〔2009/10/16〕電通国際情報サービス、地域金融機関向けソリューションを提供開始
電通国際情報サービスは、地域金融機関の顧客マネジメント業務を効率化し、迅速な経営判断を可能にする地域金融機関向けソリューション「BANK・R(バンクアール)」の提供を開始した。
金融のグローバル化やデリバリーチャネルが多様化する中、メガバンクやネットバンクとの競争が激化してきている地域金融機関においては、リレーションシップバンキングの強化や地域密着型のサービス提供による顧客ロイヤリティの向上を図ることが急務とされている。地域金融機関においては、多岐にわたる高精度なリスク管理や魅力的な商品・サービスの開発・マーケティング効果の最大化を希求する一方で、縦割りの部分最適のシステム導入による業務単位施策がもたらす収益モデルでは顧客単位の収益の把握が困難になってきており、従来の業務単位の収益モデルから、顧客セグメント単位の収益極大化を図るビジネスモデルへのシフトによる経営力の強化が求められている。
このような地域金融機関における経営課題に向けて、同社では、子会社であるブレイニーワークスの10月1日付の吸収合併を機に、両社のソリューションを統合した地域金融機関向けソリューションの提供を開始した。ブレイニーワークスが開発したe-MARKETBRAINをはじめとするリテール向けCRM・融資製品は、約50社の地域金融機関に導入されており、電通国際情報サービスの法人向け融資支援・信用リスク管理製品であるRiskTakerのユーザー数と合わせると約100社に及ぶ。これらの製品群、ならびに両社にて培ったナレッジやリソースを融合・体系化したBANK・Rは、地域密着型金融への取り組みを強化するすべての地域金融機関の金融サービスに貢献する。
BANK・Rは業務縦割りの顧客情報を統合し、本部・営業店における3つの業務エリア(「営業支援」「審査支援」「経営支援」)とインターネット・モバイル・電話などのダイレクトチャネルによる顧客取引を共通プラットフォーム上でシームレスに融合した統合顧客マネジメントソリューション。戦略立案、顧客開拓から融資審査、さらに債権管理までの一連の業務を有機的に結合することにより、さまざまな角度からの収益とリスクの可視化を実現する。
電通国際情報サービスとブレイニーワークスが保有する既存の営業支援・審査支援・リスク管理支援の製品群を統合し、順次市場投入を行っていく。地方銀行・第二地方銀行・信用金庫・信用組合など、あらゆる地域金融機関をターゲットとして、2012年までに100本の販売を目指す。将来、電通国際情報サービスが保有するデータセンターを活用したクラウドコンピューティングによるSaaSでのサービス提供も視野に入れているという。