調査・レポート・その他
〔2024/11/25〕プロシード、総数132センターから「Well-being CUSTOMER CENTER AWARD 2024」を決定
プロシード(本社:東京都中央区、柳楽仁史社長)は、カスタマーサービス業務に従事する方々が仕事に誇りをもち、人生の幸福度を高めることへ貢献する事を目指し、「Well-being CUSTOMER CENTER AWARD 2024」を開催した。
本アワードでは20名~99名のセンターを中・小規模センター、100名以上のセンターを大規模センターとして部門別に表彰している。今年はエントリー数51組織、132センターに属する従業員計 11,278名へのアンケートを基にした評価の結果、最優秀賞、優秀賞を以下の通り決定したことを発表した。
大規模センター部門
【最優秀賞】
・DHLジャパン カスタマーサービス本部
・ディー・エヌ・エー DeNA カスタマーサポートセンター
・日本コンセントリクス 札幌オペレーションズ
【優秀賞】
・SMBC日興証券 フロントサービスセンター
・セブン銀行 バンキング統括部コンタクトセンター
・Teleperformance Japan A1
・日本コンセントリクス 福岡オペレーションズ
【最優秀賞】
・SBI生命保険 お客様コンタクトセンター
・かんぽ生命保険 仙台カスタマーサービスセンター
・富士通コミュニケーションサービス お客様総合センター
中・小規模センター部門
【優秀賞】
・AIサポート
・キリンホールディングス コーポレートコミュニケーション部 お客様相談室
・ジャルカード コンタクトセンター
・三井住友トラスト・ビジネスサービス 品川事務センター 相続受付チーム受電ユニット
〔2024/11/14〕J.D. パワー、2024年法人向けテクニカルサポートコールセンター満足度調査結果を発表
J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、山本浩二社長、略称:J.D. パワー)は、J.D. パワー 2024年法人向けテクニカルサポートコールセンター満足度調査の結果を発表した。本調査は「サーバー」、「PC/タブレット」、「コピー機/プリンター」、「業務ソフト」の4つのIT製品部門における、企業向けのテクニカルサポートコールセンターの満足度を測定している。
本年調査における各部門の総合満足度は「サーバー部門」が675ポイント(前年比-2ポイント)、「PC/タブレット部門」が664ポイント(前年比-4ポイント)、「コピー機/プリンター部門」が698ポイント(前年比-2ポイント)、「業務ソフト部門」が673ポイント(前年比-3ポイント)となった。いずれの部門も前年調査(2023年11月発表)とほぼ同水準のスコアを維持している。「サーバー部門」、「PC/タブレット部門」、「業務ソフト部門」においては、2019年から満足度スコアが年々向上し、着実な改善が見られていたが、本年は上昇が止まり、頭打ちの兆しも見られる。
本調査では総合満足度の測定にあたり7つのファクターを設定しているが、「サーバー部門」、「PC/タブレット部門」、「業務ソフト部門」においては、総合満足度への影響度が最も大きい「電話のつながりやすさ」のスコアが7ファクターの中で最も低い。オペレーターにつながるまでの時間と満足度の関係においては、3部門ともに待ち時間が5分を超えると満足度は大きく低下する傾向にある。そのため、このような待ち時間の短縮は満足度向上の鍵となる。コールセンターの採用難や人件費高騰が続く現況下、つながりやすさ改善に向けた呼量削減策として、オンラインサポートの利用促進や音声ボットなどによる自動応答システムの導入といった工夫が、各企業に求められる。
近年のAI技術の発達に伴い、音声ボット/ボイスボットによる自動受付・自動応答システムを導入する企業が増えている。このシステムにより、夜間や休日でも受付・応答が可能となるため、平日午前の時間帯を中心としたコールセンターの混雑緩和策としても期待されている。
IT・OA機器製品に関する問い合わせにおける音声ボット/ボイスボットの利用経験を聴取したところ、約3割(28%)が「利用したことがある」と回答した。しかし、半数は「便利に感じた」と回答しているものの、残り半数は「不便・不満を感じた」としており、今後の改良が望まれる。一方、若年層(20-39歳)においては、「便利に感じた」という回答が多く(19%)、高年層(60歳以上)と比較して、「利用したことはなく、今後も利用したいと思わない」という回答も少ない。一般的に、若年層は発展途上にある技術への適応が早く、抵抗感も少ない傾向にある。このことから、音声ボット/ボイスボットといった新しいサポートの仕組みは、若年層を中心に受け入れが進んでいくと予想される。企業のテクニカルサポートを担うBtoBコールセンターにおいては、幅広い年代の顧客層の嗜好やニーズに柔軟に対応できる、マルチチャネルでのサポート体制の構築が重要と言える。
