〔2011/5/19〕IDC Japan、国内ユニファイドコミュニケーション／コラボレーション市場予測を発表

　IDC Japanは、国内ユニファイドコミュニケーション（UC）／コラボレーション市場について2010年の実績と2011年～2015年の市場予測を発表した。
IDCではユニファイドコミュニケーション（UC）／コラボレーション市場を「UCプラットフォーム市場」「UCアプリケーション市場」「UCアプリケーションサービス市場」「UCプロフェッショナルサービス市場」の４つの市場セグメントに分類し、市場規模調査と予測を行った。また、この市場規模調査を「IPテレフォニー市場」「コラボレーティブアプリケーション市場」「IPコンファレンスシステム市場」「IPコンタクトセンター市場」の４つのソリューション市場に分類して、それぞれの市場について個別に市場予測を行った。
上記の市場セグメント分類にて、2010年の国内UC／コラボレーション市場規模は、前年比1.6％増の1835億5400万円になった。2008年後半からの国内経済状況低迷によって、2009年の本市場も減速していたが、ユーザー企業のIT支出の回復により2010年後半から回復し、2010年通年ではプラス成長となった。一方、2011年３月の東日本大震災は、本市場に対して深刻な影響を及ぼしている。IDCでは、2011年後半は、被災したPBXなどの設備の復興需要や、新たな災害時事業継続対策需要が高まるとみている。しかし、2011年前半は、ユーザー企業のIT支出マインドの冷え込み、電力逼迫による部材不足、生産／試験の遅れなどの市場成長阻害要因があり、通年では前年比2.1％減と、一時的にマイナス成長となると予測している。ソリューション市場別では、IPコンファレンスシステム市場／IPコンタクトセンターシステム市場は堅調なものの、IPテレフォニー市場やコラボレーティブアプリケーション市場は減速すると予測している。
2012年以降は、復興需要の本格化、景況感の回復などによってプラス成長に転じ、2010年～2015年の年間平均成長率1.8％で拡大、2015年には2009億8500万円の規模に達すると予測している。