〔2015/5/26〕IDC Japan、国内BPOサービス／ビジネスコンサルティング市場予測を発表

　IDC Japan （本社：東京都千代田区、竹内正人社長）は、ビジネスプロセスアウトソーシング（BPO）およびビジネスコンサルティングから構成される「国内ビジネスサービス市場」予測を発表した。これによると2014年の同市場規模は前年比5.4％増の9,483億円になり、4年連続のプラス成長を遂げた。
　この内、経営戦略策定や業務改善／変革、組織／人事改革といった分野で提供される国内ビジネスコンサルティング市場の2014年の支出額は、前年比7.1％増の3,090億円と事前の予測を上回る成長率で、初めて3,000億円を超えた。企業のグローバル化の支援に加え、第3のプラットフォーム（ビッグデータ／アナリティクスやクラウド、モビリティ、ソーシャルビジネス）を中心とする企業の「デジタル活用」支援にかかわる案件が増加したことで、高い成長率で拡大した。
　国内BPOサービス市場は、人事、カスタマーケア（コンタクトセンター）、財務／経理、調達／購買の4分野が含まれる。同市場の2014年の支出額規模は、前年比4.5％増の6,394億円となった。企業の中期的な成長持続に対する危機感が継続している中で、業績の改善に伴い手元資金に余裕のできた大企業を中心に「中期的なコスト削減／体質改善のための投資」として、間接業務を中心とするオペレーション最適化や、シェアードサービスの見直しに伴うBPOサービスの活用といった需要が市場成長を支えた。
　両市場を合計した国内ビジネスサービス市場は、2014年～2019年の年間平均成長率（CAGR：Compound Annual Growth Rate）は3.6％で堅調に拡大し、2019年には1兆1,320億円に達するとIDCでは予測している。両市場とも、引き続き需要がけん引する形での成長が見込まれる一方で、サービス提供側での課題も顕在化してきている。