調査・レポート・その他

〔2026/10/2〕HDI-Japan主催「HDI格付けベンチマーク」2026年【ポータブル電源業界】の格付け結果を発表

 サポートサービスにおける世界最大のメンバーシップ団体HDIの日本拠点HDI-Japan(運営:シンクサービス、本社:神奈川県川崎市、山下辰巳社長)は、同社が主催する「Webサポート/問合せ窓口格付け」の2026年【ポータブル電源業界】の調査結果を発表した。

ポータブル電源業界 Webサポート格付け結果(調査対象:下記11社)
・三つ星:アンカー・ジャパン(Anker)、イーノウ・ジャパン(EENOUR)、EcoFlow Technology Japan
・二つ星:Jackery Japan、JVCケンウッド(Victor)、G.Oホールディングス(PowerArQ)、DJI JAPAN 、BLUETTI JAPAN、PECRON JAPAN、ユーグリーン・ジャパン(UGREEN)
・一つ星:ALLPOWERS
・星なし:該当なし

ポータブル電源業界 問合せ窓口格付け結果(調査対象:下記11社)
・三つ星:EcoFlow Technology Japan、Jackery Japan、JVCケンウッド(Victor)、G.Oホールディングス(PowerArQ)、PECRON JAPAN
・二つ星:アンカー・ジャパン(Anker)、イーノウ・ジャパン(EENOUR)、DJI JAPAN、BLUETTI JAPAN、ユーグリーン・ジャパン(UGREEN)
・一つ星:該当なし
・星なし:該当なし
 Webサポートは、三つ星3社、二つ星7社、一つ星1社という結果で星なしは該当がなかった。ポータブル電源業界は2025年全業界平均と比べて、すべての項目が下回る結果となっている。
 Webサポートで高評価のところは、情報が見やすく整理されており、効率的に商品選びを進められる。画像が豊富に掲載されており、活用方法をイメージしながら商品を検討できる。多彩なコンテンツを通じて、楽しみながら商品の理解を深められる。一方低評価のところは、必要な情報を絞り込みにくく、目的の情報へたどり着くまでに時間を要する。また問合せ先が見つけにくいことやチャネル間の連携が不充分なところも見られる。
 問合せ対応は、三つ星5社、二つ星5社という結果で、一つ星、星なしは該当がなったが、調査不能が1社あった。ポータブル電源業界は2025年全業界平均と比べて「サービス体制」「対応スキル」は高評価だがその他の項目は下回る結果となっている。
 クオリティで高評価の対応は、顧客の利用目的や状況を把握し、豊富な知識をもとに具体的な提案を行っている。共感や配慮の言葉を交えながら誠実に対応し、利用者視点で整理された案内により、顧客は商品理解を深めながら、購入後の活用イメージを具体化できる。一方で低評価の対応は、質問への回答を中心とした対応となり、問合せの背景や要望を深掘りする働きかけは少ない。また共感や寄り添いが弱く、顧客との関係構築に至らない対応が見られる。
 パフォーマンスで高評価の対応は、AIチャットやチャットボットの即時性を活かし、必要な情報を迅速に提供している。関連情報や代替案、活用方法まで積極的に案内し、短時間で有意義な情報を提供している。一方で評価が伸び悩む対応では、時間帯によりつながりにくいことや質問の意図が充分に伝わらず、求める情報を得るまでに時間を要する。また問合せ窓口がなく、顧客が要望を伝えられず、ニーズに応じた支援が提供されないことがある。

