調査・レポート・その他
〔2025/10/31〕Foonz、「IVR(自動音声応答システム)の導入実態とユーザー離脱の要因」に関する実態調査結果を発表
Foonz(本社:神奈川県横浜市西区、星野純一社長)は、企業のカスタマーサポート/コンタクトセンター部門の責任者・運用担当者を対象に、「IVR(自動音声応答システム)の導入実態とユーザー離脱の要因」に関する実態調査を実施した。
カスタマーサポートの業務効率化を目的に、多くの企業でIVR(自動音声応答システム)の導入が進んでいる。一方で、ユーザーの離脱や不満、改善の停滞といった課題も表面化しており、ユーザー体験の質的向上が今後の課題とされている。
多くの企業で業務効率化を目的に導入が進むIVR。その一方で、ユーザーの途中離脱や満足度の低下といった課題が深刻化し、顧客体験の質的向上が新たなテーマとなっている。
はじめに、「IVR(自動音声応答システム)の導入状況」について尋ねたところ、全体の約8割が『全社的に導入している(32.8%)』『一部導入している(46.0%)』と回答した。
IVRはすでに多くの企業で何らかの形で活用されており、導入率は全体の約8割という水準となった。導入規模に差はあるものの、ユーザー対応の効率化に向けた仕組みとして定着しているといえる。また、導入検討層も約1割存在しており、今後も利用拡大の余地があることがうかがえる。
続いて、IVRを導入済みの方に導入目的を尋ねると、、『営業時間外の自動対応(夜間・休日対応など)(61.6%)』が最も多く、『担当者への問い合わせの自動振り分け(48.4%)』『人が対応する件数の削減(オペレーターの負荷軽減)(47.9%)』と続いた。
業務効率化の観点から「営業時間外の対応」や「オペレーターの負荷軽減」を重視する傾向が示された。IVRは単なる省力化手段ではなく、限られたリソースでユーザー対応を維持・改善するための基盤として導入されていることがわかる。
「現在のIVRの運用における課題点」について尋ねたところ、『ユーザーが途中で離脱しやすい(48.1%)』が最も多く、『メニュー階層が複雑でユーザーが迷いやすい(39.0%)』『ユーザーの満足度が下がっている(28.8%)』と続いた。
ユーザーが目的の選択肢にたどり着く前に離脱してしまうケースが多く、構成や案内設計の分かりにくさが大きな原因となっている可能性が示唆される。
実際に「IVRに関するユーザーからの不満・意見を受け取ったことがあるか」について尋ねたところ、8割以上の方が『頻繁にある(19.7%)』『たまにある(62.1%)』と回答した。多くの企業が、IVRに対するユーザーの不満を直接的に受け取っている実態が明らかになった。
では、ユーザーは何に不満を感じているのだろうか。「ユーザーがIVRに不満・抵抗を感じやすい点」について尋ねたところ、『長時間待たされる(担当者にたどり着くまでに時間がかかる)(50.4%)』が最も多く、『機械的な案内にストレスを感じる(42.6%)』『自分の要望に合う選択肢がなく困惑する(30.3%)』と続いた。多くのユーザーが「時間」と「柔軟性」に関することに不満を抱いていると考えられており、IVRの構造設計や音声UXの最適化が課題といえる。心理的ストレスの蓄積がユーザー離脱を招く要因となっている可能性が示された。
「IVRが原因のユーザー離脱の有無」について尋ねたところ、8割以上の方が『とても多い(24.5%)』『やや多い(58.1%)』と回答した。企業側もユーザーの離脱を実感しており、これはIVRの設計や導線が、ユーザーにとって直感的に使いづらい状態にあることを示している。IVR(自動音声応答システム)の構成がユーザーの行動にどのような影響を及ぼすかを定量的に検証し、継続的に最適化する必要があると考えられます。
「IVRで適切に担当者へつながった場合でも、どのような課題があるか」ついて尋ねたところ、『折り返し対応が遅い(49.2%)』が最も多く、『ナレッジ参照ができない(36.6%)』『他チャネル(メール・チャットなど)と連携できない(26.4%)』と続いた。IVRが適切に機能しても、その後の対応品質が十分でないとユーザー満足度は向上しない。運用部門間のデータ連携やナレッジ活用体制の整備が、次の改善フェーズとして重要といえるだろう。
「IVRのメニューや案内内容などの改善・見直しをどの程度行っているか」について尋ねたところ、『必要に応じて都度実施している(60.1%)』が最も多く、『定期的に実施している(23.2%)』と続いた。この結果は、多くの企業が問題顕在化後の「受け身」の対応に留まっている実態を示している。更新の手間やコストが障壁となり、継続的な改善サイクルを回せていないことが、ユーザー体験の向上を妨げる一因となっているのではないだろうか。
