ニュースダイジェスト

〔2025/11/7〕ビーウィズ、コンタクトセンターシステム「Omnia LINK」に自動応対評価を搭載

 ビーウィズは、自社開発のクラウド型PBX「Omnia LINK」の機能をアップデートし、コンタクトセンター向け応対品質評価システム「Omnia LINK auto-score」(以下、auto-score)を11月13日にリリースすることを発表した。
 auto-scoreは、これまでは人が行い、1通話あたり約30分を要していた応対評価スコアリングと評価コメント(カルテ)作成を、生成AIで完全自動化する機能。ビーウィズ独自の応対品質評価ノウハウを学習したAIが「話し方の正しさ」に加え、「声の印象」や「文脈に応じた適切な発言」など、人の“印象”にかかわる要素も含めて自動でスコアリング。評価結果を応対1件ごとに、即座に生成する。
 これにより、コンタクトセンター管理者の大幅な業務効率化を実現し、応対品質を高めるためのオペレーター指導や、運用の整理などの本質的な品質改善に注力することが可能。
 auto-score最大の効果は、生成AIによる応対評価業務の自動化。これまで管理者が1通話あたり約30分をかけて行っていたスコアリングとコメント作成をAIが代替。評価結果は終話後すぐに生成されるため、評価工数は実質ゼロになる。これにより、管理者はモニタリングや評価作業から解放され、オペレーター育成やセンター運営の改善など、より付加価値の高い業務に時間を充てることができる。
 AIが通話音声と応対のテキストデータを解析し、「話し方の正しさ」「声の印象」「文脈に応じた適切な発言」などの観点から総合的に評価する。その結果をもとに、オペレーターの強みや改善点を具体的に記したフィードバックカルテを生成。応対1件ごとの評価カルテに加え、1カ月単位での総合評価レポートも出力できるため、日々の指導から月次の振り返りまで一貫した品質マネジメントを確立する。今まで人が経験や感覚をもとに作成していたコメント内容を再現し、的確かつ再現性の高い指導を可能にする。
 コンタクトセンターの品質管理では、応対内容を評価する「スコアリング」の負荷が高いうえ、その結果がオペレーターの査定や評価にも利用されることが多いため、「スコアリング」自体が目的化してしまうケースも少なくない。結果として、本来重視すべき「指導」の時間や比重が下がってしまう課題があった。また、1件の応対を20項目程度の観点で評価するには、顧客視点を持ちながら細かな話し方のテクニックを見極める必要があり、評価のばらつきを防ぐための「耳合わせ(キャリブレーション)」にも高いスキルと時間が求められる。そのため、応対品質担当者の育成にも長い期間を要していた。
 auto-scoreは、AIが統一基準で応対をスコアリングすることで、この課題を解決する。人によるスコアリング作業が不要となり、AIが生成するカルテをもとに、管理者はオペレーターとの対話により多くの時間を割くことができるようになる。これにより、“評価中心”から“指導中心”の品質マネジメントへとシフトが可能になる。

〔2025/11/7〕ライフネット生命、AI自動音声応答システムのボイスボットを導入

 ライフネット生命保険は、顧客の利便性向上のため、コンタクトセンターで対話型AIとAI自動音声応答システムのボイスボット(以下、AIボイスボット)を導入し、AIとの自然な対話による応対品質の向上と控除証明書再発行の24時間受付を実現したことを発表した。
 同社のコンタクトセンターでは、人とAIが協働する次世代コンタクトセンターを目指している。AI活用により、応対品質の向上や、24時間対応などによる顧客体験の向上を実現し、同時に同社オペレーターの負担減を図る。
 今回、そのプロジェクトの第1弾として、対話型AIとAIボイスボットを導入し、回線コールフローに組み込むことで、応対品質の向上や控除証明書再発行の24時間受付を実現した。
 これまで、同社のコンタクトセンターでは、電話自動応答システム(以下、IVR)を活用した応対を行ってきた。IVRでは、問い合わせの際に、質問ごとに顧客の画面操作が必要になり、オペレーターが応対するまでの待ち時間が長くなることが課題であった。
 今回の問い合わせフローの見直しにより、AIとの自然な対話から、同社のオペレーターまたはAIボイスボットによる控除証明書再発行受付に接続されるようになり、これまでに比べて短時間で、よりスムーズな流れで手続きができるようになった。
 また、本プロジェクトでは、AIボイスボット処理フロー(控除証明書再発行)の開発も実施し、24時間いつでも控除証明書の再発行ができるようになった。本対応により、顧客の都合に合わせて、簡単に手続きが可能となる。
 ライフネット生命は、2024年5月に発表した中期計画において、成長戦略としての重点領域の1つに「Tech & Services」を掲げている。オンライン生保のリーディングカンパニーとして、AIやマイナンバーの活用をはじめ、さまざまなITサービスを活用して、最新の保険サービスを提供し、顧客の更なる利便性向上を目指す。

