〔2024/3/13〕カラクリ、「電話の鳴らない」コールセンターを、SBI VCトレードが実現

 カラクリ(本社:東京都中央区、小田志門社長)は、SBIグループの仮想通貨取引所であるSBI VCトレード(本社:東京都港区、近藤智彦社長)に、デジタル接客を促進するため2022年11月に高精度AIチャットボット「KARAKURI chatbot」・有人チャットツール「KARAKURI talk」を導入し、インバウンド(受信)の電話受付の終了を実現した。2023年12月にはチャット対応率87%を達成し、顧客満足度も高く維持している。
 SBI VCトレードのカスタマーサポートでは顧客対応、口座開設や登録事項の変更管理などの業務を担っている。2021年12月のTaoTao社との合併、2022年6月のサービス統合に伴い、従来の問い合わせに加えて「口座移管」、「統合」などに関する問い合わせが急増していた。オペレータの研修に時間を要するため増員もできない状況が続き、電話の受電率の低下、呼損率(電話に接続されなかった率)の上昇、メールの返答にも日数を要するというカスタマーサポートとしては最悪の状況となっていた。そこで顧客の自己解決を進め、Web上でのサポート体制の強化を図るため「KARAKURI chatbot」、「KARAKURI talk」の導入を決定した。
 KARAKURI chatbotは24時間365日の自動対応が可能なのはもちろん、高精度なAIにより曖昧な質問に対しても的確な回答が可能。SBI VCトレードでは入電などの問い合わせ内容から「口座移管」、「統合」、「ログインエラー」など頻度の高い問い合わせやチャットボットで解決できる可能性が高い問い合わせを分析、対応範囲を精査した。これによりチャットボットに学習させる「質問・回答セット」の作成がスムーズとなり、2022年10月に導入を決定してから、わずか7週間でチャットボットの開始を実現している。また導入と合わせて、Webサイトの目立つ箇所に「サポートコンシェルジュ」の案内を掲載し、チャットボット利用率の促進も図った。
 入電対応と有人チャット対応を比較した場合、有人チャットの対応範囲の拡大が挙げられる。電話対応は1対1の接客になるところ、1対nの対応が可能だからだ。SBI VCトレードでは、2022年12月より有人チャット「KARKAURI talk」も導入し、1人のスタッフが対応できる顧客数の拡大を図られている。
 本人確認などをメールで受けた場合、必要項目の抜け漏れなどにより何度も確認が必要になるなど、顧客・カスタマーサポートの双方に負担がかかる状況となる。SBI VCトレードでは、チャット内にフォームを設定することで、顧客側が事前に必要な項目を確認できるため、抜け漏れが削減される。また問い合わせ内容が明確なため、案件内容が明確になり対応スピードも飛躍的に向上されている。
 SBI VCトレードでは、チャットボット導入の翌月にはチャットボット対応件数がメール対応件数を越える利用となっている。2023年1月(チャット導入翌々月)にはチャット対応比率が全体の約60%となり、チャットボットのフォーム機能を利用した架電予約システムにより、完全にインバウンドの電話受付を終了されている。2023年12月(導入後1年時点)ではチャット対応比率は87%を占め、顧客対応満足度も高く評価されている。


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