〔2026/10/1〕リンク、「問い合わせ窓口業務におけるカスタマーハラスメント実態調査」を実施

 リンク(本社:東京都港区、岡田元治社長)は、2026年10月1日からの改正労働施策総合推進法(企業のカスタマーハラスメント対策義務化)の施行に伴い、問い合わせ窓口業務に従事する男女560名を対象に「問い合わせ窓口業務におけるカスタマーハラスメント実態調査」を実施した。
 近年、顧客からの著しい迷惑行為や過度な要求といったカスタマーハラスメント(以下、カスハラ)が深刻な社会問題となっている。自治体による防止条例の制定に続き、改正労働施策総合推進法の施行により、すべての事業主に従業員を守るための体制整備が求められている状況。コールセンターシステムを提供する「BIZTEL」では、問い合わせ業務を行う現場における「カスハラの発生状況」や「カスハラが現場に及ぼす影響」、さらに「なぜカスハラが発生してしまうのか」という背景から「組織的な対策の進捗」まで、法改正直前の現場の実態を明らかにするべく本調査を実施した。
 全体のうち約2人に1人(47.0%)が、過去1年間でカスハラに該当すると感じた行為を受けた経験があると回答。年齢別で見ると20代では4人に3人(75.0%)がカスハラを経験しており、他の年代と比べても突出して高い結果となった。
 背景には、「何をカスハラとみなすか」という判断基準自体が個人や年代によって大きくばらついているという実態がある。「暴言・人格否定」という比較的明確なケースでも「カスハラだと思う」との回答は20代で50.9%にとどまり、40代(87.0%)・50代(84.5%)と30ポイント以上差が生じた。判断が現場任せになっている状況は、対応の一貫性を欠くだけでなく、企業価値の低下にもつながりかねない。客観的な判断基準の社内標準化が急務といえる。
 カスハラを経験したと回答した人の半数以上が「仕事への意欲低下(55.6%)」を訴え、次いで「出勤に対する不安・憂鬱感(38.5%)」を感じているという結果になった。一方で、対応後の上司・組織のフォロー体制に「満足している」と答えたのはわずか29.6%にとどまり、多くの従業員が十分なケアを受けられていないことも明らかになった。人手不足が加速する中、適切な保護体制の欠如は「人材の離職」という深刻な経営リスクにつながりかねない。
 カスハラを経験した人が考える「顧客がカスハラに至った要因・背景」について、顧客側の特権意識(36.2%)や孤独感・承認欲求(33.1%)以上に、「企業のたらい回し・過度な待機時間(47.1%)」の割合が多い結果となった。企業側の対応プロセスの不備が顧客のフラストレーションを増幅させ、カスハラにつながっている可能性が考えられる。
 なお、カスハラに該当する経験が発生したチャネル(接点)は「電話(61.5%)」が最多、次いで「対面(56.0%)」という結果になり、テキスト以上に音声でのやり取りが必要な場面に集中していることが明らかになった。
 録音やAI検知などのシステムを導入し、カスハラ対策に活用できている企業はわずか4分の1(26.3%)にとどまった。「未導入(46.6%)」「導入済みだがカスハラ対策に活用できていない(17.7%)」を合わせると、6割超(64.3%)がテクノロジーによるサポートがないまま対応にあたっていることがわかった。10月1日の法改正(義務化)に伴い、「たらい回しを防ぎ、スムーズな解決に導くオペレーションの再設計」と「客観的な事実に基づき現場を守る、運用フローの構築やシステムの導入・定着」こそが、組織に緊急で求められる対策であるともいえる。