総合満足度ランキングは下記の通り。
【サーバー部門】(対象7ブランド)
第1位:富士フイルムビジネスイノベーション(723ポイント)
「電話のつながりやすさ」、「応対の丁寧さ※」、「製品知識」、「コールセンターでの問題解決や電話対応に要した時間」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「用件・要望に対する理解力」、「説明のわかりやすさ」の全7ファクターで最高評価。
第2位:DELL(712ポイント)
「応対の丁寧さ※」ファクターで最高評価。
第3位:大塚商会(693ポイント)
※富士フイルムビジネスイノベーションとDELLの「応対の丁寧さ」のスコアは同点。
【PC/タブレット部門】(対象7ブランド)
第1位:大塚商会(710ポイント)
3年連続の総合満足度第1位。「応対の丁寧さ」、「製品知識」、「コールセンターでの問題解決や電話対応に要した時間」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「用件・要望に対する理解力」、「説明のわかりやすさ」の6ファクターで最高評価。
第2位:リコージャパン(707ポイント)
「電話のつながりやすさ」ファクターで最高評価。
第3位:DELL(671ポイント)
【コピー機/プリンター部門】(対象7ブランド)
第1位:富士フイルムビジネスイノベーション(706ポイント)
「電話のつながりやすさ」、「応対の丁寧さ」、「製品知識」、「コールセンターでの問題解決や電話対応に要した時間」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「用件・要望に対する理解力」、「説明のわかりやすさ」の全7ファクターで最高評価。
第2位:大塚商会(701ポイント)
第3位:リコージャパン(700ポイント)
【業務ソフト部門】(対象8ブランド)
第1位:大塚商会(700ポイント)
2年連続の総合満足度第1位。「電話のつながりやすさ」、「コールセンターでの問題解決や電話対応に要した時間」の2ファクターで最高評価。
第2位:PCA(691ポイント)
「応対の丁寧さ」、「製品知識」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「用件・要望に対する理解力」、「説明のわかりやすさ」の5ファクターで最高評価。
第3位:弥生(679ポイント)
〔2024/11/14〕HDI-Japan主催「HDI格付けベンチマーク」2024年【生命保険業界】の格付け結果を発表
サポートサービスにおける世界最大のメンバーシップ団体HDIの日本拠点HDI-Japan(運営:シンクサービス、本社:神奈川県川崎市、山下辰巳社長)は、同社が主催する「Webサポート/問合せ窓口格付け」の2024年【生命保険業界】の調査結果を発表した。
生命保険業界 Webサポート格付け結果(調査対象:下記16社)
・三つ星:アクサ生命保険、アフラック生命保険、オリックス生命保険、かんぽ生命保険、ソニー生命保険、SOMPOひまわり生命保険、大樹生命保険、東京海上日動あんしん生命保険、富国生命保険、明治安田生命保険、メットライフ生命保険、ライフネット生命保険
・二つ星:住友生命保険、第一生命保険、太陽生命保、三井住友海上あいおい生命保険
・一つ星:該当なし
・星なし:該当なし
生命保険業界 問合せ窓口格付け結果(調査対象:下記16社)
・三つ星:アクサ生命保険、アフラック生命保険、オリックス生命保険、住友生命保険、SOMPOひまわり生命保険、大樹生命保険、東京海上日動あんしん生命保険、メットライフ生命保険、ライフネット生命保険
・一つ星:該当なし
星なし:該当なし
Webサポートは、三つ星12社、二つ星4社という結果で、一つ星、星なしは該当がなかった。生命保険業界は2023年全業界平均と比べて役立度/解決度は低いが、その他の項目は同等か高評価となった。
Webサポートで高評価のところは、見つけやすく使いやすく、サポート選択肢が豊富で、Webサポートと問合せ窓口との連携がよい。また顧客視点でまとめられていてわかりやすく、楽しみながら情報収集できるところも見られた。一方低評価のところは、新規顧客向けコンテンツが少なく、保険料の確認がわかりにくいところや、チャット質問項目が限られ、問合せ窓口/フォームがわかりづらいところがあった。
問合せ対応は、三つ星9社、二つ星7社という結果で、一つ星、星なしは該当がなかった。生命保険業界は2023年全業界平均と比べて、困難な対応、平均応答速度、放棄率がとても高評価となった。
