTMJとパートナーシップを開始し、コンタクトセンター向けオンデマンド学習サービス「VideoTouch」の提供を進めてきた。
このたび、既存の連携体制をさらに発展させる形で新たな協定を結び、TMJが展開するコンタクトセンターソリューションの一部として「VideoTouch」をより柔軟かつ迅速に組み込む体制を整備した。TMJの広範な顧客基盤を通じ、コンタクトセンターにおけるオペレーター教育のデジタル化・体系化を共に推進していく。
〔2026/4/21〕ログイット、サイオニックAIとパートナーシップ契約を締結
ログイット(本社:東京都豊島区、米田雅人社長)は、韓国発のAIネイティブ企業であるサイオニックエーアイ(日本法人:東京都港区、コ・ソクヒョン社長)とパートナーシップ契約を締結したことを発表した。
本提携により、ログイットは、企業の非構造化データを100%自動で構造化し、高精度なAIエージェントをノーコードで構築できる「STORM Platform」の販売および導入支援を開始する。
昨今、多くの企業が生成AIの導入を検討しているが、既存のAIエージェントやチャットボットサービスにおいては、「回答の信頼性(ハルシネーション)」や「非構造化データ(画像・表・グラフ等)の活用難易度」が大きな障壁となっていた。また、従来のRPAツールやチャットボットを「AIエージェント」と称して販売する「エージェント・ウォッシング」が蔓延する中で、実務に耐えうる真のAIプラットフォームが求められている。
ログイットは、これらの課題を解決し、企業の基幹業務におけるAI活用を強力に推進するため、世界最高水準のRAG(検索拡張生成)技術とデータ処理能力を持つサイオニックAIとの提携に至った。
STORM Platformは、現場担当者が専門知識なしでAIエージェントを作成・管理できるオールインワンのプラットフォーム。PDFやPowerPoint、画像内に含まれる複雑な表やグラフを100%自動で処理し、AIが学習しやすい形式に変換する。これにより、従来のOCRでは困難だったデータ活用を可能にし、回答精度を約30%向上させる。
独自の検索ロジックにより、ハルシネーション(AIの嘘)を最小限に抑え、大規模なデータ環境下でも正確な根拠に基づいた回答を実現する。
エージェントの作業ステップを自然言語やノードベースで直感的に設計でき、業務特化型のエージェントを迅速にデプロイ可能。
SaaS版に加え、金融機関等の厳しいセキュリティ要件に応える「オンプレミス型」や「プライベートクラウド型」での提供も可能。
ログイットは、これまで培ってきたITソリューションの提供実績と、サイオニックAIの高度な技術力を融合させ、製造・金融・メディアなど幅広い業界の企業に対し、業務効率化とDX(デジタルトランスフォーメーション)の実現を支援していく。
〔2026/4/21〕クラウド型コールセンターシステム「BIZTEL」と、ビデオ通話サービス「LINX Chat」が協業を開始
クラウド型CTI/コールセンターシステム「BIZTEL(ビズテル)」を展開するリンク(本社:東京都港区、岡田元治社長)は、日本テレネット(本社:京都府京都市中京区、瀧麻由香会長兼社長)が提供するビデオ通話サービス「LINX Chat」と協業を開始したことを発表した。今回の協業で、BIZTELユーザは通話を切らずに「LINX Chat」によるビデオ通話が可能となる。
リンクが提供するBIZTELは、1席の手軽な運用から数百席以上の大規模な利用にまで対応できるクラウド型のコールセンターシステム。メーカー・金融・製薬・IT・サービス業といったさまざまな業界の2,000社以上で利用されている。クリアな通話品質、安定したシステム、高水準のセキュリティに加え、生成 AI による通話の要約・カスハラの自動判定、ボイスボット連携などの多彩な機能を提供しており、企業の電話業務の効率化・自動化を支援している。
この度、協業を開始した日本テレネットが提供するLINX Chatは、顧客へSMSまたはメールで、映像共有用のURLを送信することで、PCやスマートフォンの標準ブラウザからビデオ通話が可能となるサービス。アプリのインストールや初期設定の手間がなく、スムーズに導入、利用開始することができる。
