コンタクトセンター関連ベンダー動向

〔2023/9/22〕ソフツー、AI自動電話取次サービス「ミライAI」がLINE WORKSとのチャット連携を開始

 ソフツー(本社:東京都中央区 鍾勝雄社長)は、同社が開発・提供するAI電話自動応答・取り次ぎサービス「ミライAI」にて、ワークスモバイルジャパン(本社:東京都渋谷区、増田隆一社長)が提供するLINE WORKSとのチャット連携を開始したことを発表した。
 LINE WORKSは、導入企業社数43万社を超える(2023年1月時点) ビジネスチャットで、 現場で活用できる充実したグループウェア機能を揃え、さまざまな業種・業界で業務のサポートを果たしている。コミュニケーションアプリ「LINE」のような使いやすさで、ユーザーの教育も最小限に、導入したその日から誰でもすぐに使うことが可能。
 本サービスは、連携設定を行うと、LINE WORKSのトーク(トークルーム)上で、ミライAIが電話を受けた際のヒアリング内容を、リアルタイムで共有したり、終話後に音声・テキストをまとめて共有するものとなる。
 すでにミライAIと連携しているSlack、Google Chat、Chatwork、Microsoft Teamsとも併せて連携が可能であるため、プロジェクトや担当部署ごとにサービスを使い分けている場合でも、ミライAIを柔軟に利用することができる。

〔2023/9/21〕JR西日本カスタマーリレーションズとELYZA、通話内容要約業務に言語生成AIを導入

 JR西日本お客様センターを運営するJR西日本カスタマーリレーションズ(本社:兵庫県尼崎市、堤恵理子社長、以下、JWCR)と言語生成AIの社会実装を進める東京大学松尾研究室発・AIスタートアップのELYZA(本社:東京都文京区、曽根岡侑也社長)は、JWCRのコンタクトセンターにおける通話内容要約業務に、マイクロソフトのAzure OpenAI GPTシリーズ(以下、GPTシリーズ)をベースとしELYZAが開発した言語生成AIを導入したことを発表した。
 JWCRの案内コンタクトセンターには月間で約7万件の電話問い合わせを受け付けており、顧客へのスムーズで正確な応対やサービス改善に結びつけるためにその応対記録をすべてテキスト化して保存している。その際、対話ログのままのテキストデータは情報を共有するには非効率なため、オペレーターによる要約処理を行ったうえで保存している。
 一方で、この要約処理自体に非常な労力がかかっていたほか、オペレーターによる要約品質のばらつきも存在する状況であった。この要約の素案作成に言語生成AIを活用することで、要約業務の品質向上と業務負荷削減を目指した。
 本AIサービスの導入以前は、ご意見対応の場合、オペレーターが電話応対後に応対結果を要約し、スーパーバイザーが実応対音声や音声認識により書き起こされたテキストを確認してダブルチェックする運用で応対記録の保存を行っていた。今回、電話要約AIを搭載するアプリケーションを業務に導入したことで、オペレーターが電話応対後に音声認識により書き起こされたテキストを貼り付けさえすれば、自動で要約結果が出力される状態となった。これにより、オペレーター及びスーパーバイザーにおける要約作成・チェック負荷の軽減、及び要約品質の均質化によるVOC(顧客の声)分析への効果を見込んでいる。

〔2023/9/20〕RevComm、AI搭載オンライン会議解析ツール「MiiTel Meetings」に、他社システムへのデータ提供機能を追加

 RevComm(本社:東京都渋谷区、會田武史社長、以下、レブコム)は、AI搭載オンライン会議解析ツール「MiiTel Meetings」に、Outgoing Webhook機能を追加した。
 これにより、MiiTel Meetingsを活用して行ったオンライン会議の音声解析終了後に、自動で、会議概要(タイトル、URLなど)や、解析(沈黙、被り)、参加者情報、文字起こし全文の情報を指定するURLに送ることができるようになる。本機能は、すべてのMiiTel Meetings利用者が追加料金を負担することなく利用することができる。
 これまで、MiiTel Meetingsのオンライン会議履歴は、MiiTelの管理画面であるMiiTel Analyticsのみに保存され、任意のシステムに自動保存したり、転送することはできないという課題があった。2023年7月の音声解析電話MiiTelへのOutgoing Webhook機能追加に続き、今回のMiiTel MeetingsのOutgoing Webhook機能追加により、電話のみならずオンライン会議の文字起こしデータなどの会議履歴を自動で任意のシステムに送信できるようになり、オンライン会議に付帯する業務のさらなる効率化が可能となる。
 レブコムは2022年7月に「MiiTel Meetings」の前身である「MiiTel for Zoom」をリリース以降、オンライン会議における利用者の利便性を高め、生産性向上に貢献するためにはどのような機能が必要かを日々検討している。リリース以降これまで、文字起こしの全文検索機能、要約機能(ベータ版)、音声感情認識機能、要注意商談通知機能、ChatGPT議事録機能などをリリースした。新機能追加に加え、顧客管理(CRM)ツールであるSalesforceやチャットツールのSlackとの連携も行い、利用者の利便性を高めている。

