〔2026/1/23〕ビーウィズ、現場で機能するカスハラ対策サービスを開始

 ビーウィズは、企業のカスタマーハラスメント(以下、カスハラ)対応の方針や手順、研修を一体で整備する「カスハラ対策サービス」の提供を開始した。同サービスは、10月施行予定の改正労働施策総合推進法への対応を見据え、企業におけるカスハラ対策の実務整備を支援するもの。
 厚生労働省の調査によると、カスタマーハラスメントを受けた従業員の約80%が心身へのネガティブな影響を感じていると回答している。一方、カスハラ対応は個々人の判断に委ねられがちで、対応のばらつきや相談体制・記録基準の曖昧さといった課題が生じやすい構造にある。
 こうした中、改正労働施策総合推進法で、企業には、➀方針の明確化、➁相談体制の整備、➂対応手順の策定、➃研修実施、➄発生時の事実確認と配慮措置、➅再発防止、➆相談者のプライバシー保護および不利益取扱いの禁止など、カスハラ防止に向けた措置の整備が求められると想定される。
 日本のコンタクトセンターは、かつて「コールセンター」としてクレーム処理を担う「問題解決の場」として発展してきた。そのため、「カスハラ」という言葉が一般化する以前から、過度な要求や長時間対応への対処は恒常的な実務課題であった。
 従来は「お客様の話が終わるまで切らない」対応が基本とされる場合もあったが、近年は対応者の安全配慮や業務の持続可能性の観点から見直しが進んでいる。こうした変化を踏まえ、クライアント企業とともに過度な要求や長時間対応に関する判断基準や手順を整理・運用してきた。
 BPO領域の実務では、業務を「判断・操作・例外対応・ルール」といった単位で整理し、属人性に依らない形で構造化することが求められる。業務フローや判断基準、ルールは、ドキュメント単体ではなく、運用とあわせて設計・改善されることが前提となる。
 こうした実務上の考え方を踏まえつつも、現場には例外や曖昧さが常に存在することから、ビーウィズでは「完全な設計」ではなく「破綻しない運用」を基準とする整理が行われてきた。同サービスにおいても、カスハラ対応における「人が判断すべき領域」と「ルール化できる領域」を切り分け、制度面やリスクを考慮した上で、継続的に機能する運用設計としている。
 どこから着手すべきか悩ましいカスハラ対策について、企業ごとの状況を踏まえ、必要な方針策定からドキュメント整備、研修までを一気通貫で行う。
➀「正当なクレーム」を埋もれさせない選別眼
 「正当なクレーム」との線引きを明確化したうえで、判断基準と対応方法を体系化し、ドキュメントと運用を一体で設計。「お客様の声」を守りつつ悪質な行為への対応を整理する。
・カスハラ対策企業マニュアル
 全社共通の基本方針として活用可能な包括的ドキュメント。業務フロー、判断基準、エスカレーション経路を構造的に整理し、部署ごとの個別運用に左右されない基盤を整備する。
・カスハラ対応完全ガイド
 カスハラ判断基準と対応方法を整理した実務基準表を作成する。現場の判断のばらつきを抑え、対応の再現性を高めることを目的とした構成とする。

➁実務に定着させる行動型トレーニング
 同サービスの研修は、知識の理解にとどまらず、現場で再現可能な行動として定着することを重視して設計している。これにより、個々の対応者の属人的な力量に依存せず、組織として一貫した初期対応とエスカレーション判断が行える状態を目指す。
・カスハラ対応研修
 顧客の発話意図の整理、応答の組み立て方、緊張場面での自己コントロール手法などを体系的に扱い、「現場で再現可能な対応」に落とし込む。
・実践ロールプレイング研修(オプション)
 各社の実際のカスハラ事例を教材とし、状況判断・言葉選び・エスカレーション判断をその場で行う訓練を実施。「頭で理解している」状態から「実際に言葉として発することができる」状態へと段階的に引き上げる。あわせて、管理者の介入タイミングや記録方法も確認する。
 ビーウィズは、同サービスを通じて、企業のカスハラ対応を「個人の耐性」に依存する形から、「組織的な運営」へと移行させる。判断基準の統一や、記録・エスカレーションの標準化、相談体制の整備を通じて、現場の負担軽減と安定した運営体制の構築を支援する。
 あわせて、法制度やガイドラインの動向を踏まえながら、コンタクトセンター運営で培った実務知見と現場への洞察を活かし、企業とともに持続可能なカスハラ対策を推進していく。


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