コンタクトセンター関連ベンダー動向
〔2025/1/16〕ジェイエムエス・ユナイテッド、コールセンターシステム「InfiniTalk」、オフィスユース向け新プランを提供開始
インパクトホールディングスの連結子会社で、コールセンターの受託、情報通信・コンテンツサポート事業をはじめとしたBPO事業を展開するジェイエムエス・ユナイテッド(本社:東京都渋谷区、倉本雄太社長) が提供するクラウド型コールセンターシステム 「InfiniTalk」 は、2025年1月に開始される双方向番号ポータビリティに対応し、月額10,000円から利用可能なオフィスユース向け新プラン「InfiniTalk office」を2025年1月より提供を開始した。
2025年1月に双方向番号ポータビリティが開始されることで、これまで固定電話番号の引継ぎができなかった通信事業者にも電話番号の引継ぎが可能になり、自由に通信事業者やサービスを選ぶことが可能になる。
コロナ禍以降、働き方改革やウェルビーイングの向上を目的としてリモートワークやハイブリッドワークの導入が進み、日本におけるリモートワークの普及率は50%を超えており、テレワークなどの柔軟な働き方にも対応できる電話環境の構築や業務効率の向上へむけた取り組みも多く検討されている。そうした中でサービスの多様化を求める相談を多くいただいたことから本サービスの提供を開始することとなった。
同社が提供するコールセンターシステム 「InfiniTalk」 の機能をオフィスワークに最適化し、オフィス環境に合わせてカスタマイズして利用できる新プランを用意した。オフィスに着信していた会社の代表番号や固定電話番号での発着信がロケーションフリーで利用できる。マルチデバイス対応でPCやスマートフォンからも発着信が可能。ネット回線を利用するため工事不要、契約期間最小1カ月でイベントやキャンペーンでの一時的な利用にも対応可能。
クラウドベースで提供されるため、物理的な回線が不要になる。インターネット回線があれば全国どこからでもアクセス可能でスマートフォンやPCでも通話が可能。リモートワークや災害時も場所を問わず、フレキシブル利用できる。
コスト効率にも優れており、10席以下から150席を超える大規模コンタクトセンターまでさまざまな企業規模に対応できる柔軟な料金体系を提供する。各種オプションも取り揃えており、規模に応じて必要な機能を効率的に利用できる。
本サービスでは電話番号や音声会話を暗号化しており、VPNを構築しなくても電話番号などの個人情報の流出や会話の盗聴を心配することなく安心して利用できる。
提供エリアは、市外局番 東京のみ 03、全国対応 050/0120/0800/0570で、対応開始月は 2025年1月。
〔2025/1/16〕Oyraa、クラウド型コールセンターシステム「BIZTEL」を展開するリンクと協業を開始
153言語2,700名の通訳者からのサポートを必要なときに予約不要で1分から利用できる通訳アプリ「Oyraa」を提供するOyraa(本社:東京都港区、コチュ・オヤ社長)は、8年連続 国内シェア第1位のクラウド型CTI/コールセンターシステム「BIZTEL」を展開するリンク(本社:東京都港区、岡田元治社長)との協業を開始したことを発表した。
Oyraaは153言語2,700名の業界最大の通訳者ネットワークを有しており、「グローバル通訳者ネットワーク × アプリ」により、24時間365日いつでもすぐに通訳者を呼び出し1分単位で利用できるサービスを提供している。役所/銀行手続きや医療機関の受診、生活インフラ (水道・電気・ガス・インターネット) 関連の問い合わせなど、日常生活のあらゆるシーンにおける通訳サポートを提供することで、日本語が堪能でない外国人の方の生活を支援している。高品質な通訳を1分単位で必要な分だけリーズナブルな価格で利用できるため、外国語コミュニケーションが必要なすべての方に利用できるサービス。
リンクが提供するBIZTELは、さまざまな規模や業界の2,000社以上が利用するクラウド型のコールセンターシステム。クリアな通話、安定したシステム、高水準のセキュリティ、シニア層のオペレーターにも使いやすいユーザインターフェースに加え、生成AIによる通話の評価・要約やボイスボット連携といった多彩な機能を提供しており、メーカー・小売・金融・製薬・IT・インフラ・サービス業などの幅広い業界において、顧客対応やセンター運営の効率化、業務の自動化を支援している。
昨今、在留外国人の増加に伴い、在留外国人向けにサービスを提供する企業が増えている。それにより、特に ライフライン・医療・不動産といった日常生活に関連するサービスのコールセンターでは、外国人からの問い合わせも増加傾向にある。
しかし、コールセンターでは、外国語対応ができるオペレーターの採用が難しいことや、外国人の顧客からの問い合わせが少ないセンターは外国語対応専門のオペレーターを配置しても十分な費用対効果を得ることができないといった、さまざまな課題を抱えている。
