コンタクトセンター関連ベンダー動向
〔2026/6/12〕エクサテック、電話業務を24時間無人化する日本語AI電話「もしもしAI」正式リリース
エクサテック(本社:岩手県盛岡市、大西洋平太社長)は、OpenAI Realtime APIとTwilioを活用した日本語特化のAI電話サービス「もしもしAI」を正式リリースした。公式サイトでは、実際の通話を録音したデモ音声を本日より公開(https://mosimosi-ai.jp/demo/demo001.mp3)。
電話業務の現場では、いま3つの課題が常態化している。
・鳴り続ける電話に手が止まる — 営業中・接客中に電話対応が割り込み、本来の業務に集中できない
・夜間・休日の取りこぼし — 問い合わせは営業時間外にも来るのに、誰も取れず機会損失に
・結果を残す手間 — 通話メモを後から手で書き起こして CRM へ転記する二度手間
もしもしAIは、この3つを24時間365日の無人対応・応答レイテンシ約1秒・全通話の録音/文字起こし/データ抽出で解決する。
音声をそのまま中継する直結アーキテクチャで、応答まで約1秒の低遅延を実現。相手が話し始めればちゃんと黙る「割り込み対応」を備え、言い淀みや相槌も自然に受け止める。日本語の口語・敬語に最適化している。
プログラミングは一切不要。「こうしたい」と日本語で書くだけでAIがトークスクリプトを自動生成し、対話しながら微調整できる。冒頭挨拶からクロージング、聞き取り項目、分岐・終話条件までGUIで自由にカスタマイズ可能。
全通話を録音・全文文字起こしした上で、必要な項目(日時・名前・要望など)を通話後に自動で構造化抽出。CRM や予約管理システムへの転記作業をなくし、架電結果がそのまま集計・分析できるデータになる。
営業の新規開拓架電(個別・CSV 一括)、代表電話の一次受付、予約確認・督促などのリマインド架電、アンケート調査、あふれ呼対応まで対応。不動産(内見予約受付)、コールセンター/BPO、クリニック、ホテル、コインパーキング、飲食・小売の 6業種別に、業務の流れに合わせた台本設計例を公式サイトで公開している。
お問い合わせ → ヒアリング → 台本作成(AI が下書き)→ 試験運用 → 本番運用。電話番号の準備・接続は同社が支援するため、現場の負担なく開始できる。料金は初期費用+月額+通話量に応じた従量課金で、業務量に合わせて個別に見積もりする。
サービスリリースを記念し、貴社の実際の電話業務(営業架電・予約受付・問い合わせ対応など)を想定したトークスクリプトを無料(先着10社限定)で作成し、AIが実際に話すデモ通話をお聞きいただけるキャンペーンを開始した。
〔2026/6/11〕Recho、キューアンドエーとテクニカルサポート領域のAIボイスエージェントで戦略的パートナーシップを締結
エンタープライズ向けのAIコンタクトセンターサービスを提供するRecho(本社:東京都中央区、、邱実社長)は、ICTテクニカルサポート事業を展開するキューアンドエー(宮城本店:宮城県仙台市、野村勇人社長)と、AI Voice Agentの開発・提供において戦略的パートナーシップを締結した。
本提携により、Rechoが開発する「Recho AI Voice Agent」を、長年コンタクトセンターの設計・構築・運用・管理を行ってきたキューアンドエーの知見と組み合わせ、さらに多くのエンタープライズ領域のコンタクトセンターへ展開し、業務効率の改善と高度化を実現していく。
コンタクトセンターにおけるテクニカルサポートはとりわけ高い専門性を要する領域。顧客の曖昧な申告を起点に、状況の切り分け、原因の推定、修理・訪問対応の要否判断までのプロセスが求められる。 こうした判断や応対はケースごとに言葉づかいや間合いから状況を読み取り、対応を変える必要があるため、手順として言語化しにくく、従来の技術による定型のシナリオやFAQというアプローチでは、業務効率化には寄与できても応対品質の向上には届きにくいものであった。
既に大手金融機関、行政機関、グローバルメーカー、プラットフォーマーなどのコンタクトセンターにAIボイスエージェントを導入しているRechoはこの点に強みを持ち、 独自開発の音声認識・音声合成でグローバル最高水準の性能を実現した上で、現場の具体的な応対を定型化することなくAIが扱える独自の仕組みを構築している。今回提携するキューアンドエーは、ICTテクニカルサポートを専門に手がけており、応対品質向上に長年務め、現場の知見を多く有する企業であることから、より高精度なAI Agentの構築において理想的なパートナー。両社は大手家電メーカーのコンタクトセンターにおいて協業をスタートし、キューアンドエーが蓄積してきたテクニカルサポートの応対ノウハウと、Rechoの音声AI基盤を組み合わせ、暗黙知が求められる高難度な応対の高度化に取り組んでいく。この協業をきっかけに、より多くのエンタープライズのコンタクトセンターへの展開を目指し、本提携に至った。
