コンタクトセンター関連ベンダー動向

〔2023/5/25〕コムスクエア、ChatGPTを活用した通話データの要約・分析サービス「VoiceX AI」をリリース

 コムスクエア(本社:東京都中央区、上嶌靖会長)は、ChatGPTと連携した通話データの要約・分析サービス「VoiceX AI」をリリースした。また、正式リリースに先立ち、β版ユーザーの募集を開始した。
 VoiceX AIは、コムスクエアが提供するクラウドPBXサービス「VoiceX」とAIチャットサービス「ChatGPT」を組み合わせた通話データの要約・分析サービス。
 総務省認可の通信キャリアであり、30年以上に渡りテレフォニーソリューションを提供してきたコムスクエアが通話データをさまざまなビジネスシーンでより効果的に活用できるよう研究・開発を進めてきた。
 VoiceXにて従来より提供していた通話データのテキスト化サービス。この度、音声認識エンジンを最新AIにリニューアルすることにより認識精度が大幅に向上。費用は従来の1/3となり通話データのテキスト化をより身近に、よりビジネスで活用しやすく新たにサービスとして提供する。
 通話内容のテキストデータをChatGPTに連携することにより通話内容を要約しアウトプット。これにより、電話業務の後工程である業務管理システム等への通話内容の入力における工数削減やコールセンターやインサイドセールスなど、電話業務を主とする組織での通話内容の標準化・顧客満足度の向上を実現可能。
 また、通話内容のテキストデータをChatGPTに連携し、判定基準を与えることにより通話における成果の判定を自動で行うことが可能になる。これにより、電話問い合わせが最終的に予約や購入といったコンバージョン(CV)に繋がったかなどを判定し、判定データをマーケティングやカスタマーサクセスに活用することが可能となる。

〔2023/5/24〕アセンド、クラウド電話内蔵CRMシステム「Omni Contact」に、オープンAIの自動文字起こしサービスを提供開始

 アセンド(本社:東京都新宿区、佐藤博社長)は、コールセンターからの電話営業に適したクラウド電話内蔵CRMシステム「Omni Contact」に、ChatGPTの開発会社である米国OpenAIの「Whisper API」を活用した、サービスの提供を開始した。Whisper APIは音声データを自動で文字起こしし、テキストに置き換える機能。これまでは米グーグルの「Speech-to-Text」によって音声のテキスト化サービスを提供してきたが、より精度の高いテキスト化が行えるとともに、低価格のサービス提供が可能になる。
 アセンドはさらに、米アマゾンが提供するクラウドサービス「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」の自社クラウド環境下にもWhisperを導入し、6月からサービス提供を始める。大量の通話音声を使ってテキスト化の精度を高めるほか、コールセンターや電話通話に特化した音声テキスト化が可能になる。また、アセンドの自社クラウド環境内で完結するため、セキュリティーも向上する。価格は従来に比べ10分の1以下とする予定。
 一方、アセンドは小規模コールセンター、病院、介護施設、飲食店など向けの通話録音サービス「RecACE」にも「Whisper API」を活用する方向で準備を進めており、こちらも6月からのサービス提供を予定。

〔2023/5/24〕インターファクトリー、クラウド型ECプラットフォーム「ebisumart」が顧客対応クラウド「Re:lation」との連携を開始

 インターファクトリーは、同社が提供するクラウドコマースプラットフォーム「ebisumart」が、カスタマイズを可能とするクラウド型EC構築システム*として初めて、インゲージ(本社:大阪府大阪市、和田哲也社長)が開発・提供する顧客対応クラウド「Re:lation」とのシステム連携を開始した。
 なお、本システム連携は、インターファクトリーが提供するスモールスタート向けクラウドコマースプラットフォーム「ebisumart zero」においても開始する。   
 これにより、ebisumartおよびebisumart zeroでECサイト構築を行い、Re:lationを導入しているEC事業者は、問い合わせと顧客・受注情報をシームレスに管理できるようになり、業務効率化と顧客への対応品質向上が期待できる。

〔2023/5/24〕アデランス、商品サイトに検索型FAQ「Helpfeel」を導入

 Helpfeel(本社:京都府京都市、洛西一周社長)は、アデランス(本社:東京都新宿区 津村佳宏社長)の「男性向け商品サイト」「女性向け商品サイト」それぞれに、検索型FAQ「Helpfeel」を導入されたことを発表した。
 毛髪・美容・健康といったウェルネス産業を通して、人々に夢と感動を提供し続けるアデランス。ウィッグの製造販売、育毛・増毛サービス、などを手掛けており、近年では国内のみならず海外展開も加速させている。
 一方で、主力事業であるウィッグにおいては、問い合わせ対応のリソースがひっ迫している、という課題があった。内製するコールセンターには毎月数多くの電話があり、キャンペーンを実施する繁忙期はそれ以上の問い合わせ対応に追われていた。
 こうした課題を解決するべく、同社は検索型FAQのHelpfeelを導入した。解決が比較的しやすい内容については、コンテンツを拡充することで、電話・メールの問い合わせ数を減らすこと。検討しているユーザーに対しては、欲しい情報を見つけやすくすることで申し込み数の増加を目指す。また、月次で行われる定例会での分析や改善提案にも期待しており、今後はFAQシステムの展開、コンサルティング支援を通じて、カスタマーサポート部門をはじめとする企業課題解決を支援していく。