「IVRの導入は、業務効率化につながったと感じているか」について尋ねたところ、約9割が『とても感じている(22.9%)』『やや感じている(64.5%)』と回答。IVRが業務負荷軽減に貢献していることは間違いない。だからこそ、次の一手として「ユーザー満足度との両立」が問われている。
最後に、「今後IVRの強化・改善で重要だと考える領域」について尋ねたところ、『AI自動応答との連携(47.9%)』が最も多く、『SMS・チャットなど他チャネルとの連携(41.7%)』『ユーザー体験の向上(31.7%)』と続いた。これは従来のシナリオベースのIVRでは対応しきれない、複雑な問い合わせに対して、より柔軟でパーソナライズされた対応を可能にするAIへの期待の表れだ。今後のIVR運用では、単なるシステム改善にとどまらず、AIを起点とした体験価値の向上と、チャネル横断の全体設計がカギとなることが読み取れる。
今回の調査で、IVRが多くの企業で業務効率化に貢献する一方、「ユーザーの途中離脱」という深刻な課題を抱えていることが明らかになった。
・現状と目的: 約8割が導入済み。主な目的は「営業時間外対応」など業務効率化。
・顕在化する課題: 最大の課題は「ユーザーの途中離脱」。待ち時間や機械的な対応への不満が多く、8割以上の企業がユーザー離脱を実感。
・改善の停滞: 多くの企業で改善は「都度対応」に留まり、継続的な改善サイクルが回っていない。
・未来への展望: 解決策として「AI自動応答との連携」への期待が最も高く、次世代の顧客体験創出が求められている。
IVRを単なる「業務効率化ツール」から「ユーザー体験の起点」へと再定義し、ユーザー視点で設計・改善を行っていくことが、今後の企業競争力を左右する重要なカギとなるだろう。
〔2025/10/30〕HubSpot、「日本のマーケティングに関する意識・実態調査」結果を発表
CRM搭載のカスタマープラットフォームを提供するHubSpot Japan(本社:東京都千代田区、キャサリン ビューカー社長、以下、HubSpot)は、従業員数50人以上の企業・団体でマーケティング業務に従事しているビジネスパーソン計787名を対象に「日本のマーケティングに関する意識・実態調査」を実施した 。
Google検索における「AIによる概要(AI Overview)」表示で「ゼロクリック現象」が発生したことをはじめとして、マーケティング担当者を取り巻く環境はAIの進化と普及により大きく変化した。これにより、領域によっては従来定石とされていたマーケティングプロセスが機能しづらくなってきていることも各所で指摘されている。このような市場環境の変化を受け、本調査では2024年11月実施の調査(以下、前回調査)との比較も行いながら、マーケティング担当者(以下、マーケター)の意識や実態を可視化し、日本のマーケティング組織が企業の競争力に貢献するために何が必要なのかを考察することを目的として実施した。
生成AIを業務に利用している人は、回答者全体の81.6%に達した 。特に「週1日以上利用している」層は52.7%となり、前回調査の32.6%から大きく増加した 。一方で「まったく利用していない」層は18.4%に減少(前回調査では28.9%)し、生成AIの業務活用が本格化している様子がうかがえる。
また「1年前(2024年)と比較したとき、生成AIはマーケティング業務の役に立つようになってきた」という主張に対しては、「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と肯定した人の合計が81.1%となり、前回調査(72.3%)から約9ポイント増加した 。“生成AIの実用性への手応え”が、マーケティングの現場で確立されてきていることがわかる。
利用者が最も多かったツールは「ChatGPT」(56.4%)であったが、「Copilot」(28.1%)と「Gemini」(26.2%)も前回調査と比較して利用が拡大しており、複数のツールが現場で活用されている。
さらに生成AIツールの有料版を使用しているかどうかも尋ねたところ、「有料版を使っているツールはない」と回答した人は51.7%で、前回の62%から約10ポイント減少した。企業が生成AIを実務ツールとして認識し始めた結果、有料版の利用が進んだと考えられる。
「生成AIの普及で顧客の購買行動に変化を感じるか」という質問に対し、約7割(69.8%)のマーケターが「変化を感じる」と回答した。