本提携は、両社が互いの強みを取り込み、エンタープライズ領域のコンタクトセンター高度化を次の段階へ進めるためのもの。キューアンドエーは、長年の現場で積み上げた応対ノウハウを土台に、生成AIによってその知見を再現・展開し、AIネイティブなコンタクトセンターの設計・提供を行う。
Rechoは、キューアンドエーが持つ現場の応対知を継承することで、コンタクトセンター領域への解像度をさらに上げ、音声AI基盤そのものを進化させる。両社は、導入から運用までを一貫して担う体制のもと、Voice Agentと人による対応を最適に組み合わせた応対モデルを顧客へ届けていく。
〔2026/6/10〕スターシステムズ、コールセンター運営の可視化と分析を効率化する「CenterEye レポート」を提供開始
スターシステムズ(本社:東京都港区、Victor Shvetsky社長)は、コールセンター運営の可視化と分析業務を効率化する「CenterEye レポート」の提供を開始した。
コールセンター運営において、迅速かつ正確なデータ分析が不可欠だが、既存のGenesysCloudの標準レポートでは以下のような課題があった。
・集計単位が30分固定化されており、細かな分析が困難
・レポート出力まで、複数のステップがあり操作が煩雑
・ダウンロードしたファイルをExcelで開くと文字化けしているため、文字コードの変換が必要となり、手間が生じる
同社は、これらの実務課題に着目し、「現場で使い易いレポートツール」としてCenterEye レポートを開発した。CenterEye レポートは、Genesys Cloudと連携し、コールセンター運営において利用頻度の高いレポートを厳選して提供するレポーティングツール。
5分・10分・15分・30分、1時間といった任意の集計間隔を指定することが可能。標準機能では実現できない粒度での分析を可能にし、ピーク時間帯や業務負荷の詳細把握を支援する。
以下の主要レポートを標準搭載し、実務で必要な分析を網羅する。いずれもGenesys Cloudのパフォーマンスデータをベースに、より使いやすく再設計されている。
・DNISレポート(発着信分析)
・スキルレポート(スキル別対応状況)
・キューレポート(待ち呼・応答状況)
・エージェントレポート(個別パフォーマンス)
・チームレポート(組織単位の分析)
ワンクリックでCSVファイルをダウンロード可能。従来必要だった複数ステップの操作を排除し、業務効率を大幅に向上させる。ダウンロードしたファイルは、そのままExcelで表示することが可能。
カラム設定や表示切り替により、必要な指標のみを抽出可能。利用者の業務内容に応じた柔軟なレポート設計を実現する。
価格は、導入費:300,000円(初期費用)、ライセンス(年間):1,200,000円、保守費(年間):180,000円。
〔2026/6/8〕丸紅情報システムズの「Omnis」とAI応対評価ソリューション「Dr.Tel」がシステム連携を開始
エクサウィザーズのグループ会社であるスタジアム(本社:東京都港区、河嶋孝俊社長)は、AIを活用した応対評価・品質管理サービス「Dr.Tel」において、丸紅I-DIGIOグループ・流通・産業ソリューションセグメントの丸紅情報システムズ(本社:東京都文京区、佐藤由浩社長)が開発・提供するコールセンター向け音声認識システム「Omnis」とのシステム連携を開始することを発表した。
近年、コールセンター業界では人手不足や応対内容の多様化・高度化に伴い、業務の効率化とオペレーターの育成・品質向上の両立が急務となっている。そのなかで、従来の応対評価業務は、評価者が膨大な通話音声の中から確認すべきデータを手作業で探し出し、1つずつ聞き直して評価シートに記録するなど、多大な工数がかかっていた。この「音声の選別と評価の限界」が、属人化やばらつきを生み、現場の成長を妨げる大きな課題となっている。
本連携により、Omnisユーザーは、Omnis上に蓄積された通話音声などの情報を、APIによる自動連携でシームレスにDr.Telへ連携させ、手動でのデータ抽出やアップロードの手間なくAIによる自動評価および改善フィードバックを行うことが可能になる。
また、Dr.Telはコールセンターの応対改善において「フィードバックの効果」を最重要視している。そのため、今回の連携にあたり、単にすべての音声を流し込むのではなく、コールリーズン(入電理由)や通話結果などの情報をAIが自動で検知し、フィードバック活動に必要十分かつ最適な量の通話録音データを自動でピックアップする新機能を新たに搭載した。これにより、無駄な評価工数を徹底的に削減し、真に改善が必要な応対に対してピンポイントで効果的な指導を行える環境を提供する。