〔2023/9/13〕サーバーワークス、AWS 運用自動化サービス Cloud Automator に「EC2:インスタンスをすべて停止」のアクションを追加

 サーバーワークス(本社:東京都新宿区、大石良社長)は、自社開発したクラウド運用自動化サービス「 Cloud Automator(クラウドオートメーター)」に「EC2:インスタンスをすべて停止」アクションを追加したことを発表した。
 これまで Cloud Automator では、複数のAWSアカウントやリージョンで起動しているEC2インスタンスを停止したい場合、それぞれのアカウントとリージョンごとにジョブを作成する必要があった。そのため、複数の AWS アカウントを利用する運用においてジョブ作成に手間と時間がかかり、運用コストの増加につながっていた。
 上記のような背景を踏まえ、「EC2: インスタンスをすべて停止」アクションの提供を開始した。これにより、複数の AWS アカウントおよびリージョンで起動しているEC2インスタンスを一括停止することが可能になる。また、除外タグを設定することで、特定のタグが付けられたインスタンスを停止対象から外すことも可能になる。

〔2023/9/13〕IVRy、電話DX SaaSの「IVRy」、累計着電件数1,000万件を突破

 IVRy(本社:東京都台東区、奥西亮賀社長)は、同社が提供する電話自動応答サービス「IVRy(アイブリー)」の利用による累計着電数が、2023年8月31日時点で1,000万件を突破したことを発表した。
 なお、IVRy導入による有人での電話対応に関する想定総削減時間は83.3万時間*超となった。また、同日におけるIVRy利用ユーザーの累計登録アカウント数は8,000を突破した。

〔2023/9/13〕NTT Com、クラウド型コンタクトセンターソリューション「Genesys Cloud CX」を販売開始

 NTTコミュニケーションズ(本社:東京都千代田区、丸岡亨社長、以下、NTT Com)は、ジェネシスクラウドサービス(本社:東京都港区、ポール・伊藤・リッチー社長)のクラウド型コンタクトセンターソリューション「Genesys Cloud CX」の販売を開始した。
 コンタクトセンターを運営する企業は、「Genesys Cloud CX」と音声回線サービスをNTT Comに一括して発注できるため、両サービスを異なるベンダーや通信キャリアと契約し運用する煩雑さを解消できる。また、NTT Com独自のAIサービス「COTOHAシリーズ」と組み合わせ、コンタクトセンターの音声データを容易に分析・利活用することができる。
 コンタクトセンターを運営する企業では、設備を自社で構築する必要がなくオペレーターのリモートワーク化にも容易に対応できる、クラウド型ソリューションの採用が進んでいる。一方、コンタクトセンターに関わる契約や運用の負荷を軽減するため、使用する音声回線サービスや効率化のためのAIサービスをコンタクトセンターソリューションと同一のベンダーから一本化して導入したいというニーズも高まっている。
 NTT Comは、「Genesys Cloud CX」と自社の音声回線サービスやAIサービス「COTOHA シリーズ」をワンストップで提供することで、コンタクトセンターを運営する企業の業務改革に貢献していく。

〔2023/9/12〕ユニファイド・サービスとプラスゼロが共同で 検索や要約の精度を飛躍的に向上させるChat-GPTサービスを開発

 インダストリークラウドとデジタルマーケティングサービスを提供するユニファイド・サービス(本社:東京都港区、宇陀栄次社長)は、AI・自然言語処理といった各種テクノロジーのソリューション提供・開発・保守・運用をpluszero(本社:東京都世田谷区、小代義行会長、森遼太社長、以下、プラスゼロ)と共同で、大量文書要約の精度を飛躍的に向上させ、検索と結びつけるサービス「AIサーチ&サマリサービス(AI-3S)」の開発に成功した。
 ユニファイド・サービスが提供するAI検索サービス「Encourage Japan」と、プラスゼロのAI技術力、実装力を組み合わせ、特殊文字や非定型を含む大量の文書を解析、AIで要約し、瞬時に要約された文章を生成、検索者の意図を理解して返答を返する。
 現在、急速に広まりつつある大規模言語モデル(Large Language Model)が広範に渡った情報を学習することに比べ、同サービスはあらかじめ対象とする情報を設定し検索、要約するため、より信頼性の高い正確な情報を、また専門的で難解な情報をよりわかりやすい文章で理解することが可能となる。同サービスは、2023年10月より、ユニファイド・サービスの直販にて提供が開始される。 


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