〔2025/11/7〕ソフトフロントジャパン、日本ブレケケの「Brekeke」とAIボイスボット「commubo」が技術連携

 ソフトフロントジャパン(本社:東京都千代田区、髙須英司社長、以下、ソフトフロント)は、同社が提供するAIボイスボット「commubo(コミュボ)」が、日本ブレケケ(本社:埼玉県川越市、山出晋社長)が提供する、オムニチャネル対応コンタクトセンターシステム「Brekeke・コンタクトセンター・スイート」との連携機能をリリースした。
 一般的なボイスボットでは、問合せ内容に応じてボイスボットから有人オペレータへ応対を引き継ぐ際、外線経由で転送する必要があり、別途転送コストが発生する、さらに顧客の発信元番号がオペレータに引き継げないなどの課題が発生していた。
 今回の連携では、ボイスボットをPBXと直接電話接続することで、ボイスボットを内線構成に組み込むことを可能にした。外線転送時の費用削減・発信元番号の自動取得を実現することで、コストとオペレータの手間の両方を削減し、コンタクトセンターにおけるボイスボット導入障壁を下げることに貢献する。
 さらに本連携では、CRM機能との連携も実現。ボイスボットによる応対内容のテキストと音声データを、転送時にBrekeke CRMの画面上に即時表示できるようになった。
 その結果、オペレータは応対引き継ぎ時に何もわからないまま応対に入ることなく、1つの画面上で顧客情報とコールリーズンをすぐにキャッチアップできる。顧客も用件の聞き返しがなくなり、通話時間も短縮されることで、顧客体験・満足度のさらなる向上が期待される。
 Brekeke・コンタクトセンター・スイートを利用中のユーザーは、追加ライセンス不要ですぐにcommuboと連携できる。
 本連携は、ブレケケユーザーによるボイスボット連携希望の声に応える形で、両社の技術連携のもと実現した。ソフトフロントは2023年よりブレケケ製品の正規販売代理店として活動しており、ブレケケ製品を技術的にも理解を深めていたことから、迅速に検証を完了し、ブレケケ製品による初のボイスボット連携を実現した。

〔2025/11/7〕テクマトリックス、vottiaとの連携で AIエージェントによる顧客対応の自動化を推進

 テクマトリックスは、コンタクトセンター向けCRMシステム「FastHelp」とAIエージェントプラットフォームを連携させるMCPサーバーを開発した。これにより、vottia(本社:東京都品川区、石井智宏社長)が提供するAIエージェントプラットフォーム「maestra」との接続を実現した。この連携により、AIエージェント技術を活用した新しいサービスを提供開始し、コンタクトセンターの業務プロセスの改善と顧客対応の自動化を強力に推進する。
 コンタクトセンター向けCRMシステムFastHelpがvottiaのAIエージェントプラットフォームmaestraとMCP連携することで、FastHelp内にある製品や顧客情報などのさまざまなデータを、maestraが業務の文脈に応じて安全に照会・更新することができる。また、顧客がmaestraを通じて製品サポートを依頼すると、FastHelp内の顧客情報や応対履歴を照会し、適切な処理を行う。依頼内容に応じて新しいチケットを自動登録、または更新し、修理手配まで完了させることができる。
 コンタクトセンターにおける利用メリットは以下のとおり。
・顧客体験の向上:AIエージェントが高度で迅速な対応を行うことで、待ち時間が短縮され、問題が即座に解決されるようになるなど、顧客体験が向上する。
・オペレーションの効率化:AIエージェントの対応範囲が広がることで、オペレーターの負担が軽減され、オペレーターはより複雑なタスクに集中できる環境が整う。
・データ活用の強化:AIエージェントがリアルタイムでCRMデータにアクセスすることで、よりパーソナライズされたサービスを提供できるようになる。