〔2026/10/1〕wevnal、コールセンター運営に関わる309名に「2026年 コールセンター接客品質実態調査」を実施

 「BOTCHAN」シリーズを展開するwevnal(本社:東京都渋谷区、磯山博文社長)は、全国の企業でコールセンター・電話窓口の運営に関わる309名を対象に、「2026年 コールセンター接客品質実態調査」を実施した。
調査結果の詳細:https://botchan.io/whitepaper/training-ai-survey-2026
 その結果、AI活用への期待の第1位は「熟練オペレーターの技をAIに継承し、品質を均一化すること(40.5%)」となり、コスト削減・効率化(21.4%)の約2倍となった。企業がAIに「効率化」以上に「熟練の再現」を求めている実態が明らかになった。
 「今後のコールセンター運営において、AIの活用に最も期待すること」を6つの選択肢から1つ選んでもらったところ、「対応コストの削減・運営の効率化(21.4%)」や「24時間365日の並列対応(17.8%)」を抑え、「熟練オペレーターの技をAIに継承し品質を均一化すること(40.5%)」が1位となった。深刻な人手不足が続く中、企業が求めているのは単なる「応答の自動化」ではなく、「企業のブランド価値を損なわない高品質な接客の再現」であることがうかがえる。
 さらに、「熟練オペレーターの応対ログや音声データをAIに学習させ、その技を継承・再現できるとしたら導入を検討したいか」という問いに対しては、「ぜひ検討したい(30.1%)」「内容・精度次第では検討したい(48.5%)」を合わせた78.6%が前向きな回答をしており、熟練の技を学習するAIへの高い受容性が確認された。
 ベテランと新人・中堅オペレーターの間に接客品質の差が「ある」と答えた割合は88.7%に達した。さらに、「同じ研修・マニュアルで育成しているにもかかわらず、オペレーター間で品質に大きな差(担当者ガチャ)が生じている」と回答した割合は78.0%(明らかに生じている:28.2%、ある程度生じている:49.8%)に上った。
 また、新人がベテランと同等の品質で応対できるようになるまでに「半年以上(またはほぼ達しない)」を要する割合は52.8%(6ヶ月〜1年未満:23.0%、1年以上:26.9%、ほぼ達しない:2.9%)となり、人による教育投資だけでは埋めにくい構造的な課題が浮き彫りとなっている。
 ベテランオペレーターが持つ「熟練の技」として価値が高いと感じるものを3つまで選んでもらったところ、「複雑な状況を整理して説明する力(53.4%)」「感情的な顧客を落ち着かせるトーン・言葉遣い(53.1%)」「顧客の意図を言葉の前に察する先読み力(45.6%)」が上位を占めた。
 2026年10月からのカスハラ対策義務化により、企業の電話窓口では「従業員の保護」と「顧客体験(CX)の維持」の両立が求められている。一方、AIへの期待として「カスタマーハラスメントへの対応をAIに任せ従業員を守ること」を選んだ割合は3.6%にとどまった。定型的な自動応答で一方的に遮断する施策は、一般の顧客に不快なブランド体験を与え、離脱を招くリスクがある。従業員を守りながら顧客のブランド体験も守る鍵は、「感情を落ち着かせるベテランのトーン・言葉遣いや先読みの技(熟練)」をAIに学習・再現させることにあると考える。
 電話窓口で得られた顧客の声(通話内容・要望等)の活用状況について、「全件データ化され即座に活用されている」企業は21.0%にとどまり、78.6%の企業では「一部データ化されているが分析工数がかかり活用しきれていない(49.5%)」「口頭共有や日報レベルに留まる(22.3%)」「ほとんど活用できていない(6.5%)」など、貴重な声が組織の資産として活用されず眠っている実態が明らかになった。
 AIが自動応対した通話ログをもとに、人間のオペレーターへのフィードバックや教育に活用する「共育サイクル」について、83.2%(非常に価値がある:26.5%、価値がある:56.6%)が「価値がある」と回答した。AIを人間の「代替・削減ツール」としてだけでなく、人間の熟練を加速させる「教育パートナー」として捉える新しい組織像が求められている。

