〔2020/11/19〕矢野経済研究所、コールセンター事業者が提供するAIサービス市場調査(2020年)を実施

 矢野経済研究所(本社:東京都中野区、水越孝社長)は、コールセンター事業者が提供するAIサービスについて調査を実施し、市場規模及び市場動向に関して明らかにした。
 コールセンターにおける、AIチャットボットなどのAIサービスの導入は2018年頃から進み始め、人材不足の深刻化に伴い、AIサービスによるオペレーター業務の自動化に対するニーズは継続的に高まってきた。そのため、コールセンター事業者が提供しているAIサービスを導入するクライアント企業数も増加し、2019年度のコールセンター事業者が提供するAIサービス市場規模は、事業者売上高ベースで前年度比225.0%の18億円となった。
 2020年度に入ってから、新型コロナウイルスの感染対策で密を避け、これまでより少ない人数でコールセンターを稼働させる必要が出てきたため、オペレーター業務の自動化ニーズはさらに高まった。当面は、その状況が続く見込みのため、2020年度のコールセンター事業者が提供するAIサービス市場規模は、事業者売上高ベースで前年度比144.4%の26億円に拡大する見込みである。
 2021年度以降も以前の状態に戻るとは想定しづらく、コールセンターでのAIサービスによる自動化のニーズは継続的に高まっていく見通しである。また、今後、コールセンターにおける導入事例が増加し、AIサービスを導入することが当たり前になってくると、これまでは導入を躊躇してきたクライアント企業でも、他の企業に倣って導入するケースが増加していくと推測する。そのため、コールセンター事業者が提供するAIサービスの市場規模は、2021年度以降も高いペースで成長していくと予測する。


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