オペレーターは、BIZTELで通話をしながら、LINX Chatを利用して顧客に映像共有用のURLをSMS(ショートメッセージ)またはメールで送付する。顧客がURLを開くことで、LINX Chatを通じた映像共有が開始されるため、オペレーターは通話を切らずに、顧客の状況を確認しながら応対することが可能になる。
これにより、言葉だけでは伝わりにくい問い合わせ用件を正確に把握することや、複雑な操作方法を顧客の様子を見ながら案内するといったことが実現し、遠隔サポートの効率化による応対時間の削減、顧客体験の向上に寄与する。
LINX Chatは、初期費用2万円と1分単位の利用料から利用できるため、映像共有を活用した応対業務を最小限のコストで開始できる。
〔2026/4/16〕アドバンスト・メディア、コンタクトセンター向け応対品質評価レポート自動作成ツール「AmiVoice CQM Assist」に、AIによるフィードバック機能を追加
アドバンスト・メディアは、コンタクトセンター向け応対品質評価レポート自動作成ツール「AmiVoice CQM Assist)~POWERED by PERSOL BUSINESS PROCESS DESIGN~、以下、AmiVoice CQM Assist」に、生成AIがフィードバックを自動生成する「AIコメント機能」を追加した。
本機能は、評価指標を点数化した応対品質評価レポートを基に、オペレーターへのフィードバックをAIが自動生成する。SVなどの管理者による評価結果の分析・コメント作成にかかる負荷を軽減し、業務効率化と評価の平準化を実現する。
AmiVoice CQM Assistは、国内シェアNo.1のコンタクトセンター向けAI音声認識ソリューション「AmiVoice Communication Suite」の通話品質評価機能と連携した、応対品質評価レポートの自動作成ツール。
AI音声認識AmiVoiceがテキスト化した通話データを、HDI-Japanが提唱する「HDIサポートセンターアナリスト(SCA)」に準拠した評価基準やキーワードなどのルールベースで評価・採点し、オペレーターごとの個別モニタリングレポートを作成する。評価件数が限定的になりがちな従来のモニタリングと比較して、全通話の自動モニタリングが可能。
従来のAmiVoice CQM Assistでは、各評価項目の点数や総合評価を可視化した応対品質評価レポート作成までは自動化されていたものの、その結果をもとにしたオペレーターへのフィードバックや、改善に向けた具体的な指導・支援については、管理者1人ひとりの経験や判断に委ねられていた。また、人手によるフィードバックでは対応できる件数に制限があり、多くの通話の中から一部のケースを抜粋してフィードバックを行わざるを得ないという課題を抱えていた。加えて、オペレーター側から、自身の応対の改善点を迅速に把握したいというニーズも寄せられていた。
そのような中、評価指標にもとづくフィードバックの作成をより効率的かつ安定的に提供するため、生成AIがフィードバックを自動生成する「AIコメント機能」を新たに開発した。本機能は、ルールベースによる採点結果をもとに、生成AIが評価基準に沿った具体的なフィードバックを自動生成する。
「AIコメント機能」を活用することで、管理者が応対品質評価レポートの結果を一から解釈する必要がなくなり、評価・指導内容のばらつきを抑えた均質なフィードバックを、全通話を対象に実施することが可能になる。管理者の業務負荷軽減とともに、オペレーターの応対品質向上を強力に支援する。
なお、生成AIへ連携する情報はAmiVoice CQM Assistの評価点数や検出されたキーワードなどに限定されているため、通話内容に含まれる個人情報は送信されず、安心して利用できる。
〔2026/4/16〕都築電気、やずやのコンタクトセンター基盤を刷新
都築電気は、やずや(本社:福岡県福岡市、矢頭徹社長)のコンタクトセンター基盤において、電話交換機(PBX)の更改を含むコンタクトセンター環境の刷新を行った。
