〔2017/9/12〕大日本印刷、コンタクトセンターの顧客対応でのAI活用ソリューションの開発に着手

 大日本印刷(以下:DNP)は、コンタクトセンターでの顧客対応にAIを活用する業務支援ソリューションの開発に着手した。DNPでは印刷、物流、ICT各部門が連携し、生活者への対応をワンストップで支援する「DNPコンタクトセンターサービス」を提供してきた。そこで培ったノウハウと、音声、映像、テキストなどから顧客の状況を認識するAI技術を活用することで、コンタクトセンターの業務を支援し、運営の効率化を図る。また業務提携している日本ユニシスのAI関連技術の活用も検討していく。2017年度中にDNPグループ内で顧客対応の実証実験を行い、2018年度より順次販売を開始する予定。
 ECサイトでの売買、通信販売、店舗販売でのアフターサービスなど、顧客対応を行うコンタクトセンターの需要が高まっている。このような中、コンタクトセンターでは、オペレータ人材不足の解消、運営の効率化、さらなる顧客満足度向上などが求められており、AIの活用が期待されている。
 DNPは、AI の活用により、人と多様な情報デバイスとの円滑な情報のやりとりを支援する「知能コミュニケーションプラットフォーム」の構築を2014年11月から進め、接客案内サービスの実証実験などを行っている。今回、知能コミュニケーションプラットフォームの中核技術である「状況認識技術」を活用して、コンタクトセンター運営の効率化と顧客満足度向上を図るための業務支援ソリューションの開発に着手した。さらに今後、日本ユニシスが開発した「知的エージェントサービスRinzaTalk」の活用も検討する。
 DNPの状況認識技術を活用することにより、顧客の状況を正確に把握することにより、オペレータが的確な応答や商品紹介ができるよう支援する。また、オペレータの顧客対応状況をスーパーバイザ―がリアルタイムで正確に把握することにより、的確なサポートを実現する。
 これまでも、音声、または顏の表情から、感情を分析する技術はあったが、人間のようにさまざまな情報から総合的に判断しているわけではないので、十分な精度がでない場合もあった。それに対してDNPの状況認識技術は、音声だけでなく、映像やテキスト、センサー情報も含めて、AIによるアルゴリズムにより統合的にその人の状況を分析、推定し、的確な対応を図ることができる。


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