〔2026/9/30〕NTTドコモビジネスX、生命保険のコンタクトセンターを対象としたNPSベンチマーク調査2026の結果を発表

 NTTドコモビジネスX(本社:東京都品川区、稲葉秀司社長)は、NPSベンチマーク調査2026生命保険部門 コンタクトセンター調査を実施した。
 本調査はコンタクトセンターの利用体験に焦点を当てたNPSベンチマーク調査となる。電話やメール、チャットなどで契約者からの問い合わせを受け付けるコンタクトセンターは、顧客と直接つながる接点として、生命保険においてCX向上の観点からも重要視されている。調査の結果、最もNPSが高いのは東京海上日動あんしん生命となった。
 本調査では、生命保険の契約者のうち、電話やメール、チャットなどの手段でコンタクトセンターに連絡を取った利用者を対象に調査をした。対象の生命保険13社のうち、コンタクトセンターの利用を受けてのNPSのトップは東京海上日動あんしん生命(-24.9)、2位はオリックス生命(-25.2)、3位はソニー生命(-31.4)となった。対象13社のNPS平均は-36.5、またトップ企業とボトム企業との差は28.0ポイントとなった。
 18の項目別に業界全体のロイヤルティの要因を分析したところ、「説明のわかりやすさ」や「回答精度の高さ・正確さ」、「問題解決力・提案力」がロイヤルティの醸成につながった。また、「対応の迅速さ・スムーズさ」や「親身な対応・お客様に寄り添う姿勢」、「専門知識の豊富さ」、「問題解決までの総合的なスピード」、「適切な担当者を案内してくれる」といった項目もロイヤルティを醸成する要因となった。
 一方で、優先的に改善が求められる項目としては、「解決・結論がでるまでの途中経過・進捗の共有」、「期待を超える応対・情報提供」、「問い合わせ後のフォローアップ」といった項目となった。
 NPS1位となった東京海上日動あんしん生命では「期待を超える応対・情報提供」や「説明のわかりやすさ」、「問題解決までの総合的なスピード」といった項目において評価が高くなった。2位のオリックス生命は「対応の迅速さ・スムーズさ」や「回答精度の高さ・正確さ」が、3位のソニー生命においては「カスタマーサポートにつながるまでの待ち時間」や「カスタマーサポートの受付時間の適切さ」がロイヤルティを醸成する要因となった。
 コールセンターなどの有人窓口に問い合わせをするにあたり、問い合わせ前によくある質問やFAQページといった問い合わせページを利用した人について調査したところ、全体の50.9%が利用している結果となった。問い合わせページと、有人の窓口の両方を利用した人に対し、問い合わせページから有人の窓口への問い合わせ先への案内のスムーズさを調査したところ、「スムーズだった」と回答した人は4.5%、「比較的スムーズだった」と答えた人は23.9%となった。
 また、問い合わせページから有人の窓口への問い合わせ先への案内のスムーズさ別にNPSを分析したところ、「スムーズだった・比較的スムーズだった」と回答した人のNPSは10.0となった一方、「スムーズではなかった・あまりスムーズではなかった」では-56.3となり、スムーズな案内を受けた人ほどNPSが高くなった。
 問い合わせページから有人の窓口への問い合わせ先への案内のスムーズさについて「スムーズではなかった」、「あまりスムーズではなかった」と答えた人に対し、どのような点でスムーズではないと感じたか調査したところ、「有人の窓口に接続しても、チャットなどで問い合わせた内容を再度説明する必要があったこと」(37.7%)が最も高く、次いで「有人窓口へ繋がるリンクやボタンの配置・文言が分かりづらかったこと」(31.7%)、「FAQやAIチャットから有人窓口への誘導や案内がなかったこと」(26.3%)が続いた。FAQやAIチャット・チャットボットなどで問い合わせしていた内容を踏まえた、スムーズな問い合わせ応対がロイヤルティの向上において重要であることがうかがえる結果となった。
 コールセンターを利用した人に、つながるまで待った時間について不満があったか調査したところ、最も多くなったのは「あまり不満は感じなかった」(35.9%)となった。次いで「不満は感じなかった」(28.1%)、「どちらでもない」(20.6%)が続いた。
 待った時間に対する不満の度合い別に実際に待った時間を分析したところ、「不満は感じなかった・あまり不満は感じなかった」と回答した人においては、待たされた時間は5分未満だった人が約5割となった。一方で「不満を感じた・やや不満を感じた」と回答した人においては、ほかの回答者に比較して、10分以上待たされている割合が高くなり、つながるまでに長時間待たされている結果となった。
 また、今後コールセンター・有人チャットが混雑していてすぐに繋がらない場合、どのような対応があればよいと感じるか調査したところ、「あと何分待つかや、あと何人待っているかがわかるといった、具体的な待ち時間や混雑の可視化」が42.8%と最も高くなった。次いで「指定した日時に電話をもらえる折り返し電話(コールバック)の予約」(34.2%)、「混雑していない時間帯の案内」(28.6%)が続いた。利用者が電話口で待たないような仕組みを通じてスムーズな案内をしていくことの重要性がうかがえる結果となった。
 コンタクトセンターの利用を受けて、対象の生命保険における今後の継続利用意向を0~10の11段階でたずねたところ、「推奨者」(推奨度が「9」~「10」の回答者)は平均9.5、「中立者」(推奨度が「7」~「8」の回答者)は平均7.9、「批判者」(推奨度が「0」~「6」の回答者)は平均5.8となり、推奨度が高いほど今後の継続利用意向も高くなった。

