〔2017/11/30〕凸版印刷とベルシステム24ホールディングス、BPO事業で資本業務提携
凸版印刷とベルシステム24ホールディングスは、バックオフィス業務やコンタクトセンター業務などBPO事業で協業することに合意し、2017年11月30日に資本業務提携を締結した。凸版印刷は、プライベート・エクイティ・ファンドであるBainCapital Bellsystem HongKong Limitedより、ベルシステム24の株式の約14%および、ベルシステム24HDの元代表取締役の保有する新株予約権(株式1%相当)を12月5日に取得する予定。
近年、業務効率化の観点から、顧客からの業務や申込の受付、問い合せなどをアウトソーシングするニーズが拡大している。特に、金融、医療・ヘルスケア、環境エネルギー、公共・自治体への対応などさまざまな分野での法律や制度の変化に伴って、その内容と範囲が複雑化・大規模化しており、求められる品質が急速に高まってきている。
凸版印刷は1900年に創業した総合印刷会社で、企業や自治体の事務業務や発送、コンタクトセンターなど、幅広い業務を代行するBPO事業を重点事業と位置付け取り組んできた。大量の情報を取り扱う大規模案件の実施ノウハウや個人情報の取り扱いをはじめセキュリティ面での高い安全性を強みとして、国内で多数の実績がある。2016年に設立した「BPOスクエア朝霞」(埼玉県)を中心に全国11拠点を保有し、またベトナムの大手IT企業と海外BPO事業での協業を行うなど、その事業範囲も多角化している。
ベルシステム24は、30年以上にわたりコンタクトセンターを運営するCRM分野のリーディングカンパニー。2014年に伊藤忠商事からの出資を受け入れて以来、伊藤忠商事および同社グループの伊藤忠テクノソリューションズとCRMを中心としたBPOビジネス分野で包括提携を結び、最先端のBPOサービスの提供を進めている。人材採用が難しいと言われる中、国内31拠点において、長年培った採用力を活用し約3万2000名のコミュニケーターを確保し、大規模な案件から中小規模の高い技術を要求される案件まで、幅広く受託している。現在、電話、Eメール、チャット、SNSなどのチャネルを活用したBPOサービスに加え、AIなどの新たな技術を活用したサービスの提供にも積極的に取り組んでいる。
凸版印刷とベルシステム24は本提携により、自治体や金融機関をはじめ、幅広い業種の企業向けに新たなサービスを開発・提供し、BPO事業の拡大を図るとともに、AIやRPA(ロボットによる業務自動化)などを用いた高度なBPO事業を推進し、国内市場はもちろんアジア地域での事業展開を強化していく。