一方で、変化を感じている人に「顧客の変化に対応するため、戦略や施策の見直し・変更を行っていますか」と聞いたところ、「既に見直し、実行している」と回答した人は24%にとどまった 。最も多い回答は「見直しや変更を検討している」(52.6%)で、「変化の認識」と「実際の行動」との間に明確なギャップが存在することが明らかになった。
AIの利用頻度別に顧客行動の変化への認識を見たところ、AIの利用頻度が高い人ほど、顧客行動の変化を感じる傾向が強いことがわかった 。具体的には、生成AIを週1日以上利用する人のうち84.6%が「変化を感じる」と回答した一方、非利用者で同様に回答した人は33.1%にとどまり、約2.5倍の差が見られた。
また、顧客行動の変化への対応についても、AIの利用頻度が高い層ほど、戦略や施策の見直し・変更を進めている割合が高い傾向が見えた。「(見直しを)実行中」または「検討中」の割合は、週1日以上利用者と非利用者とで約20ポイントの差があった。今回の設問設計の元では因果関係を確定することはできなかった。しかしHubSpotとしては、生成AIを使いながらテクノロジーの変化にアンテナを張ることが、顧客の変化に対する敏感さや危機感の強さに繋がっているのではないかと考えている。
〔2025/10/22〕NTTコム オンライン、NPSベンチマーク調査2025生命保険部門 コンタクトセンター調査結果を発表
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション(本社:東京都品川区、稲葉秀司社長、以下、NTTコム オンライン)は、NPSベンチマーク調査2025生命保険部門 コンタクトセンター調査を実施した。本調査はコンタクトセンターの利用体験に焦点を当てたNPSベンチマーク調査となる。電話やメール、チャットなどで契約者からの問い合わせを受け付けるコンタクトセンターは、顧客と直接つながる接点として、生命保険においてCX向上の観点からも重要視されている。調査の結果、最もNPSが高いのはソニー生命となった。
本調査では、生命保険の契約者のうち、電話やメール、チャットなどの手段でコンタクトセンターに連絡を取った利用者を対象に調査をした。対象の生命保険13社のうち、コンタクトセンターの利用を受けてのNPSのトップはソニー生命(-22.7)、2位はプルデンシャル生命(-24.7)、3位はオリックス生命(-31.1)となった。対象13社のNPS平均は-35.4、またトップ企業とボトム企業との差は26.8ポイントとなった。
業界全体のロイヤルティを醸成する要素を18項目で分析したところ、「問題解決までの総合的なスピード」や、「回答精度の高さ・正確さ」、「説明のわかりやすさ」といった項目がロイヤルティを醸成する要因となった。またオペレーターの「対応の迅速さ・スムーズさ」、「親身な対応・お客様に寄り添う姿勢」、「専門知識の豊富さ」といった項目もロイヤルティ醸成に寄与した。
一方でロイヤルティ向上のために優先的に改善が期待される項目としては、「解決・結論がでるまでの途中経過・進捗の共有」や、「問い合わせ後のフォローアップ」、また、「期待を超える応対・情報提供」が挙がり、今後の改善が期待される結果となった。
NPS1位となったソニー生命では、「適切な担当者を案内してくれる」や「期待を超える応対・情報提供」といった項目がロイヤルティを醸成する要因となった。2位のプルデンシャル生命は「問い合わせ後のフォローアップ」が、また3位のオリックス生命は「回答精度の高さ・正確さ」がそれぞれ評価された。
生命保険のコンタクトセンターに問い合わせをした理由を調査したところ、最も多くなったのは「現在の契約やプランの内容について」(21.1%)となった。次いで、「医療保険金(給付金)の受け取りについて」(19.8%)、「加入・契約手続き、契約更新について」(10.5%)、「資料請求、商品内容、見積もりについて」(8.7%)が続いた。
問い合わせした内容について、解決までにかかった連絡回数を調査したところ、「初回の連絡で問題が解決した」と回答した利用者が82.6%となった。また、NPSも分析したところ、「初回の連絡で問題が解決した」と回答した利用者のNPSは-30.7となり、「複数回連絡をして問題が解決した」、「問題が解決しなかった」と回答した利用者に比べてNPSは高くなった。
該当の生命保険のコンタクトセンターを利用する前に、自身の契約などを担当している専属となる特定の担当者に相談をしたか調査をしたところ、「特定の担当者がいて、カスタマーサポートに問い合わせをする前に相談した」と回答した人は31.6%、また「特定の担当者はいるが、カスタマーサポートに問い合わせをする前に相談をしなかった」と回答した人は29.3%となった。