〔2026/9/29〕RightTouch・IVRy・モビルス、生活者550名と顧客対応従事者400名にカスハラの実態を調査

 RightTouch(本社:東京都品川区、長崎大都社長)は、IVRy(本社:本社:東京都港区、奥西亮賀社長)、モビルスと共同で、「全国の20代~60代の生活者」と「全国の20代~60代の顧客対応従事者」を対象とした2つの調査を実施し、その結果を発表した。
 2026年10月1日、改正労働施策総合推進法が施行され、カスタマーハラスメント(以下、カスハラ)対策が、従業員を雇用するすべての企業に義務づけられる。
 カスハラを生まないための「発生予防」という視点での議論はまだ少なく、多くは対面接客の現場を中心に語られてきた。そのため、電話など非対面の顧客接点における実態は、十分に明らかになっていない。顧客対応の現場をAIで支援する3社は、カスハラを顧客個人の問題ではなく、企業と顧客の接点で起きる構造の問題として捉え直すため、生活者と顧客対応従事者の双方に調査を実施した。
 待ち時間やたらい回しといった「仕組みの壁」がカスハラを誘発している可能性(誘発型カスハラ)が、生活者・顧客対応従事者双方の回答から浮かび上がった。
 顧客対応従事者の51.8%が「電話の待ち時間、情報連携不足、たらい回しなど、自社の案内フロー・仕組みの不備が、お客様を怒らせる引き金になった」と回答。さらに55.8%が「電話に出た時点で、すでに顧客が感情的になっていた」と答えており、怒りはオペレーターが応対を始める前に生まれている。
 「電話がつながるまで何分待つとイラ立つか」で生活者の最多回答は「3分」(33.8%)、「何分を超えると強い口調や苦情が増えるか」で現場の最多回答も「3分」(34.8%)。3分以内の累計では生活者52.2%、現場57.4%と、立場の異なる両者がほぼ同じラインを我慢の限界として認識していた。
 生活者の65.0%が「嫌な顧客と思われたくない/カスハラのように思われたくない」と感じて言いたいことを飲み込んだ経験があると回答。現場側でも56.1%が「言いたいことを我慢しているように見えるお客様がいる」と感じており、生活者の萎縮を感じ取っていた。
 生活者の64.2%が、待ち時間なく状況や要望を聞き取り、必要に応じて人へ引き継ぐ対応であれば、相手がAIでも感情は「変わらない/むしろ冷静になる」と回答した。また、55.9%がAIによるスムーズな電話対応によって感情的な言動をする人が減ることに期待し、71.3%が高精度な対話AIボイスボットを「ぜひ利用したい/解決できれば利用したい」と回答している。顧客対応従事者では、49.5%がAIによる初期対応で心理的負担が軽減されると回答し、45.5%が対応時間の短縮や高度な業務への集中などの業務改善を見込んでいる。
 今回の調査から、カスハラの一部は、問い合わせ開始前の待ち時間やたらい回しといった、多様化・増幅し続ける問い合わせの構造的な課題によって誘発されていると考えられる。また、生活者の65.0%が「カスハラと思われたくない」と伝えたいことを飲み込んだ経験を持っており、不満や要望を伝えないまま離れていく「サイレントカスタマー」を生む可能性もある。強い言動も、言葉を飲み込むことも、顧客の困りごとなどの1人ひとりの声が各顧客接点で適切に受け止められていないことの表れといえる。
 こうした状況を踏まえると、カスハラ対策は、起きた後の対処から、起こさないための顧客体験設計へと視点を広げる必要がある。多くの生活者が問い合わせ前に訪れるWebサイトやアプリで困りごとを解消できる環境を整えることや、電話窓口など問い合わせに至った際にAIオペレーターが状況を受け止め、適切な担当者へつなぐことも、有効なアプローチの一つとして考えられる。AIによる対応には、生活者の55.9%、顧客対応従事者の49.5%が期待を寄せている。

