〔2020/7/6〕電通デジタル、データ統合×AIで事業成果を最大化する「X-Stack」を本格提供開始

 電通デジタル(本社:東京都港区、川上宗一社長)は、デジタル広告運用において、オンライン/オフラインを統合したデータをもとにAI・機械学習で事業成果の予測モデルを構築し、マーケティング施策を最適化するソリューション「X-Stack(クロス・スタック)」を本格的に提供開始した。
 近年、デジタル広告は、技術の進化に伴いWebサイト上の行動に基づく高精度なユーザーターゲティングが可能になった。しかし、Webサイト上でのコンバージョン後の店舗来店、成約、LTV(顧客生涯価値)までの企業が保有するオフラインでのCRMデータを取り入れたターゲティングは難しく、オンラインとオフラインの分断によって適切なデータ活用ができないという課題に直面していた。
 そのような背景から電通デジタルでは、2018年10月にカスタマーデータプラットフォームの導入、デジタル広告、CRMの企画・運用など一連のサポートにおける知見や実績を活かし、広告効果を最大化させる「X-Stack」を開発、運用開始した。具体的には、予測LTV(pLTV:predicted Life Time Value)を指標とし、Webサイト上の行動データと企業のCRMの両データを統合したマーケティングデータ基盤を構築。それをもとにAI・機械学習を用いて来店率や成約率などの事業KPIの予測モデルを開発し、広告配信やメールマガジンの出し分けなどの各施策に適用する。これにより企業は、事業成長の重要指標の1つであるLTV向上に直結させた広告運用を実施することができる。また、Googleとの取り組みにより、既存顧客へのターゲティングの改善にとどまらず、媒体仕様の研究に基づいた入札への反映機能も装備し、新規顧客の集客施策にも適用可能。これまでに小売・自動車メーカー・金融などクライアントの8企業で実装を完了し、5%~15%の改善の成果を挙げた。
 今回の本格提供開始では、より導入頂きやすいよう新たに2つのサービスメニューを開発し、X-Stackの活用幅を広げた。1つ目は、CRMデータを保有しない企業でも導入できる「X-Stack Entry」。Webサイトのみで購入・契約が完了する場合や、店舗での購買ログ情報を持ち合わせていない場合でも、オンラインデータのみで事業KPIに近いマイクロコンバージョンの予測モデルを構築し、施策を最適化する。2つ目は、大手プラットフォーマーとの協業による「X-Stack Premium。例えばYahoo! JAPANとの協業により、同社の保有するユーザー属性データと企業のCRMデータを掛け合わせることで、顧客像の立体的な可視化とターゲット層の拡大につなげ、顧客のインサイトに基づいた高次の予測モデル構築、活用が可能となる。
 これらX-Stackを通じたデータ活用の最大化により、企業の新規顧客の獲得から既存顧客の育成までを統合したデュアルファネルによるPDCAを推進することができる。


PAGE TOP