「特定の担当者はいるが、カスタマーサポートに問い合わせをする前に相談をしなかった」と回答した人に対し、担当者に連絡をしなかった理由を調査したところ、「担当者に連絡を取るほどの内容ではなかったため」(25.1%)が最も高く、次いで「担当者の都合を気にせず好きな時間に問い合わせできるため」(23.2%)、「担当者の担当する範囲のことではなかったため」(22.8%)が続いた。
特定の担当者がいると回答した人に対し、コンタクトセンターと担当者は問い合わせ内容の引継ぎや自分の都合の良いタイミングでの連絡があるなどの連携がとれていると感じるか調査したところ、「とてもそう感じる」と回答した人は21.4%、「ややそう感じる」と回答した人は36.4%となった。これらの回答別にNPSも分析したところ、「とてもそう感じる」と回答した人のNPSは34.3となり、他の回答者に比べても特に高くなった。コンタクトセンターと担当者間で連携し、利用者をサポートしていくことの重要性が示唆される結果となった。
コンタクトセンターで利用した連絡手段について、有人での電話問い合わせを「ボイス」、それ以外のメールや問い合わせフォーム、有人チャットやAIチャット・チャットボットなどを「ノンボイス」として区分して調査したところ、最も高いのは有人の電話問い合わせの「コールセンター(有人)」(65.5%)となった。次いで「メール・問い合わせフォーム」(18.1%)、「コールセンター(自動応答(IVR))」(8.8%)が続いた。
また今後の利用したい連絡手段について、年代別に分析をしたところ、30代以下においては「ノンボイス(メール・問い合わせフォーム・有人チャット・AIチャットなどの有人の電話問い合わせ以外の連絡手段)」で利用したいと回答した割合が67.2%となり、有人の電話問い合わせの割合を上回った。一方60代以上では、「コールセンター(有人)」を希望する割合は79.6%と高い一方、「ノンボイス」は36.0%となり、年代によって希望するコンタクトセンターへ連絡する手段について差異がみられた。
コンタクトセンターの利用を受けて、対象の生命保険における今後の継続利用意向を0~10の11段階でたずねたところ、「推奨者」(推奨度が「9」~「10」の回答者)は平均9.6、「中立者」(推奨度が「7」~「8」の回答者)は平均8.0、「批判者」(推奨度が「0」~「6」の回答者)は平均5.8となり、推奨度が高いほど継続利用意向も高くなる結果となった。
〔2025/10/15〕J.D. パワー、2025年カスタマーセンターサポート満足度調査<金融業界編><EC・通販業界編>の結果を発表
J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、木本卓社長、略称:J.D. パワー)は、2025年カスタマーセンターサポート満足度調査<金融業界編><EC・通販業界編>の結果を発表した。本調査は金融業界(対象8業態)およびEC・通販業界(対象2業態)におけるカスタマーセンターサポート利用時の満足度を聴取したものである。
年に1回、直近1年以内に金融機関もしくはEC・通販サービスにおいて、商品・サービスに関する困りごと解決や各種問い合わせ、情報収集でカスタマーセンターサポート1 を利用した人2を対象に、「コールセンター」、「オペレーターによるチャットサポート(有人チャット)」、「自動応答によるチャットサポート(チャットボット)」、「メール問い合わせ/問い合わせフォーム」、「FAQ(よくある質問)ページ)」の利用状況や各種経験、満足度を聴取し明らかにする調査。今回で金融業界編は5回目、EC・通販業界編は4回目の実施となる。
なお、EC・通販業界編では、昨年まで「総合ECサイト」「テレビ通販」「カタログ通販」の3業態を対象にしていたが、今年は「総合ECサイト」「テレビ通販」の2業態のみを対象としている。
カスタマーセンターサポートにおいてチャットサポートが浸透しつつあるが、特に自動応答によるチャットサポート(AIチャット含む、以下「チャットボット」)の導入が各社で進んでいる。
本調査でも、直近の問い合わせ窓口としてチャットボットを利用した割合は、金融業界で11%、EC・通販業界で13%と、それぞれ1割を超えた。特に若年層(20-30代)では、チャットボットの利用率が2割近くに達し、他の年代を大きく上回った。加えて、同じ用件で一度でもチャットボットを利用した割合は金融業界、EC・通販業界共に全体で約3割となり、チャットボットがカスタマーセンターのチャネルとして存在感を高めていることがうかがえる。