今回のBIZTELとOyraaの協業により、外国人の顧客から問い合わせがあった場合、BIZTELの標準機能である「IVR」「三者通話」を活用することで、オペレーターと通訳者を交えた外国語対応を簡単に実現することができる。
これにより、言語に不安を感じる顧客が安心して問い合わせできるだけでなく、スピーディーな外国語対応が実現するため、顧客満足度の向上が期待される。また、Oyraaは予約不要で利用できるため、外国語対応に自信のないオペレーターでも通訳者を介したスムーズな対応が可能になり、安心して業務を行うことができる。
さらにOyraaの通訳サポートは、月額2万円の基本料と1分単位の利用料から利用できるため、外国人の顧客からの入電が少ないセンターでも最小限のコストで運用ができる。一方で、外国人の顧客から毎月一定程度 (累計数時間/月) の入電が見込まれる場合には、よりお得なプランも用意している。
加えて、Oyraaアプリには3者間通話機能が実装されており、Oyraaアプリ単体でも通訳者を加えた状態で任意の第三者 (携帯電話番号/固定電話番号) に電話をかけることができる。問い合わせのあった顧客へのコールバックや、何らかの理由でこちらから外国人の顧客へ電話連絡を入れたい際に重宝する。
〔2025/1/16〕アイ・ピー・エス・プロ、コールセンターシステム「AmeyoJ」の「定額かけ放題プラン」をスタート
アイ・ピー・エス・プロ(本社:東京都中央区、伊藤良光社長)は、大手企業などのコールセンターが採用しているコールセンターシステム「AmeyoJ」の「定額かけ放題プラン」をスタートした。
AmeyoJ通話料定額プランは、パソコンを使って電話を受発信する「コールセンターシステム」の新プラン。CRM機能・ワンクリック発信・通話自動録音・稼働状況モニタリングなどの本格的な機能を利用できる。
追加ch:2,000円1番号:100円かけ放題はIPSPRO電話回線(03、050)での提供となる。他キャリアでの発信の場合は従量にて秒課金での提供となる。
〔2025/1/15〕カラクリ、セブン銀行のコンタクトセンターが、AI活用で電話対応比率を半分に減少
カスタマーサポートDXを推進するカラクリ(本社:東京都中央区、小田志門社長)は、セブン銀行のコンタクトセンターにカスタマーサポート特化型AI「KARAKURI」シリーズを導入して約1年でノンボイス比率が「49.9%⇒71.3%」に向上したことにより、電話対応の比率が「50.1%→28.7%」に減少したことを発表した。セブン銀行の口座は2024年3月期に国内で前年比10.2%増の300万以上が開設されており、飛躍的な成長を遂げる中でノンボイスチャネルによるセルフサービスの向上に成功した。
2023年10月、セブン銀行は顧客向けUX(ユーザー体験)改善とオペレーターの業務効率化を目指して、「KARAKURI」シリーズにチャットシステムを刷新した。導入前は問い合わせ導線が複雑で、チャットボットや有人チャットなどのノンボイスチャネルの利用拡大が難しいという課題があった。そこでノンボイス比率を70%以上に引き上げるため、「現場主導のスピーディーなカスタマイズ(ノーコード)」「複数チャネルのデータ連携」「顧客負担の軽減」を可能にする「KARAKURI」シリーズの導入を決定した。以降、セブン銀行の問い合わせ対応チャネルを刷新し、AIチャットボット「KARAKURI chatbot」・有人チャット「KARAKURI talk」・Web接客機能「KARAKURI hello」・オペレーター支援ツール「KARAKURI assist」を利用している。
セブン銀行では口座数が年々増加し、従来は口座数に比例してコンタクトセンターへの入電数も増加する傾向にあった。KARAKURI導入後は、言語選択画面の自動化(UXの改善)やチャットボットの設置場所の拡大、チャットキャラクター「セボン」の設定などノンボイスチャネルの利便性向上を実施。その結果、総問い合わせ数が増加する中でも電話対応の比率は減少し、2024年上期にはノンボイスチャネルの比率が70%以上に上昇している。特にチャットボットの利用率は4倍に向上しており、電話の応答率も安定し、センター運営の向上に寄与している。
その結果、電話対応率が50.1%→28.7%まで減少し、口座が増加する中で、電話の応答率の安定化。チャットボットの対応件数は、6万件→26万件まで向上した。
KARAKURIシリーズの導入後、ノンボイス利用向上を目指して、ユーザーのひと手間を省くUX改善を推進している。
有人チャット利用時に、エンドユーザーの利用端末環境に合わせた9カ国の言語をシームレスで提供している。エンドユーザー側の操作は不要で、有人チャット接続時にユーザーのパソコンやスマホの言語設定を参照して最適な言語が自動選択される。
チャットボットから有人チャットに切り替わる際、チャットボット上でのテキストコミュニケーションデータが連携される。そのため顧客は重複した質問をされることなく、ストレスフリーな環境でサポートを受けられる。
サイト上で訪問者が解決したい「困りごと」をチャットボットが提案する仕組みを強化した。この仕組みはFAQや案内ページと連携し、スムーズな問い合わせの動線を実現している。これにより顧客満足度が向上し、特に口座開設やローン関連の問い合わせにおいて効果が見られる。