クオリティで高評価のところは、共感して親身になって問合せの背景に配慮した対応ができている。知識豊富でコミュニケーション能力が高く、顧客1人ひとりに合わせた対応ができている。ビデオ通話の対応がわかりやすいところや、チャットでも距離を感じさせない親しみやすさがあるところも見られた。一方低評価のところは、担当者ごとのばらつきがあったり、一貫性がなく頻回の問合せが必要だったりする。また一次窓口では解決せず転送する体制のところも見られた。
パフォーマンスで高評価のところは、どのチャネルもつながりやすい。豊富な知識で素早く短時間で情報が得られ、初回コンタクトで解決できて満足度が高い。知りたいことを納得できるまで相談でき、プラスアルファの情報提供で満足度が高い。また信頼感が高く加入を検討したくなるところも見られた。一方低評価のところは、一次窓口のサポート範囲が狭く、窓口で解決できずライフプランナーや他の窓口に転送される。積極的でなく距離が感じられ満足度が低いところもあった。
〔2024/11/12〕日本コンタクトセンター協会、コールセンターにおけるカスタマーハラスメントに関するアンケート調査結果を発表
一般社団法人日本コンタクトセンター協会は、当協会の会員企業ならびに所属する従業員を対象に、コールセンターにおけるカスタマーハラスメントに関するアンケート調査を実施した。アンケートは企業50社、従業員2,493名の有効回答があり、カスタマーハラスメント類型や従業員への影響、企業の対応状況などについて報告する。
カスタマーハラスメント(悪質クレーム)に対して、東京都は防止条例制定、厚生労働省は労働施策総合推進法改正を通じて企業への対策義務化などに動き出している。
こうした中、当協会は2024年10月1日に「日本コールセンター協会」から「日本コンタクトセンター協会」へと名称を変更し、「今後のコンタクトセンターのあるべき姿」として4つの指針を掲げた。
そのひとつに『多様な人材が心身ともに健康的に活躍できる環境の整備』を定めており、それには、“お客様と企業・団体が互いに尊重し合える関係をベースに、社会通念を逸脱するような要求態度・内容から毅然と対応する“とし、カスハラから従業員を守ることを明言した。
これを受けて、当協会 総務委員会では「人権尊重と労働者保護」「正当クレームとカスハラの判別による顧客対応水準の明示」「仕事に対するネガティブイメージの払拭」を目的に、コンタクトセンター/コールセンターにおけるカスハラ対策に取り組むこととし、2025年3月までにガイドラインの策定を目指している。
ガイドラインの策定にあたり、コンタクトセンター/コールセンターにおけるカスハラの実態を把握するため、今般アンケート調査を実施した。
調査結果のポイントは、以下のとおり。
1.コールセンターにおけるカスハラの類型は「暴言・怒声」が68%で最多
2.カスハラを受けた従業員の約6割が「強いストレスを感じた」
3.カスハラのきっかけとなったは理由は「お客様の無理な要求」が71%、「お客様の勘違い」が50%で、トップ2は顧客側の起因一方、「従業員の接客態度・言葉遣い」「商品サービスの欠陥等」など企業側の起因も約3割あり、企業努力・改善により発生を3割抑止できる可能性もある
4.企業が考えるカスハラの原因は「ストレスのはけ口になりやすい」が70%、「消費者のサービスへの過剰な期待・意識」が66%の他、上位4項目は顧客側の問題が挙げられた
5.「カスハラの基準の明確化」「カスハラの対応方針・マニュアルの策定」に“既に対応済み”とした企業は約3割で、対策が後手になっている
6.カスハラに対する必要な措置として、「法律・条令による防止」「消費者への啓発活動」のトップ2は従業員・企業で一致。一方、従業員は「企業姿勢を示すこと」の必要性が多く挙げられた
〔2024/11/7〕HDI-Japan主催「HDI格付けベンチマーク」2024年【証券業界】の格付け結果を発表
サポートサービスにおける世界最大のメンバーシップ団体HDIの日本拠点HDI-Japan(運営:シンクサービス、本社:神奈川県川崎市、 山下辰巳社長)は、同社が主催する「Webサポート/問合せ窓口格付け」の2024年【証券業界】の調査結果を発表した。
証券業界 Webサポート格付け結果(調査対象:下記12社)
・三つ星:auカブコム証券、SMBC日興証券、SBI証券、GMOクリック証券、大和証券、東海東京証券、野村證券、松井証券 、みずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、楽天証券
・二つ星:岡三証券
・一つ星:該当なし
・星なし:該当なし
証券業界 問合せ窓口格付け結果(調査対象:下記12社)
・三つ星:auカブコム証券、SMBC日興証券、SBI証券、GMOクリック証券、大和証券、東海東京証券、野村證券、松井証券 、みずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、楽天証券