一方で、高年層(60-70代)では依然としてコールセンターが主要チャネルとして定着しており、特に金融業界においては直近で利用したチャネルのうち7割以上を占めた。
金融業界におけるチャットボットの満足度は、コールセンターや有人チャットに比べて低く、とりわけ高年層で顕著に低くなっていることが明らかになった。
総合満足度を構成する全4ファクターのうち、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」や「問題の解決や対応に要した時間」に対する評価が高年層で低く、チャットボット利用時の経験として「提示された回答の情報量が不十分」や「自分が次に何をするべきかの説明が不明確」と感じた割合が若年層に比べ約10ポイント高かった。高年層ではチャットボットを利用しても十分な回答が得られず、時間もかかるため、低い満足度にとどまる傾向があることがうかがえる。
本調査では、今後の問い合わせ時に最も優先的に利用したいチャネルについても尋ねているが、金融業界の結果を見ると、全体的には「直近で利用したチャネル」と同じチャネルが選ばれる傾向が見られた。しかし、チャットボットを利用した高年層で見ると、今後も最優先で利用したいチャネルとしてチャットボットを選ぶ割合が全体よりも低く(チャットボット利用者全体:34%、高年層:23%)、逆にコールセンターを選ぶ割合が全体よりも高く(チャットボット利用者全体:17%、高年層:30%)チャットボットを上回る結果となった。
今後も各企業は生成AIの進歩を背景に、自己解決型チャネルへのシフトを進めると予測される。チャットボットは若年層を中心に浸透し、カスタマーセンター戦略に欠かせない存在となっている。しかし高年層では依然としてコールセンター利用が主流であり、チャットボットを利用した一部の高年層は次回利用を敬遠してしまう様子がうかがえた。
いつでも手軽に利用できることがチャットボットの利点であるが、高年層は明確で丁寧な説明も重視すると考えられる。そのため、満足度向上のためには、利用者の理解度に応じたサポート強度の調整、回答の正確性やナビゲーションの改善といった機能向上に加え、チャットボットでの解決が難しい場合におけるコールセンターや有人チャットへのシームレスな切り替え機能の強化といった取り組みが期待される。
総合満足度ランキングは下記の通り。
【金融業界】
<全国系銀行部門>(対象5ブランド)
第1位:りそな銀行(722ポイント)
「利用のしやすさ」、「問題の解決や対応に要した時間」の2ファクターで最高評価。
第2位:みずほ銀行(719ポイント)
第3位:三井住友銀行(716ポイント)
<ネット銀行部門>(対象5ブランド)
第1位:ソニー銀行(739ポイント)
5年連続の総合満足度第1位。「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価。
第2位:auじぶん銀行(718ポイント)
第3位:PayPay銀行(700ポイント)
<対面証券部門>(対象5ブランド)
第1位:野村證券(745ポイント)
「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の3ファクターで最高評価。
第2位:三菱UFJモルガン・スタンレー証券、SMBC日興証券(同スコア、740ポイント)
<ネット証券部門>(対象5ブランド)
第1位:松井証券(715ポイント)
2年連続の総合満足度第1位。「利用のしやすさ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」の2ファクターで最高評価。
第2位:三菱UFJ eスマート証券(旧 auカブコム証券)(713ポイント)
第3位:楽天証券(707ポイント)
<生命保険会社部門>(対象11ブランド)
第1位:メットライフ生命(752ポイント)
「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の3ファクターで最高評価。
第2位:オリックス生命、ソニー生命(同スコア、747ポイント)
<代理店系損害保険会社部門>(対象4ブランド)
第1位:三井住友海上火災保険(749ポイント)
「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」の3ファクターで最高評価。
第2位:東京海上日動火災保険(748ポイント)
<ダイレクト系損害保険会社部門>(対象7ブランド)
第1位:ソニー損害保険(782ポイント)
5年連続の総合満足度第1位。「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価。
