〔2011/5/20〕日本アバイア、日本を含む世界9カ国の消費者を対象にしたコンタクトセンターに関する意識調査結果を発表

 日本アバイアは、日本を含む世界9カ国(日本、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、ドイツ)の一般消費者を対象に行ったコンタクトセンターに関する意識調査の結果を発表した。2007年にスタートし、今回で4回目となる2010年度の調査結果では、消費者が企業とのコミュニケーションにおいて、ソーシャルメディアに関心を示す一方、情報の内容や世代別に好む連絡手段に違いがあることが明らかになった。今後企業が顧客満足をより高めるためは、消費者に提供する情報の内容や顧客のプロファイルに応じた電話、メール、ソーシャルメディアなどの手段の的確な使い分けが求められる。
この数年でフェイスブック、ツイッターといったソーシャルメディアの利用者が増え、企業でも様々な情報提供および消費者とのコミュニケーション手段としての活用が広まっている。今回の調査によると、回答者の4人に1人(26%)が、「ソーシャルメディア上でコメントやツイートをした後、その企業から同じくソーシャルメディア上で返事が来ること」を、5人に1人(20%)が「新製品などの情報をソーシャルメディア上で受けとること」を肯定的に捉えていることがわかった(グラフ1)。
各国間で比較すると、日本では、自分のコメントやツイートに基づいた企業からの連絡を望ましいと考える人が相対的に多いことがわかった(グラフ2)。
今回の調査では、実際にソーシャルメディア経由で企業から連絡を受けた経験のある人は1割程度(「ある企業について、ソーシャルメディ上でコメントやツイートをした後、その企業から同じくソーシャルメディア上で返事が来たことがある」という回答者は全体の7%、「新製品などの情報をソーシャルメディア上で受けとったことがある」のは9%)であることがわかっている。しかしその3倍にあたる回答者が、コメントした企業からの連絡を肯定的に受け取っていることがわかる。日本では特に3月の震災後にソーシャルメディア利用者が急増していることから、企業と消費者双方での普及が進むにつれ、両者間のコミュニケーションも増えていくことが予想される。
企業からの連絡について、どの手段(携帯電話へのメール、または電話)でどんな内容(予約確認やフライトの変更など重要情報、または新製品情報などのプロモーション)を受け取るのが望ましいかを4つの世代別に尋ねたところ、「重要な情報が携帯電話へのメールで送られてくる」ことが「好ましい」と考える人は、20-34歳で64%、35-49歳で58%、66-86歳では35%であった。一方で、「重要な情報について電話がかかってくる」ことについては、20-34歳で「望ましい」と答える回答者の割合は29%であるのに対し、66-86歳では39%となっている(グラフ3)。
若年層がメール、高齢者層が電話をより好む傾向は、プロモーションにおいても同様であり、新製品情報などをメールで受け取るのが望ましいとする回答者は20-34歳で27%、66-86歳で20%であるのに対し、電話の場合は20-34歳で15%、66-86歳で24%となっている。これらの結果から、情報の内容および消費者の世代によって企業に求められる連絡手段が異なることがわかった。
これらの調査結果から、企業は消費者とのコミュニケーションにおいて、相手や伝える内容に応じて電話、メール、ソーシャルメディアなど多様なメディアを自在に使い分けることで、顧客満足度の向上をはかることができると考えられる。
 
グラフ1


グラフ2


グラフ3


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