〔2025/1/9〕ニュウジア、瞬間的な受電増加に対応する「AIコールセンターソリューション」を発表
ニュウジア(本社:東京都中央区、柏口之宏社長)は、瞬間的に増加する受電対応の課題を根本から解決する「AIコールセンターソリューション」を発表した。本ソリューションは、受電率の低下を防ぎ、売上機会を最大化するとともに、顧客満足度の向上を実現する革新的な製品。
多くの企業が、ピーク時の受電率が50~70%にとどまり、顧客からの売上機会を損失や、保留音や待ち時間による顧客満足度の低下が深刻化、顧客ではない人(間違い電話や営業電話、無駄話など)への対応で、オペレーターのリソースを浪費、AIチャットボットでは、複雑な問い合わせや感情を伴う対応が不十分などコールセンター運営の課題に直面している。
AIコールセンターソリューションは、ピーク時でも同時に100人、1,000人、無制限の受電が可能。保留時間ゼロで顧客対応をスムーズに行う。AIが必要な情報を即座に提供するため、待ち時間を削減し、迅速かつ正確な対応を実現。顧客でない人からの電話を自動的にフィルタリングし、本来対応すべき顧客にリソースを集中する。電話のみならず、LINE、電子メール、SNS(Twitter、Facebookなど)にも対応。90カ国語対応の多言語機能を備える。アウトバウンドにも対応。
〔2025/1/9〕システムオリジン、テレハイ コールセンターシステムの連携拡張機能「テレハイConnect-Service」を提供開始
システムオリジン(本社:静岡県静岡市、海野知之社長)は、同社が提供するテレハイコールセンターシステムで、各社プラットフォーマーやサービスと連携する「テレハイConnect-Service」の提供を開始した。
1986年に誕生した電話受付システム「テレハイ」。これまで、時代の変化に伴い様々な機器やサービスとの連動に対応してきた。タクシー無線GPS-AVM機器との連携、「GO」ドライバーアプリとの連携版の開発、テレハイみちびきの連動、S.RIDE配車アプリ連携、LINEタクシー注文連携など。40年間の熟成により完成の域に達した配車システムを核とした「テレハイConnect-Service」により他社連携の推進を図ると共にタクシー業界の発展・交通空白地域の解消に貢献する。
〔2025/1/8〕ソフトフロントジャパン、エプコにAIボイスボット「commubo」が採用
ソフトフロントホールディングの子会社であるソフトフロントジャパン(本社:東京都千代田区、髙須英司社長)は、エプコ(本社:東京都墨田区、岩崎辰之社長)に、AIボイスボット「commubo(コミュボ)」が採用されたことを発表した。エプコはボイスボットを活用し、コールセンターのサービス強化のみならず、さまざまな人の就労の機会を提供するダイバーシティの推進も行っている。
エプコはメンテナンスサービス事業として、自社でコールセンターを運用し、クライアント企業に代わり問合せ対応を行っている。この度クライアントより、問い合わせ対応範囲の拡張とコスト抑制の両立という要望を受け、commuboを導入した。同社は上記案件だけでなく、事業全体へcommuboの活用を展開し、自社サービスを強化していくとともに、さまざまな人の就労の機会を提供するダイバーシティを推進している。
エプコは企業ミッションの1つとして「2Ds(Digital x Diversity x Silence)」を掲げ、デジタルツールを活用することで、聴覚に不安を抱える方が安心して無理なく働ける職場を目指している。
一方、コールセンターでは電話応対による音声のやり取り、つまり聴覚が求められる。メールやチャットでのコミュニケーションは普及しているが、電話による問合せチャネルは引き続き必要とされている。
これを両立するために、エプコはボイスボットを活用し、コールセンターなのに音声のやり取りを必要としない「日本一静かなコールセンター」をつくることで、聴覚や個人スキルに依存しない職場づくりを進めている。
発話内容から相手の発言に対する分岐までcommubo上で事前に設定指示をすることで、オペレータがトークスクリプトを元に応対するのと同じように、commuboがお客様対応を行う。
顧客からの入電をcommuboで応対すると、会話内容が自動でテキスト化され、リアルタイムで内容を把握できる。
とはいえ、ボイスボットが有人オペレータと同じトークスクリプトで応対をしても、想定通りに会話が進まないことがある。人が応対する場合、顧客の言葉のニュアンス、表現、感情起伏など、言葉の裏にあるものを自然とくみ取っていたためだ。
人がくみ取っていたことをボイスボットの応対に置き換える場合、言葉の表現調整や、話す順番の変更など、細やかに設定を変えながら、試行錯誤をしていく必要がある。
commuboは、ボイスボットの応対内容を設定するシナリオの編集UIに優れており、ユーザー自身で内容の修正が簡単に行えるうえ、修正の反映を即時行うことができるため、この試行錯誤をスピーディーに行うことができる。