〔2026/3/11〕ナルネットコミュニケーションズ、AI実装でインバウンドテックと協業開始
ナルネットコミュニケーションズは、24時間365日コンタクトセンターを基盤にAIを実装・高度化してきたインバウンドテック(本社:東京都新宿区、東間大社長)との協業を開始した。本協業により、同社は自動車整備工場向け業務におけるAI活用を本格化し、デジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させる。
インバウンドテックは、自社運用で蓄積した実データを活用したAI開発力でDX化を推進してきた実装力を持つ企業。同社とのコミュニケーションにおける高い親和性を背景に、互いにパートナーとして両社の知見を融合させることで、自動車整備業界の業務効率化とサービス高度化を目指す。
ナルネットコミュニケーションズは日本全国の法人・個人向けに自動車整備関連業務を受託しており、約1万3,000の提携整備工場と連携している。これらの工場は「クルマのかかりつけ医」ともいえる存在であり、日本のモビリティ社会を支える重要なインフラ。一方で、整備業界では人手不足の深刻化や車両技術の高度化が進み、従来型の業務運営では対応が難しくなりつつある。同社はこうした構造的課題に対し、AIとDXを軸とした新たなサービス開発に着手した。
今回の取り組みは、同社が「IT活用企業」から「AI活用企業」へ進化する第一歩でもある。実運用でAIを磨いてきたインバウンドテックのノウハウを取り入れ、業務変革を実行フェーズへ移行する。
インバウンドテックは、24時間365日体制でコールセンターを運営するコミュニケーションの専門企業。上場直後からAI投資を進め、電話対応の自動化や通販・夜間対応の効率化を実現してきた。同社の特長は、「AIを実装サポートする企業」であると同時に「自ら使い込んできた企業」である点にある。自社運用で実証済みのAIチャットボットや音声認識システムをBPOと組み合わせてAIソリューションを提供しており、実装力と改善力を兼ね備えている。この実践的なAI活用ノウハウが、同社との協業を決定づけた。
第1フェーズとして、整備工場向けのアウトバウンド・インバウンド対応を担うAI電話連絡システムの利用を開始する。2026年2月現在テスト段階にあり、実用化の目途が立っている。これまで同社では、1日700件以上の電話対応に約40名のスタッフを配置してきた。同システムにより、同社から提携工場への整備車両入庫依頼に対する受入れ可否問い合わせを電話回線を通したAI音声ボットが行うほか、整備工場からのバッテリーやタイヤなどの交換要請に対する確認業務や承認番号発行対応をAIが代行し、大幅な効率化を実現する。繁忙期に発生していた「電話がつながらない」という課題を解消し、スピードと正確性を両立する運用体制を構築する。今後、続く第2フェーズとして2026年4月以降は、整備工場そのもののDX支援へと展開する。同社とインバウンドテックのチームが工場を訪問し、現場ニーズをヒアリング。工場ユーザーからの電話問い合わせに音声認識で自動対応し、その内容を自動入力して蓄積するなど、基幹システムの改善を進め、業務プロセスの高度化を図る。整備工場をクライアントとする立場を維持しながら、DXソリューションの提供領域へ踏み込むことで、業界全体の生産性向上を目指す。将来的には、AIを活用した業務支援ツール群をプラットフォーム化して、整備工場へ展開していく構想。