第2位:SOMPOダイレクト損害保険(762ポイント)
<クレジットカード会社部門>(対象11ブランド)
第1位:アメリカン・エキスプレス・インターナショナル(786ポイント)
5年連続の総合満足度第1位。「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価。
第2位:JCB(720ポイント)
第3位:三菱UFJニコス(715ポイント)
【EC・通販業界】
<総合ECサイト部門>(対象5ブランド)
第1位:ヨドバシ・ドット・コム(741ポイント)
4年連続の総合満足度第1位。「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価。
第2位:au PAY マーケット(698ポイント)
第3位:Yahoo!ショッピング(695ポイント)
<テレビ通販部門>(対象4ブランド)
第1位:ジャパネットたかた(773ポイント)
2年連続の総合満足度第1位。「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価。
〔2025/10/2〕HDI-Japan主催「HDI格付けベンチマーク」2025年【ポータブル電源業界】の格付け結果を発表
サポートサービスにおける世界最大のメンバーシップ団体HDIの日本拠点HDI-Japan(運営:シンクサービス、本社:神奈川県川崎市、山下辰巳社長)は、同社が主催する「Webサポート/問合せ窓口格付け」の2025年【ポータブル電源業界】の調査結果を発表した。
ポータブル電源業界 Webサポート格付け結果(調査対象:下記9社)
・三つ星:アンカー・ジャパン(Anker)、PECRON JAPAN
・二つ星:イーノウ・ジャパン(EENOUR)、EcoFlow Technology Japan、ALLPOWERS、Jackery Japan、JVCケンウッド(Victor)、G.Oホールディングス(PowerArQ)、BLUETTI JAPAN
・一つ星:該当なし
・星なし:該当なし
ポータブル電源業界 問合せ窓口格付け結果(調査対象:下記9社)
・三つ星:JVCケンウッド(Victor)
・二つ星:アンカー・ジャパン(Anker)、EcoFlow Technology Japan、Jackery Japan、G.Oホールディングス(PowerArQ)、BLUETTI JAPAN、PECRON JAPAN
・一つ星:イーノウ・ジャパン(EENOUR)、ALLPOWERS
・星なし:該当なし
Webサポートは、三つ星2社、二つ星7社という結果で、一つ星、星なしは該当がなかった。ポータブル電源業界は2024年全業界平均と比べて、複数のセルフヘルプ選択肢を除き、その他の項目が低評価となっている。
Webサポートで高評価のところは、検索機能が充実しており、目的の情報に速やかにアクセスできる。画像などを用いて利用シーンを具体的にイメージできる。製品の診断機能や用語解説も充実しており、安心して利用できる。一方低評価のところは、情報量が多く検索に手間がかかる。メールやチャットの利用に個人情報の入力が必要で気軽に問合せできず、具体的な情報を得にくい傾向にある。
問合せ対応は、三つ星1社、二つ星6社、一つ星2社という結果で星なしは該当がなかった。ポータブル電源業界は2024年全業界平均と比べて、すべての項目が下回る結果となっている。
クオリティで高評価のところは、顧客の話を丁寧に聞き、スムーズな意思疎通が図られている。積極的に質問を重ねることで要望を深く理解し、利用シーンに即した案内を行うことで納得感のある対応を実現している。一方低評価のところは、要望の理解が不十分なまま対応が進み、顧客が求める情報が不足している。顧客への配慮や寄り添いが弱く、関係構築に至らない傾向がある。
パフォーマンスで高評価のところは、問合せチャネルが豊富で顧客が都合に合わせて選択できる。要望やニーズの理解がはやく、具体的かつ的確な情報が提供され顧客の判断を支援するサポートを提供している。一方低評価のところは、質問に対する回答はあるものの、情報量が多すぎて顧客が十分に理解し情報を活用できないことや、具体的な提案が少なく利便性を感じられないまま問合せを終えることがある。
〔2025/10/1〕日本コンタクトセンター協会、公式認定「コンタクトセンター カスタマーハラスメント対策推進企業認定制度」を開始
一般社団法人日本コンタクトセンター協会は、2025年10月1日より「コンタクトセンター カスタマーハラスメント対策推進企業認定制度」を開始した。
本制度は、日本のコールセンター業界で初めて、カスハラ対策に主体的に取り組む企業を認定する新たな仕組み。