・二つ星:岡三証券
・一つ星:該当なし
・星なし:該当なし
Webサポートは、三つ星11社、二つ星1社という結果で、一つ星、星なしは該当がなかった。証券業界は2023年全業界平均と比べて、すべての項目が高評価となた。特に役立度/解決度、センターとの連携度が大きく上回っている。
Webサポートで高評価のところは、セルフヘルプの選択肢が充実し情報収集しやすく、思わぬ発見や新しい興味が生まれることがある。FAQや動画を活用することで投資の理解を深めることができ、関連情報の提供もあるので自己解決しやすい。またWebから支援サポートへの道筋が明確で、さらにセンターではWebを活用したサポートを提供し連携が図れている。一方評価が伸び悩んだところは、情報量やセルフヘルプ選択肢が充分ではなく解決しにくい傾向がある。
問合せ対応は、三つ星11社、二つ星1社という結果で、一つ星、星なしは該当がなかった。証券業界は2023年全業界平均と比べて、すべての項目が上回っている。特にクオリティでは対応スキルと困難な対応、パフォーマンスでは放棄率が高評価である。
クオリティで高評価のところは、オープニングから前向きさが充分に表れているので顧客は話しやすい。顧客の話をよく聞き、適宜かみ砕いて説明をするなど臨機応変な対応でプロらしい。また顧客の反応を気にかけ質問や要望を丁寧に受け止めて親身に対応しているので、自然と心理的な距離が縮まっている。一方評価が伸び悩んだところは、顧客の質問に対し一問一答で回答しニーズの掘り下げには至らず、消極的な対応にとどまっている。
パフォーマンスはすべての企業が高評価であった。速やかに担当者につながり、聞きたいことが次々と沸いてくるような顧客を引き付けるサポートだ。協力的で顧客の問合せの目的や背景を進んで確認しているので、的を射た説明で素早い解決につながっている。さらに質問に関連する情報も積極的に提供し、先回りしたサポートとなっている。顧客は一度の問合せで想像以上に理解を深めることができ、満足度が高く利用を検討したくなる。
〔2024/10/31〕J.D. パワー、2024年カスタマーセンターサポート満足度調査<EC・通販業界編>結果を発表
J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、山本浩二社長、略称:J.D. パワー)は、J.D. パワー 2024年カスタマーセンターサポート満足度調査<EC・通販業界編>の結果を発表した。
本調査はEC・通販業界におけるカスタマーセンターサポートの利用者満足度を調べるもので、今回で3回目の実施となる。「総合ECサイト」、「テレビ通販」、「カタログ通販」の3業態を対象に、「コールセンター」、「オペレーターによるチャットサポート(有人チャット)」、「自動応答によるチャットサポート(AIチャットボット)」、「メール問い合わせ/問い合わせフォーム」、「FAQ(よくある質問)ページ」の満足度について聴取している。
今年のEC・通販業界全体の総合満足度は、前回調査(2023年10月発表)から-3ポイントの696ポイント(1,000ポイント満点)とほぼ同水準となったが、サポート機能別に見ると、コールセンターの満足度は前年比+13ポイントと向上が見られた。総合満足度を構成する全4ファクターのうち、特に「問題の解決や対応に要した時間」と「利用のしやすさ」のファクターで前年比での向上幅が大きいことがわかった。また、調査対象となった企業のうち、半数の企業で、コールセンター満足度が前回から向上しており、多くの企業が改善に取り組んでいる様子がうかがえる。なお、コールセンター満足度は、本調査を開始した2022年以降、2年連続で10ポイント以上の継続的な向上となった。
コールセンターの満足度は上昇傾向にある一方、オンラインサポートの満足度は、前年から-12ポイントの低下となり、特に「オペレーターによるチャットサポート(有人チャット)」で-29ポイント、「自動応答によるチャットサポート(AIチャットボット)」で-15ポイントと、チャットサポートで満足度の低下が見られた。
本調査では、問い合わせ用件の解決に要した労力を聴取し、労力レベルを高負担、中負担、低負担に分類しているが 、有人チャット利用者では「高負担」と感じた割合が前年比で5ポイント増加した。有人チャット利用時の経験では「回答や説明がわかりやすかった」、「問い合わせの内容はすぐに理解された」、「あなたの用件に対して十分な知識をもって説明していた」といった項目を中心に低下が見られ、オペレーターとのコミュニケーションの中で手間取ったことが、負担感の増加、満足度の低下につながったと考えられる。