本連携は、コールセンター運営における「評価・品質管理」を自動化・最適化する一歩進んだ前処理ソリューション。Omnisの優れた音声認識基盤からDr.Telの高度なAI解析エンジンへデータをシームレスに供給するだけでなく、新開発の「自動ピックアップ機構」により、フィードバックの効果を最大化させるために価値のある通話録音データだけをAIが自動で選別して供給するという、現場主義の先進的な技術連携を実現している。
〔2026/6/4〕帝国不動産、入居者への案内品質向上へ向けロボットコールセンターを導入
帝国不動産(本社:東京都中央区、木本啓紀社長)は、賃貸管理やリーシング業務を担うプロパティマネジメント本部において、入居者への案内品質向上と賃貸管理業務の効率化を目的に、グリーン・シップ(本社:東京都千代田区、田中明子社長)が提供するロボットコールセンターを導入し、2026年6月より銀座支店でトライアル運用を開始した。
近年、賃貸住宅市場では、更新時の賃料改定対応や管理受託戸数の増加に伴い、更新手続きや支払いに関する案内業務が増えている。こうした手続きは、入居者にとっても日々の生活の中で見落としやすく、対応が後回しになることがある。
今回導入するロボットコールセンターでは、自動音声による電話案内やSMS送信を通じて、必要な情報を適切なタイミングで届ける。これにより、入居者の手続き忘れや行き違いを減らすとともに、担当者が、より丁寧な対応が必要な個別相談や状況確認などの業務に時間を使える体制を目指す。
帝国不動産では、管理受託戸数の増加に伴い、更新や事務手続きの案内業務が増加している。特に賃料改定を伴う更新の割合は、2022年時点では全体の約20%であったが、2026年には約67%まで拡大した。更新合意書の回収や更新料の案内など、入居者への連絡機会も増えている。契約の電子化を進める一方で、書類返送の確認や支払いに関する案内など、入居者1人ひとりに応じた丁寧なフォローの重要性も高まっている。
こうした中、電話による定型的な連絡業務が担当者の大きな負担となっていたため、同社では定型的な案内の自動化を推進。入居者への連絡をより迅速かつ確実に行う体制づくりを進めている。
ロボットコールセンターは、更新手続きや支払い案内の対象者リストをアップロードすることで、自動音声による電話案内を行うサービス。電話がつながらなかった場合にはSMSを自動送信し、必要な案内を届ける。また、入居者から折り返しの電話があった場合も自動音声で対応し、必要に応じて担当者へ転送する。さらに、架電日時や応答状況などの履歴を記録することで、案内漏れの防止や、その後のフォローにも活用する。
更新書類の返送や支払いに関する手続きは、忙しさの中で見落とされることがある。自動音声案内やSMSを活用し、必要なタイミングで継続的に案内することで、入居者の手続き忘れや行き違いを防ぐ。
電話案内や折り返し対応などを自動化することで、担当者は個別相談や状況確認など、人による対応が必要な業務により多くの時間を使えるようになる。
帝国不動産では、更新手続きや支払い案内に関する電話対応について、年間約1,100時間超の工数が発生していると試算している。ロボットコールセンターの導入により、年間約281万円相当の工数削減効果を見込んでいる。
〔2026/6/3〕ラストワンマイル、VideoTouchの「AIロープレ」を導入
VideoTouch(本社:東京都渋谷区、上坂優太社長)は、同社が提供するコンタクトセンター特化のAIロールプレイング「AIロープレ」が、ラストワンマイル (本社:東京都豊島区、渡辺誠会長兼社長)に導入されたことを発表した。
ラストワンマイルは、新生活における電気、ガス、インターネットなどの生活インフラに関わる各種サービスの販売や契約手続き代行、24時間365日対応のコンタクトセンターなど、全4拠点の自社グループコンタクトセンターを活用した事業を主力事業として行っている 。これまでも高いサービス品質と効率性を維持してきたが、さらなる事業拡大と体制強化を見据え、AI技術の積極的な活用による飛躍的な生産性向上を目指している。
具体的には、これまでのコールセンターにおけるマネジメント体制は「管理者1名に対しオペレーター10名」という規模であっが、AIのサポートにより「1名で100名をマネジメントできる体制」へと進化させるなど、従来の枠組みを超えた業務改革によりスケーラビリティ向上を推進する。この大きな変革を実現するため、以下の観点からAIロープレの導入に至った。
・急増する需要に対し、迅速なサービスを提供し続けるための体制強化
電気・ガス・インターネット開通などの需要が集中する繁忙期(特に2~3月)においても、これまで以上のスピードと規模で即戦力を育成できる体制を構築する 。AIによる24時間・何度でも実施可能なセルフロープレを組み込むことで、研修の圧倒的な効率化を図り、サービス提供スピードをさらに加速させる。