対象は同協会の会員企業で、責任者の選任、基本方針の公開、相談窓口の設置など、9項目の誓約が条件となる。
本認定を受けた企業には「認定マークの付与」「公式サイトでの掲出」「相談対応」に加え、今後は「勉強会への参加」や「調査結果の共有」などの活動も予定している。また、認定料や更新料は無料。
日本コンタクトセンター協会が主導する企業横断的な取り組みにより、従事者が安心して働ける職場環境の整備と、顧客にとって健全で信頼できるコールセンターの実現を目指す。
認定制度創設の経緯同協会では2024年度からカスタマーハラスメント対策に本格的に取り組み、まず実態把握のために会員企業50社・従業員約2,500名を対象にアンケートを実施した。その結果、およそ7割の方がカスハラを経験していることが明らかになった。必要な対策としては、「法律・条例による防止」「消費者への啓発活動」に加え、「企業としての姿勢を明確に示すこと」を求める声が多く寄せられた。
こうした声を踏まえ、2025年3月12日に「コンタクトセンター/コールセンターにおけるカスタマーハラスメント対策ガイドライン」を策定・公開した。このガイドラインでは、カスハラの判断基準や具体的な対処法、企業がとるべき対応などを提示しており、公開から半年で600名を超える方に活用されている。
しかし、従業員をカスハラから守るためには、ガイドライン策定だけでは不十分だ。継続的な普及・啓発が欠かせない。そこで、その効果的な取り組みの1つとして「コンタクトセンター カスタマーハラスメント対策推進企業認定制度」を創設し、開始した。
認定企業(順不同)制度開始に先立ち、事前に認定された会員企業は次の15社。
ベルシステム24ホールディングス、トランスコスモス、ビーウィズ、NTT東日本サービス、アルティウスリンク、東京ガスカスタマーサポート、TMJ、TETRAPOT、JPツーウェイコンタクト、ベルテック、ウィズ・プランナーズ、博報堂コネクト、東通メディア、AAAコンサルティング、アイビーシステム。
〔2025/9/30〕アルティウスリンク、「企業とお客様とのコミュニケーション実態2025」レポート発行
アルティウスリンク(本社:東京都渋谷区、若槻肇社長)は、「自分で選定・購入・利用している商品・サービス」がある20~79歳の男女3,000人を対象とした消費者のペイン(困りごと)発生時の行動と問合せ時の不満・ストレス傾向をテーマにした「企業とお客様のコミュニケーション実態2025年版」を2025年9月30日に発行した。
URL:https://www.services.altius-link.com/download/report/communication2025/?inquiryType=report_communication2025
8年目となる本調査では、性別や年代別に消費者のペイン発生時の行動やチャネル利用意向、問合せ時の不満・ストレス傾向を分析し、最新の消費者行動の実態や企業のコミュニケーションの在り方を解説している。
困りごとがあった場合、約8割が「自己解決を試みた」と回答する一方で、実際に問合せをした人は全体の半数にとどまり、自己解決できなければ諦める層が一定数いることがわかった。
問題が発生した際に利用したい解決方法では、半数以上の人が公式サイトのFAQや商品ページなどの参照チャネルを選択しており、参照チャネルの利用意向の高さが伺える。しかし、問合せ前に不満を感じるポイントとして、「FAQやチャットボットで解決方法が見つからない」を選択した人が5割を占める。消費者が容易に自己解決できるように参照チャネルを充実化することが重要だと言える。
カスタマーサポートを利用した際に、不満を感じた経験があると回答した人は全体の約8割を占め、いずれの性別・年代でも不満・ストレスを経験していることがわかった。そのうち、65%以上の人が購入・利用を見合わせたと回答し、カスタマーサポートでの対応が購買行動に影響を与えていることが伺える。
企業はカスタマーサポートが購買行動に与える影響を理解し、不満を感じる要因を理解したうえで、離脱を防ぐ施策を講じる必要がある。
企業に対して「意見を伝えたことがない」人は全体の3割以上で、消費者の6割が「お客様の声」を伝えた経験があり、若年層ほど積極的にフィードバックする傾向が見られた。企業は、店舗、コールセンター、メールなど多様なフィードバック手段を通じて、消費者が意見を伝えやすい環境を整えることで、お客様の声をより多く収集することが期待される。
こうしたお客様の声をデータとして活用・分析し、消費者の潜在的なニーズにアプローチしていくことが、CX向上につながると考えられる。