〔2023/6/20〕IDC Japan、国内顧客エクスペリエンス(CX)関連ソフトウェア/CRMアプリケーション市場予測を発表

 IDC Japan(本社:東京都千代田、村橋俊介社長)は、国内顧客エクスペリエンス(CX)関連ソフトウェア市場および国内CRMアプリケーション市場予測を発表した。
 IDCでは国内 CX関連IT市場を「企業が顧客体験を差別化する目的で選択するデジタル戦略、技術、ビジネスプロセス、サービス提供を遂行するためのIT製品/サービス群」と定義し、「CX関連アプリケーション市場」「CX関連アプリケーション開発/デプロイメント市場」「CX関連システムインフラストラクチャソフトウェア市場」の3カテゴリーに市場を分類している。本予測ではCX関連IT市場のうち、ソフトウェアに関わる市場に焦点をあてて、予測を行った。また、IDCでは国内CRMアプリケーション市場を国内CX関連ソフトウェア市場の主要セグメントであるCX関連アプリケーション内の主要市場として定義している。
 2022年の国内顧客エクスペリエンス(CX)関連ソフトウェア市場は、前年比14.4%増、市場規模(売上額ベース)6,386億300万円となった。また、2022年の国内CRMアプリケーション市場は、前年比17.0%増、市場規模(売上額ベース)2,174億4,400万円となった。2022年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染拡大の継続、ロシア・ウクライナ戦争の開始によるサプライチェーンへの影響、複数要因によるインフレーションの顕在化などユーザー企業を取り巻くマクロ環境が大きく変化した。しかし、国内CX関連ソフトウェア/国内CRMアプリケーション市場への影響は限定的であった。2022年の同市場はCX関連アプリケーションにおける業務効率化/顧客接点の刷新を目的とした新規/追加投資、CX関連アプリケーション開発/デプロイメント市場におけるデータドリブン経営に向けたデータ管理/分析需要、CX関連システムインフラストラクチャソフトウェア市場におけるハイブリッドワークの浸透/地政学リスク上昇によるサイバーセキュリティ対策などを背景に、高い成長で推移した。
 2023年以降も同市場は、デジタルトラストを確保しながら、想定できない変化が間断なく起こるネクストノーマル(The Next Normal:次なる常態)環境を生き抜くため、顧客変化に対応し、エンゲージメントを高めるデータ基盤の構築/データを活用するためのシステム間連携/アプリケーションの刷新需要によって好調に推移することが見込まれる。
 その結果、国内CX関連ソフトウェア市場は2022年~2027年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)7.8%で推移し、2027年には9,317億4,300万円になるとIDCでは予測している。また、国内CRMアプリケーション市場は2022年~2027年のCAGR 10.1%で推移し、2027年には3,510億7,400万円になるとIDCでは予測している。


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