〔2023/5/22〕日本アバイア、代表取締役社長に内山知之氏が就任

 日本アバイア(本社:東京都港区、内山知之社長)は、2023年5月15日付けで代表取締役社長に内山知之氏が就任したことを発表した。
 日本ヒューレット・パッカードでキャリアをスタートし、11年に渡り、通信事業者向けのシステム構築やソリューションのプロダクトマーケティング、プリセールスなどに従事。 2012年より、アクセンチュアにて、通信事業者向けのコンサルティングやアライアンスビジネス企画、ソリューション提案・導入を経験し、2015年より日本アバイアに参画後は、サービスセールスとして、保守サービスの拡充、プライベートクラウドサービスやサブスクリプションサービスの企画・導入を推進してきた。

〔2023/5/18〕KDDIウェブコミュニケーションズ、CPaaS世界大手「Vonage」を日本で提供するための協議開始

 KDDIウェブコミュニケーションズ(本社:東京都港区、山﨑雅人社長)は、Vonage Japan(本社:東京都中央区、マネージングディレクター:西村哲郎)と将来的な協業の可能性を検討するための覚書を締結し、Vonage Japanが提供する「Vonageコミュニケーションプラットフォーム(VCP)」を日本で提供するための協議を開始した。今夏からサービス提供のためのトライアルを開始し、早ければ今秋からサービスを提供開始できるように協議をしていく。
 Vonageは、電話やWebでの音声通話、SMS、ビデオなどのさまざまなチャネルや、AI、認証といった機能をWeb・モバイルアプリケーションと連携させることができる「コミュニケーションプラットフォーム」を提供している。世界で12万社以上に利用されており、登録開発者が100万人超のグローバルコミュニティを形成している、米国で2001年に創業したCPaaSプロバイダー。
 KDDIウェブコミュニケーションズでは、同じくCPaaSのクラウドコミュニケーションAPI「Twilio」を、2013年4月~2023年5月までの約10年間に渡り、日本初のパートナーとして提供してきた。これまで、大規模コンタクトセンターのスピード構築支援、SMSによる二要素認証の導入支援、ビデオ通話を使ったコロナ禍でのオンライン営業ツールの開発支援など、幅広く新しいコミュニケーションの形を多くの顧客へ提供し、活用している。
 今後は、日本のCPaaS市場の先駆者として培った豊富な経験・ノウハウを生かし、Vonageを通じてさらに新しく幅広いコミュニケーションの形を提供することで、顧客のビジネスを成長させていくことを目指し、Vonage Japanと今秋からサービスを提供できるように協議していく。

〔2023/5/18〕ARアドバンストテクノロジ、企業向け生成AI活用支援サービスを開始

 ARアドバンストテクノロジ(本社:東京都渋谷区、武内寿憲社長、以下、ARI)は、ChatGPTやAzure OpenAI Serviceをはじめとした生成AIを、導入・活用するための企業向け支援サービスを開始した。ARIがこれまで培った生成AIに関する技術情報や構築ノウハウを生かし、コンサルティングからPoC、実装・導入、運用・保守まで要望に合わせて支援することにより、企業は必要な支援を取捨選択し、生成AIの活用に関して自社に最適化された提案と情報、技術の提供を受けることが可能となる。
 昨今話題になっているChatGPTをはじめとした生成AIサービスは、日々新しい製品サービスや新機能が発表され、さまざまな情報が散在している。そのため、事業活動において生成AIを活用したいと考える企業が多い反面、最新かつ正確で具体的な情報を包括的にキャッチアップしにくく、導入推進や運用面でも専門的な人材の不足といった課題が上がっている。
 ARIは、2016年より提供している自社開発のバックオフィス向けAIチャットボットサービス「LOOGUE FAQ」や、AI自然言語処理を活用した社内ファイル検索サービス「LOOGUE deepdoc」を通して、自然言語処理技術を蓄積してきた。これらのサービス開発で得た技術情報やノウハウ、および業務自動化支援で培った知見をもとに、各生成AIの特徴を生かしながら日々アップデートされる最新情報を反映し、企業の個別ニーズに対応できる支援サービスの提供を行うことになった。


PAGE TOP