また、AIチャットボットは負担感に大きな変化は見られなかったものの、利用時の経験では「何回も質問を入力せずに、目的の用件に合った問い合わせ内容の選択肢が提示された」、「あなたの知識や理解度にあった回答となっていた」、「提示された回答の情報量は十分だった」と回答した割合が前年より減少しており、目的の用件に合った選択肢が示されにくいことや、情報量が不十分であることが、AIチャットボット利用における満足度の低下に影響したと考えられる。
本年調査より、次回の問い合わせ時に優先的に利用したいチャネルと、そのチャネルを選択した理由を聴取しているが、コールセンターは「的確な回答を得ることができるから」、有人チャットは「手軽に/気軽に利用できるから」、AIチャットボットは「利用したい時間帯/タイミングで利用できるから」(いずれも47%)が最も多く、それぞれのチャネルを選択する理由には違いが見られた。
有人チャットは、メッセンジャーアプリ同様にテキスト形式で気軽に利用できることが利点である一方、用件解決にあたりオペレーターとのコミュニケーションに負担感が感じられると、その魅力が薄れる可能性がある。また、AIチャットボットは時間帯を問わず、手軽に対話形式で回答を得られるという利点があるものの、検索精度が向上されないことでその利点が活かされない可能性もある。有人チャットとAIチャットボットは、今後も企業における導入率が高まっていくと想定されるが、これらのサポート機能の改善がユーザーの利用拡大につながり、コールセンターの負荷軽減と各企業のカスタマーセンターサポート満足度向上に重要な役割を果たしていくと考えられる。
総合満足度ランキングは下記の通り。
【総合ECサイト部門】(対象5ブランド)
第1位:ヨドバシ・ドット・コム(721ポイント)
3年連続の総合満足度第1位。「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価。
第2位:Amazon、楽天市場(同点、678ポイント)
【テレビ通販部門】(対象4ブランド)
第1位:ジャパネットたかた(767ポイント)
「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価。
第2位:ショップジャパン(721ポイント)
第3位:ショップチャンネル(718ポイント)
【カタログ通販部門】(対象7ブランド)
第1位:ベルメゾン(743ポイント)
2年連続の総合満足度第1位。「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価。
第2位:ベルーナ(735ポイント)
第3位:dinos(731ポイント)
〔2024/10/16〕J.D. パワー、2024年カスタマーセンターサポート満足度調査<金融業界編>結果を発
J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、山本浩二社長、以下、J.D. パワー)は、J.D. パワー 2024年カスタマーセンターサポート満足度調査<金融業界編>の結果を発表した。
本調査は金融業界におけるカスタマーセンターサポートの利用者満足度を調べるもので、金融8業態を対象に、「コールセンター」、「オペレーターによるチャットサポート(有人チャット)」、「自動応答によるチャットサポート(AIチャットボット)」、「メール問い合わせ/問い合わせフォーム」、「FAQ(よくある質問)ページ)」を利用した人を対象に行った。
業界全体におけるオンラインサポートの利用率は年々上昇しており、本年調査では53%と、2021年の調査開始以降初めてコールセンターの利用率(47%)を上回った。オンラインサポートの中では、「FAQ(よくある質問)ページ)」の利用率が26%と最も多く、「自動応答によるチャットサポート(AIチャットボット)」が10%、「オペレーターによるチャットサポート(有人チャット)」、「メール問い合わせ/問い合わせフォーム」がともに9%であった。
前年調査(2023年10月発表)においては、若年層(20-30代)・中年層(40-50代)のオンラインサポートの利用割合の増加が見られていたが、高年層(60-70代)ではこれまでオンラインサポートへの移行がさほど進んでいなかった。本年調査においては、高年層のオンラインサポート利用は未だ38%と、若年層(65%)や中年層(51%)と比較すると低いものの、2021年の調査開始時より5ポイント増加しており、全年代においてオンラインサポートへの移行が進んでいることが確認された。
本年調査の業界全体の総合満足度は、前年調査から-4ポイントの706ポイント(1,000ポイント満点)となった。コールセンターの満足度は前年と同スコアだった一方、オンラインサポートの満足度は前年比で5ポイント低下した。オンラインサポートの満足度を年代別にみると、特に60-70代で前年比-16ポイントと大きな低下が見られた。中でも有人チャットの満足度の低下幅が最も大きく、前年から37ポイント低下した。