〔2026/9/9〕アイ・エヌ・ジー・ドットコム、「コールセンターのAI対応に関するアンケート調査」結果を発表

 コールセンターの受託業務を中心にBPO事業を展開するアイ・エヌ・ジー・ドットコム(本社:大阪府大阪市、澤田英士社長、https://www.ingjp.com/)は、全国の男女1,597名を対象に「コールセンターのAI対応に関するアンケート調査」を実施した。
 近年、コールセンターの人手不足の解消や顧客の待ち時間短縮を目的に、AIによる自動音声応答の導入が急速に進んでいる。しかし、実際に電話をかける利用者は、AIによる対応をどのように受け止めているのだろうか。本調査では、利用者の電話問い合わせの実態と、AI対応に対する消費者のリアルな本音を明らかにした。
 企業や自治体に連絡する際に主に使う方法を尋ねたところ(複数回答)、「メール・問い合わせフォーム(77.8%)」に次いで「電話(69.7%)」が多い結果となった。デジタル化が進む現在でも、電話は依然として重要な顧客接点であることがわかった。
 企業に電話をかける用件としては(複数回答)、「故障・トラブル・不具合を相談したいとき(55.9%)」「契約の申し込み・変更・解約をしたいとき(45.5%)」が上位を占めた。自己解決が難しく、かつ重要性・即時性が求められる場面で電話窓口が選ばれていることがうかがえる。
 企業へ電話をかけるときに求めることは(複数回答)、「すぐにつながって、待たされないこと(83.7%)」が突出して高く、次いで「答えが正確なこと(68.5%)」が続いた。スピードと正確性の両立が、電話窓口の評価を左右していると言える。
 待ち時間の解消策として、企業の電話窓口にもAIの導入が進んでいる。AIに対応された経験がある方に感想を聞いたところ、「満足(5.6%)」「やや満足(17.4%)」の合計は23.0%にとどまった。一方、「不満(17.6%)」「やや不満(18.7%)」の合計は36.3%となり、現状のAI対応には不満を感じている層のほうが多いことが明らかになった。
 また、「どちらともいえない」と回答した層は40.6%と最も多く、評価が定まっていない層が一定のボリュームを占めている。AI対応は、その設計や運用次第で評価が大きく振れる段階にあると考えられる。
 AIによる回答をどの程度信用できるかを尋ねたところ、「信用できる」「ある程度信用できる」の合計は59.6%となった。AIそのものを拒絶しているわけではなく、一定の信頼を寄せたうえで、用件に応じて対応の担い手を求め分けている実態が浮かび上がる。
 「こんなときは必ず人(オペレーター)に電話対応してほしい」と感じる場面については(複数回答)、「内容が複雑だったり、例外的だったりするとき(69.3%)」「急いで相談したいとき(49.0%)」が上位となった。
 今回の調査から、顧客が電話窓口に最も求めているのは「すぐにつながり、待たされないこと」であることがわかった。この課題を解決する手段としてAIの導入が進む一方、現状のAI対応には不満を抱く顧客が満足層を上回っており、「複雑な用件」や「緊急時」には人のオペレーターが求められている。
 同時に、AIの回答を一定程度は信用する層が約6割を占め、評価を保留している層も4割前後にのぼる。顧客はAIを一律に拒んでいるのではなく、その使いどころを見極めていると言える。
 今後のコールセンターに求められるのは、すべてをAIに任せることではなく、「一次対応や定型的な用件はAIが担って待ち時間を最小化し、複雑な用件やトラブル対応は専門のオペレーターへシームレスに引き継ぐ」という、AIと人のハイブリッドな運用による最適化ではないだろうか。
 アイ・エヌ・ジー・ドットコムは、こうした顧客のリアルな声に基づき、効率化を推進しながらも「顧客に寄り添う」高品質なコールセンター運営をサポートしていく。

