〔2021/8/26〕ジェネシスクラウドサービス、リサーチレポート「The Connected Customer Experience」を発表

 ジェネシスクラウドサービス (本社:東京都港区、ポール・伊藤・リッチー社長)は、消費者にとってニューノーマルにおけるブランドの成功とカスタマーエクスペリエンスの関係性を題材とした新たなリサーチレポートを発表した。本リサーチは2020年12月から2021年4月にかけて実施し、「The Connected Customer Experience」という名称で、世界各国で計11,000人以上の消費者の回答を元に、コロナ禍が健康、幸福感、そして社会と職場における接点にどのような影響を与えたかと理解を深めるために企画したもの。
 コロナ禍は国内外で消費者に大きな影響を与えたというのは明らかだが、我々の幸福感や不安だけでなく、他人とどのように関わり合うか変えてきた。今回のリサーチでは、「コロナ禍が自分の生活を一変した」と回答した日本の消費者は46%となり、アジア太平洋地域の平均の44%を少し上回った。また、他人とつながっている感覚が二極化したことがわかり、日本の消費者の20%は「コロナ前より他人とつながっている」感覚を抱いているのに対し、27%は「コロナ前の方がつながっていた」と回答した。
 今回のリサーチでは、カスタマーサービスのさまざまな要素、そして消費者がカスタマーサービスにおいて重要視するポイントにも焦点を当てた。今回の調査で、アジア太平洋地域において日本の消費者がもっともカスタマーサービスを利用していることがわかり、その半分が月1回以上利用しているという結果となった。また、1週間に1回以上利用している消費者の割合は22%となった。
 カスタマーサービスにおいて最も重要な要素については、日本の消費者の44%が「解決まで時間がかかっても、対応するオペレーターにはっきりと状況を理解してもらうこと」と回答した。アジア太平洋地域の中でパーソナライズ化が解決までの時間より重要視しているのは日本を含め2カ国だけであった。日本では2番目に多かった回答は34%の「人間でもボットでも最も素早く解決すること」、3番目は22%の「自分のニーズだけに合わせられた解決策を提示してもらうこと」であった。この結果から読み解ける事は、共感性を感じる体験を優先する傾向にありながら、スピードも重要視されるということになる。後者は、カスタマーサービスのオペレーターに求める質問にも反映されている。日本の消費者がオペレーターに求める事は、まずは「素早い回答」が77%、続いて「ニーズを理解してもらう」ことが76%、3番目は73%で「話を聞いてもらう」という結果であった。
 期待を上回るカスタマーエクスペリエンスと普通のカスタマーサービスと卓越したカスタマーエクスペリエンスの違いに関する質問については、「アップセルせず、会話を自分のニーズに集中させてもらう」が35%、「オペレーターが共感性を示すこと」が34%とほぼ同数でならんた。後者の回答数はアジア太平洋地域で最も高い結果となり、改めて日本がいかに共感を重視していることがわかった。さらに、消費者の約3分の1は「自分のことを企業に覚えてもらい、なぜカスタマーサービスに問い合わせているか予測してもらう」ことに対して好意的に回答している。これは、プレディクティブ・エンゲージメントのように企業がAIに特化したソリューションを採用するニーズがあることを示唆している。


PAGE TOP