やずやは、「お客様の豊かで楽しい人生を応援したい」という想いから、健康補助食品を中心に化粧品や雑貨の販売を行っている。同社では通信販売を主軸に事業展開をしており、当時利用していたPBXのメーカーサポート終了を契機に、コンタクトセンター基盤刷新を検討していた。
やずやにおいてコンタクトセンターは、顧客のニーズを汲み取り心を通わせる“通心販売”を体現するための重要な顧客接点。同社独自の運用に対応できる柔軟性に加え、今後の事業成長を見据えた拡張性/機能性に合致するベンダーおよびメーカーが見つからず、選定が長期化していた。PBXのメーカーサポート終了が迫るなか、ハードウェアをはじめとしたサービス開発元である日本アバイア(本社:東京都港区、内山知之社長)と同社の共同提案がやずやの要件に合致し、本導入に至っている。
導入ソリューションは、「AVAYA CONTACT CENTER SOLUTION」で、オンプレミス、プライベートクラウド、パブリッククラウドに加え、それらを組み合わせたハイブリッドクラウドも利用できつ。なお、今回やずやはオンプレミスのPBXを導入している。
〔2026/4/15〕JALカード、自律型AIオペレーター「X-Ghost」を導入
日本航空(以下、JAL)、ジャルカード(以下、JALカード)、Gen-AX(本社:東京都港区、砂金信一郎社長)の3社は、JALカードのコンタクトセンターにGen-AXが開発した自律型AIオペレーター「X-Ghost(クロスゴースト)」を導入した。導入前の検証では、AI完結の正答率が9割超を達成しており、本格導入により顧客体験の向上と業務効率化の両立を実現する。
JALは「JALグループ経営ビジョン2035」において、社員体験価値(EX)の向上を掲げている。AIをパートナーにすることでさらに働きがいのある環境づくりを促進し、業務効率化により生まれた時間を「人ならではの価値創造業務」に集中させることで、さらなる顧客体験価値(CX)の向上も併せて実現する。
近年、JALカードのコンタクトセンターでは、カードの利用に関するお問い合わせが多様化・高度化し、対応件数の増加に伴いオペレーター業務負荷の増大が課題であった。特に従来のIVRでは、目的の窓口にたどり着くまでに時間がかかることや、一度で適切な窓口へつなげられず不要な転送が発生するなどの課題があり、顧客体験の向上と業務効率化の両立が求められていた。
こうした課題を解決するため、対話型の自律型AIオペレーター「X-Ghost」を導入し、的確なヒアリングと振り分けにより、問い合わせ先を誤った入電の抑止を実現する。
X-Ghostは、Speech-to-Speechモデル(音声を一度テキストに変換することなく、音声のまま理解・生成を行うAI技術)の活用により、従来方式の課題であった情報欠損やレイテンシー(応答遅延)を抑え、人間らしい自然な対話を実現する。モニタリングAIによるリスク判定やガードレール制御(不適切回答の抑制)で安全性を担保し、会話文脈に応じた社内のAPI連携(社内システムやデータベースと接続し、情報の参照や更新を行う仕組み)に対応する。
JALカードでの本格導入に先立った検証では、
・AI完結の正答率:9割以上
・コミュニケーター接続の成功率:9割以上
・コンプライアンスの遵守率:基準をクリア
という高い評価を得て一部回線での導入を開始した。
AIと人の最適な役割分担により、継続的な品質向上を目指す。
・適切な一次振り分けにより、紛れ込み入電の抑止
・従来のメニュー操作型IVRに代わって対話によるスムーズな動線を提供し、顧客体験を向上
・自律型AIオペレーターが対応できる範囲は回答し、より高度な対応が求められる内容に人的リソースを集中
JALグループは、デジタルで世界をつなぎ新たな価値創造を実現することで、あらゆるシーン・サービスで一貫した顧客体験の提供を目指していく。Gen-AXは高精度なAI技術力や安定したシステム基盤、継続的な運用支援体制が評価されており、単なるツール導入にとどまらず運用改善まで伴走するパートナーとして、今後もさらなる高度化を推進していく。