〔2026/9/7〕電話代行サービス、企業の問い合わせ窓口に関する実態調査結果を発表

 東京・大阪を拠点に、全国へ電話代行・コールセンター代行サービスを提供する電話代行サービス(本社:東京都渋谷区、玉川正義社長)は、全国の20~69歳の男女600名を対象に、企業の問い合わせ窓口に関する実態調査を実施した。
 同社は、企業に代わって顧客からの電話を受け付ける電話代行・コールセンター代行を通じて、日々さまざまな企業の問い合わせ対応を支援している。
 近年、AI電話対応やIVR(自動音声応答システム)、チャットボットなど、問い合わせ窓口の選択肢が広がっている。こうした中、電話対応の現場に携わる企業として、利用者が企業へ問い合わせる際にどのような点で不便を感じ、途中で問い合わせを諦めることがあるのかに着目した。
 今回の調査では、企業への問い合わせを途中で諦めた経験の有無に加え、問い合わせを諦めた理由、その後の行動、企業への印象の変化、最も安心できる問い合わせ方法について調査した。
 企業では、人手不足や業務効率化への対応として、AI電話対応やIVR、チャットボットなどを活用した問い合わせ対応が広がっている。
 こうした仕組みは企業側の業務負担軽減につながる一方、問い合わせ方法が多様化するなかで、利用者がスムーズに問題解決までたどり着ける窓口になっているかという視点も重要。
 電話代行・コールセンター代行を通じて企業の問い合わせ対応に携わる同社では、問い合わせ窓口は単に問い合わせを「受け付ける」だけでなく、利用者が問題解決までたどり着けることが重要だと考えている。
 一方で、企業が把握できるのは、実際に受け付けた問い合わせが中心。「問い合わせようとしたものの、途中で諦めた人」は、企業側からは見えにくい存在。
 そこで本調査では、こうした「問い合わせを途中で諦めた経験」に着目し、問い合わせを諦めた理由、その後の行動、企業への印象の変化、最も安心できる問い合わせ方法について調査した。
 全国の20~69歳の男女600名に、企業への問い合わせを途中で諦めた経験について質問したところ、55.7%が「問い合わせを途中で諦めた経験がある」ことがわかった。
 内訳は、「何度もある」12.5%、「何回かある」35.8%、「1回だけある」7.3%であった。半数を超える人が、企業への問い合わせを少なくとも一度は途中で諦めた経験があるという結果となった。
 企業が把握できる問い合わせは、実際に受け付けたものが中心。一方、問い合わせを途中で諦めた場合、企業側では「問い合わせようとした人がいたこと」自体を把握できないケースも考えられる。
 今回の調査で、55.7%が問い合わせを途中で諦めた経験があると回答したことから、企業が把握している問い合わせ件数の外側で、顧客との接点が失われる「見えない顧客離脱」が生じている可能性がうかがえる。
 企業には、対応した問い合わせ件数だけでなく、問い合わせようとした利用者が途中で諦めることなく、問題解決までたどり着けているかという視点も重要だと考えられる。
 企業への問い合わせを途中で諦めた経験がある334名に、問い合わせを諦めた理由として最も近いものを質問したところ、「待ち時間が長かった」が23.7%で最も多く、次いで「担当者につながらなかった」が20.1%となった。
 そのほか、「チャットボットで解決できなかった」10.8%、「AI電話対応では解決できなかった」9.3%、「問い合わせフォームしかなかった」9.0%などが続いた。
 問い合わせを諦めた理由は、「待ち時間が長かった」「担当者につながらなかった」が上位となり、問い合わせから問題解決までの時間や、人につながりにくい状況が、利用者が問い合わせを断念する要因の一つになっていることがうかがえる。
 また、チャットボットやAI電話対応で問題を解決できなかったことも理由として挙げられており、問い合わせ対応を自動化する場合でも、自動対応で解決できない利用者が次の問い合わせ手段へスムーズに進める導線を用意することが重要だと考えられる。
 企業への問い合わせを途中で諦めた経験がある334名に、その後の行動について質問したところ、「他社の商品・サービスを利用した」が16.8%、「購入・契約をやめた」が12.9%となり、合わせて29.6%であった。
 問い合わせを諦めた人のおよそ3人に1人が、その後、他社の商品・サービスを利用する、または購入・契約そのものを取りやめる行動を取ったことがわかった。
 今回の結果から、問い合わせ途中の離脱は、単に問い合わせ件数が減るだけでなく、購買・利用機会の損失につながる可能性があることがうかがえる。
