〔2024/1/17〕モビルス、NTTネクシアの生成系AIの活用検証に、オペレーション支援AI「MooA」を提供

 モビルスは、NTTネクシア(本社:北海道札幌市中央区、高美浩一社長)が実施した生成系AI(ChatGPT)を活用した電話の案内代行サービス「ハローダイヤル」における応対品質向上のための実証実験に、モビルスが開発したオペレーション支援AI「MooA」を提供したことを発表した。なお、本実証実験では応対品質向上につながる成果が得られ、NTTネクシアでは今後の商用利用に向けた検討を開始している。
 コンタクトセンターにおいては、急速なデジタル化の進展により、これまでの音声による応対に加えてWebやチャットといった複数の顧客応対チャネルを有することが標準化する一方で、応対品質のばらつきやオペレーターが参照するQA、案内スクリプトなどの応対コンテンツの管理に要する稼働の増加が課題となっている。これらの課題を解決し、顧客満足度を高めるために、これまでのコンタクトセンター業務に、生成系AI(ChatGPT)技術の組み込みの有効性を期待している。
 検証コール数1万件。AIによる応対要約は、人間による要約よりも均一かつ高い精度で実現できることを確認した。顧客との応対履歴については、オペレーターが個々に作成した場合は先入観や思い込みにより表現にばらつきが生じていたのに対して、AIが作成したものは視点の均一化が図れているとともに、記録保存できるためオペレーターのアフターコールワークの時間短縮につながった。AIにより自動生成されたQAは、人間が作成する内容と同等の精度があり、今後、AIを活用することで、常に最新の情報に差し替えることが可能になることを確認した。QAの入れ替わりが激しい応対業務に対しては、AIによる自動生成を組み込むことで、QA作成・更新稼働の削減が図れるとともに、一次応対精度の向上が期待できる。AIによる均一で精度の高い応対要約を参照・分析することで、顧客からの問合せ内容・傾向や優良オペレーターの応対模様・内容の把握が容易に可能となることを確認した。これにより、オペレーションの改善や気づき、新人オペレーターの教育などへの活用が期待できる。
 モビルスでは、これまで「MOBI AGENT」「MOBI BOT」をはじめとしたMOBIシリーズや、PCI DSSを取得したセキュア・コミュニケーション機能「Secure Path」の開発・運用を通して、コンタクトセンターの業務効率化に取り組んできた。今後さらに付加価値の高いサービスを提供するため、オペレーター支援機能としてMooAに「音声認識」「対話要約生成」「FAQ生成」「回答・提案」などを順次リリースしていく。
 その第1弾として、このたび生成AIによる音声認識や要約・意図抽出を活用した「MooA – 音声認識」「MooA – 対話要約生成(テキスト・音声)」「MooA – FAQ生成(音声)」をリリースし、サービス提供を開始した。


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