本調査では、問い合わせ用件の解決に要した労力を聴取し、労力レベルを高負担、中負担、低負担に分類している。本年調査では、全体の傾向は前年調査とほぼ変化がなかった一方、60-70代有人チャット利用者では「高負担」と感じた割合が前年比で5ポイント増加し、他のサポートチャネルに比べ最も負担感が高かった。また、利用時の経験としては「問い合わせ開始時の用件の選択/入力は簡単だった、わかりやすかった」、「自分の知識や理解度に応じた説明があった」などの項目で低下がみられ、導入部分でのわかりづらさや利用者自身の経験や理解度に合わない煩雑な説明により、利用者の負担感が増したことが満足度の低下につながったと考えられる。
高年層を中心としてこれまでコールセンターを利用していた層にとっては、AIチャットボットやFAQの自己解決型のオンラインチャネルと比較し、有人チャットは利用の障壁が低くスイッチしやすいと考えられる。一方、本年調査の高年層に見られるように、有人チャットを利用したものの導入部分や説明のわかりにくさを経験すると低い満足度にとどまり、次回以降カスタマーセンターサポートを利用する際にオンラインチャネル離れが発生してしまう可能性もある。今後、有人チャットを始めとしたオンラインサポートの利用を促進し定着させていくためには、コールセンターを利用した場合と遜色のない水準の、利用者一人ひとりのニーズや理解度に合った顧客体験を提供できるような仕組み作りが求められているといえよう。
J.D. パワー 2024年カスタマーセンターサポート満足度<金融業界編>の総合満足度ランキング
は下記の通り。
【全国系銀行部門】(対象5ブランド)
第1位:三井住友銀行(707ポイント)
「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」の3ファクターで最高評価。
第2位:りそな銀行(704ポイント)
「利用のしやすさ」、「問題の解決や対応に要した時間」の2ファクターで最高評価。
第3位:三菱UFJ銀行(698ポイント)
※三井住友銀行とりそな銀行の「利用のしやすさ」ファクターのスコアは同点。
【ネット銀行部門】(対象6ブランド)
第1位:ソニー銀行(729ポイント)
4年連続の総合満足度第1位。「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の3ファクターで最高評価。
第2位:auじぶん銀行(721ポイント)
「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」のファクターで最高評価。
第3位:PayPay銀行(711ポイント)
【対面証券部門】(対象5ブランド)
第1位:大和証券(724ポイント)
「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の3ファクターで最高評価。
第2位:野村證券(720ポイント)
第3位:SMBC日興証券(717ポイント)
【ネット証券部門】(対象5ブランド)
第1位:auカブコム証券、松井証券(同点、715ポイント)
auカブコム証券は2年連続の総合満足度第1位。「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」の3ファクターで最高評価。
松井証券は「問題の解決や対応に要した時間」のファクターで最高評価。
第3位:楽天証券(700ポイント)
【生命保険会社部門】(対象11ブランド)
第1位:アフラック生命(755ポイント)
「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価。
第2位:ソニー生命(741ポイント)
第3位:メットライフ生命(728ポイント)
【代理店系損害保険会社部門】(対象4ブランド)
第1位:東京海上日動火災保険(741ポイント)
「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価。
第2位:三井住友海上火災保険(733ポイント)
第3位:損害保険ジャパン(726ポイント)
【ダイレクト系損害保険会社部門】(対象7ブランド)
第1位:ソニー損害保険(760ポイント)
4年連続の総合満足度第1位。「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価。
第2位:イーデザイン損害保険(747ポイント)
第3位:アクサ損害保険(745ポイント)
【クレジットカード会社部門】(対象11ブランド)
第1位:アメリカン・エキスプレス・インターナショナル(775ポイント)
4年連続の総合満足度第1位。「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価。
第2位:三菱UFJニコス(714ポイント)
第3位:JCB(710ポイント)