 また、問い合わせを完了する前に利用者が離脱した場合、その行動を企業側が把握できないケースも考えられる。企業には、問い合わせ対応の効率化だけでなく、利用者が途中で諦めることなく、問い合わせから問題解決まで進める窓口を整えることも重要だと考えられる。
 企業への問い合わせを途中で諦めた経験がある334名に、問い合わせを諦めたことでその企業への印象がどのように変化したか質問したところ、「とても悪くなった」21.0%、「やや悪くなった」43.4%となり、合わせて64.4%が「企業への印象が悪くなった」と回答した。問い合わせを途中で諦めた人の約3人に2人が、その企業への印象が悪くなったと回答した。
 今回の結果から、問い合わせを途中で諦める体験は、問い合わせの未完了にとどまらず、企業そのものへの印象にも影響する可能性があることがうかがえる。
 問い合わせ窓口は、利用者と企業が直接接する重要な接点の1つ。企業には、問い合わせを受け付けるだけでなく、利用者が途中で諦めることなく、問題解決までたどり着ける問い合わせ体験を整えることも重要だと考えられる。
 企業への問い合わせを途中で諦めた経験がある334名に、企業へ問い合わせる際に最も安心できる方法を質問したところ、「担当者と直接話せる電話」が53.0%で最多となった。
 次いで「問い合わせフォーム」15.9%、「チャットボット」7.5%、「メール」6.6%となり、問い合わせを諦めた経験がある人の半数以上が、「担当者と直接話せる電話」を最も安心できる問い合わせ方法として選んだことがわかった。
 AI電話対応やIVR、チャットボットなど、問い合わせ方法の選択肢が多様化する中でも、今回の調査では、「担当者と直接話せる電話」に安心感を持つ人が多いことがわかった。
 問い合わせ対応の自動化は、業務効率化や利用者の利便性向上につながる一方で、自動対応だけでは問題を解決できない場合も考えられる。企業には、問い合わせ内容や利用者の状況に応じて、自動対応と有人対応を適切に組み合わせ、必要なときに人へ相談できる選択肢を用意することも重要だと考えられる。
 今回の調査では、全国の20~69歳の男女600名のうち、55.7%が企業への問い合わせを途中で諦めた経験があることがわかった。
 さらに、問い合わせを諦めた経験がある334名のうち、29.6%がその後「他社の商品・サービスを利用した」または「購入・契約をやめた」と回答し、64.4%が「その企業への印象が悪くなった」と回答した。
 問い合わせを途中で諦めた場合、企業側では「問い合わせようとした人がいたこと」や、その後の行動まで把握できないケースも考えられる。
 企業が把握する問い合わせ件数には表れないところで、利用者との接点や購買・利用機会が失われている可能性がある――今回の調査では、こうした「見えない顧客離脱」の存在が示唆される結果となった。
 問い合わせ窓口を評価する際には、「何件の問い合わせに対応したか」だけでなく、「問い合わせようとした人が途中で諦めることなく、問題解決までたどり着けているか」という視点も重要だと考えられる。
 企業では、DX推進や人手不足への対応を背景に、AIやIVR、チャットボットなどを活用した問い合わせ対応が今後も広がっていくと考えられる。こうした技術を活用し、問い合わせ対応を効率化することは、企業の業務負担軽減や人手不足への対応という点でも重要。
 一方、今回の調査では、問い合わせを途中で諦めた経験を持つ人が半数を超え、問い合わせを諦めた後に他社を利用したり、購入・契約をやめたりした人や、企業への印象が悪くなった人も確認された。問い合わせ窓口での体験は、企業と利用者との関係を考えるうえでも重要な要素の1つだと考えられる。
 電話代行・コールセンター代行を通じて企業の問い合わせ対応に携わる同社では、問い合わせ窓口は単なる「受付業務」ではなく、企業と顧客をつなぐ重要な接点の一つだと考えている。
 すべての問い合わせを人が対応する必要はない。AIやIVR、チャットボットなどで効率化できる部分は効率化しながら、自動対応だけでは解決できない場合には、人に相談できる選択肢を用意する。「AIか人か」の二者択一ではなく、問い合わせ内容や利用者の状況に応じて、自動化と有人対応を適切に組み合わせることが重要。
 企業側の効率化だけでなく、利用者が途中で諦めることなく、安心して問題解決までたどり着ける問い合わせ窓口をつくること。それが、これからの企業の問い合わせ対応に求められる視点ではないだろうか。 


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