〔2022/6/21〕シスメックス、自社のカスタマーエクスペリエンスプラットフォームを刷新し、Genesys Cloud CXを導入
ジェネシスクラウドサービス(本社:東京都港区、ポール・伊藤・リッチー社長)は、シスメックスが、Genesys Cloud CXを導入し、同社が提供する臨床検査用製品のサポート窓口として設けられているカスタマーサポートセンターのサービスレベルを引き上げたことを発表した。
シスメックスは、血液や尿、細胞などを採取して調べる検体検査に必要な機器・試薬・ソフトウェアの研究開発から製造、販売・サービス&サポートを一貫して行う総合メーカーとして、世界190以上の国や地域の人々の健康を支えている。同社が運営しているカスタマーサポートセンターでは、約60人のスペシャリストが在籍しており、医療従事者であるお客様からの自社商品の問い合わせに対応して専門性の高い技術サポートを行うほか、訪問対応の必要の有無を判断するという重要な役割を果たしている。
今回のシステムリプレースにおいて、同社が最も重点を置いたのが組織全体のBCP対策の強化であった。これまでも神戸、東京、福岡の全国3拠点にセンターを分散することでBCP対策を行ってきたが、さらに災害時やコロナ禍のようにスペシャリストが出社できなくなるような事態が発生した際でもセンターの運営を継続できるようなシステム基盤の構築を目指した。このほかに重視したのが、他部門との連携強化です。同社では、専門的な問合せがあった際に、他部門に対応依頼をしているが、転送先の担当者の執務状況が把握できないため、エスカレーションがスムーズに行えないという課題が発生していた。新システムの選定においては、システム自体の高い安定性とこうした課題を解決するとともに、運用コストを最適化するためにカスタマイズを最小限に抑えられる豊富な機能性を要件とし、最も要件を満たす基盤としてGenesys Cloud CXの導入を決定した。
Genesys Cloud CX導入後は、新型コロナウイルスによる業務への影響を最小限に抑えるだけでなく、リアル(オフィス勤務など)とリモート(自宅でのテレワークなど)を組み合わせた生産性と柔軟性を両立する働き方を実現するために、3拠点のカスタマーサポートセンターとリモートでも連携できる体制を整えた。Genesys Cloud CXのプレゼンス機能によって、勤務場所に関わらずスペシャリストの状況をリアルタイムで把握できるようにし、リモートにおいてもカスタマーサポートセンターと同じ執務環境を整えたことで、スペシャリストのポンテンシャルを最大限に活かせるようになり、カスタマーサポートセンターの運用をさらに効率化することができた。また、他部門の専門スタッフも自席からGenesys Cloud CXにログインできるようになったことで、執務状況をプレゼンス機能によってカスタマーサポートセンター側から確認できるようになり、専門的な質問のエスカレーションがよりスムーズに対応できるようになった。こうした結果、カスタマーサポートセンターの定時時間内の応答率を引き上げることができ、高いサービスレベルを求めている医療現場のお客様の待ち時間も短縮することができた。さらに、プラットフォームの設定の一部を社内で行えるようになり、運用コストも抑えながらよりアジャイルにカスタマーエクスペリエンスを構築できるようになっている。