〔2025/11/6〕StandardAI、コールセンターのオペレーター業務改善AIツール「オペすいすい」を正式リリース

 StandardAI(本社:東京都北区、鈴木崇社長)は、コールセンターのオペレーター業務の効率化と応対品質の均一化を支援するAIソリューション「オペすいすい」を2025年11月13日より正式に提供を開始することを発表した。
 オペすいすいは、コールセンターの現場でAIが会話をリアルタイムに理解し、ブラウザ画面上でオペレーターの業務をアシスト・ナビゲーションするAIツール。通話中の内容を瞬時に解析し、話すべき内容や回答候補を提示。さらに会話終了後には、AIが対応履歴やレポート下書きを自動で作成する。現場の「迷わず話す」「確実に記録を残す」を支援し、業務効率の改善と品質の均一化を同時に実現する。
 オペすいすいは、以下の3つの主要機能を通じて、オペレーター業務を“すいすい”と前進させるAI支援ツール。
1.用件すいすい
 顧客の問い合わせ冒頭をリアルタイム分析し、シナリオに沿った「ブロック」(応対手順)を順次提示。オペレーターは要点を確認しながら自然に会話を進められ、初動対応のスピードと正確性を高める。
2.QAすいすい
 質問内容を即時解析し、関連FAQから最適な回答候補と情報ソースを提示。対応履歴を学習してFAQを自動生成・更新することで、ナレッジ基盤を常に最新化する。
3.後処理すいすい
 会話内容を自動解析し、対応履歴・入力項目・レポート下書きを正確に作成・登録。さらに必要な手順が抜けている場合にはAIから指摘が入るため、オペレーターは記録にかかる時間を大幅に削減しつつ、対応件数の増加と残業削減を同時に実現できる。また、各社専用AIによる高セキュリティ設計で、どんな現場にも導入可能。

〔2025/11/6〕モビルスのAIボイスボット「MOBI VOICE」、「ZENRIN Maps API」と連携開始し、通話音声の住所認識精度を向上

 モビルスは、AIボイスボット「MOBI VOICE」と、ゼンリンデータコム(本社:東京都港区、清水辰彦社長)が提供する「ZENRIN Maps API」が通話音声の住所認識の精度向上を目的として連携を開始し、新機能「ゼンリン住所データベース連携オプション」の提供を開始したことを発表した。
 これにより、利用者と有人オペレーターに代わって電話応答を行うボイスボットとの通話音声のなかで、郵便番号や番地といった情報からマンション名まで含めた正確な住所候補の特定が可能になったほか、特殊な読み方をする地名や同字異音の地名の認識精度が向上する。結果として、ボイスボットでの利用者との復唱・確認の工程での認識の不一致が解消され、電話対応後の有人オペレーターによる確認作業が不要になり、後続処理にかかる工数の削減が可能になる。
 本連携により、利用者とのスムーズなコミュニケーションやコンタクトセンターの業務の効率化を推進するボイスボットサービスの提供が可能になった。

〔2025/11/6〕プロシードと都築電気、COPCを活用しコンタクトセンターの高度化の支援で協業開始

 プロシード(本社:東京都中央区、柳楽仁史社長)は、都築電気(本社:東京都港区、吉田克之社長)と協業し、「CX起点の価値創出」を目的とした取り組みを開始した。
 両社は、プロシードの持つセンターマネジメントに関する専門知見と、都築電気の持つICT・システムインテグレーション領域での強みを融合。コンタクトセンターにおける課題を、マネジメントとシステムの両側面から総合的に支援する。
 コンタクトセンターを取り巻く環境は日々変化を続けている。近年では電話以外の問い合わせ手段(ノンボイス領域)の発展やAI活用、CRMツールとの連携など「顧客体験(CX)向上」がトレンドになっている。また、労働人口の減少に伴うオペレーター人材の確保、カスタマー・ハラスメント対策、問いの複雑化に伴うオペレータースキルの高度化など「従業員体験(EX)向上」に向けた取り組みも求められている。
 加えて近年では、インサイドセールス拡大や顧客の声(VOC)の収集強化など、「営業活動の属人化解消/営業プロセス改革」を実現するため、コンタクトセンターに期待される役割もさらに拡大している。このような環境の中で、システム・技術領域における都築電気の実装力とマネジメント領域における当社のコンサルティング力とを組み合わせることで、センター運営における課題をより精緻に可視化し、改善に結びつける協業体制を構築した。

サービス内容
(1)アセスメントサービスの提供
 運用状況の可視化から改善提案までを一貫して行うアセスメントサービス。業務の流れや運営体制を多角的にヒアリング・評価し、グローバル基準と照らし合わせた客観的で信頼性の高い改善提案を行う。同社が策定した改善ロードマップ計画に基づき、その実行については都築電気と連携して推進し、評価・計画と実行の間にズレが生じることなく、課題を的確に捉えた一貫性のあるプロジェクト進行が可能となる。
(2)アウトバウンドコールサービスパック(2025年12月より提供開始予定)
 都築電気のデジタル技術とプロシードのコンサルティングメソッドとを掛け合わせたオファリングサービスを提供予定。課題の特定・整理から、改善計画の立案、必要なデジタル施策の導入支援(PoC、本導入)、運用保守およびデータ分析、継続改善支援まで、クライアント企業におけるインサイドセールス/カスタマーサクセスの変革を一気通貫で支援する。


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