・さらなる高水準での評価品質の均一化と可視化
現在維持している高い応対品質を、AIによる統一指標で管理することで、全拠点においてより高次元で均一化されたサービスを実現する 。AIロープレのレポート機能によってオペレーターごとの練習量やスキル推移も可視化され、データに基づいた客観的なフィードバックをすることで、オペレーターのスキルアップを高い精度で支援し、顧客満足度のさらなる向上を目指す。
AIロープレは、コンタクトセンター特化のAIロールプレイング。AIロープレを活用することで、オペレーターが待機時間なしに練習できる環境を提供することができ、繰り返し練習することが可能になる。また、AIがロープレ内容を評価することで、発言の良し悪しを具体的かつ公正にフィードバックし、人が評価する場合に発生しやすい、指導のブレを解消する。
〔2026/6/1〕アイティフォー、コンタクトセンターの3つの壁を打破する自律型AIエージェントプラットフォーム「NiCE Cognigy」を販売開始
アイティフォーは、高度な生成AIを活用して人間のような自然な対話を実現し、さらに基幹システムやCRMとの連携によって裏方業務の自動化までを一気通貫で行う、大規模向け自律型AIエージェントプラットフォーム「NiCE Cognigy(コグニジー)」の販売を開始した。
Cognigyによって、深刻化するコンタクトセンターの人手不足解消と、24時間365日の高度な顧客体験の提供を同時に実現し、従来のAIチャットボットの限界を超えた自律的な「思考・行動」型アプローチを提案する。
同社は、これまで金融機関をはじめとする幅広い業界に向けてコンタクトセンター関連ソリューションや業務システムを提供してきた。各業界で蓄積してきた業務知識やノウハウを生かし、新たにCognigyをラインアップに加えることで、企業の業務変革をより一層力添えしていく。
現在、カスタマーサポートやコンタクトセンターの現場では、問い合わせ内容の複雑化、テクニカル・ソリューションスペシャリストを中心とした慢性的な人手不足、そして「24時間365日対応」への顧客期待の高まりが大きな課題となっている。しかし、従来導入されてきたチャットボットやIVRでは、以下の3つの壁にぶつかり、根本的な解決に至らないケースが多発していた。
・シナリオ:事前に定義されたルールから外れると回答できない。
・メンテナンス:想定される意図が増えすぎて管理・運用が破綻する。
・顧客の体感:定型的な応答になりがちで、顧客満足度が向上しない。
こうした背景から、単なるシナリオ依存ではなく、LLM(大規模言語モデル)やナレッジ検索、業務システム連携を駆使して自律的に思考・行動する「次世代のAIエージェント(エージェンティックAI)」への転換が求められている。
アイティフォーは、長年にわたりコンタクトセンターソリューションを提供してきた。昨今、多様化・高度化する企業のニーズに柔軟に応えるため、同社の強みであるCTI基盤と最先端のAI技術を融合させ、より付加価値の高いソリューションを提供すべく、Cognigyの販売開始に至った。
AIエージェントの施行エンジンとして、OpenAIやGoogleなど任意のLLMを設定できるため、従来のルールベースのチャットボットとは異なり、言葉の“ゆらぎ”を吸収。ユーザーの文脈や曖昧な話し方からでも的確に「意図」を理解・推論し、一問一答型ではない、まるで人間と話しているかのような自然な会話対応が可能。
Cognigyの最大の強みは、会話の受け答えだけでなく、お客様のご要望をかなえるため、あらかじめ連携設定された外部システムへアウトプットできる点にある。APIを介したCRM(顧客管理システム)のデータ参照、基幹システムへの書き込み、請求書の送付、予約の照会といった「複雑な業務プロセスの自動化」までをAIエージェントが一気通貫で実行する。
現在コンタクトセンターで利用している主要な電話基盤を変更することなく、そのまま統合が可能。さらに、契約済みの汎用AI、社内外のデータやWebサイト、IoT端末とも柔軟に連携できるため、既存資産を最大限に無駄なく活かせる。
Cognigyは、コンタクトセンターにおける以下のような幅広い業務での活用を想定している。
・本人確認や要件のヒアリング
・会話内容からの必要情報の抽出、CRMや基幹システムへのデータ書き込み
・注文、注文変更、注文キャンセル、発送手配、配送状況確認
・顧客への案内やリマインド
期待される効果
・24時間365日、いつでも一貫した高品質なクオリティで顧客対応が可能になる。
・定型業務や一次対応をAIが代替することで、オペレーターはより高度な業務に集中できる。
・会話データから顧客の潜在的なニーズや不満を分析し、サービス改善へ直結させる。