〔2025/1/31〕スタジアム、Dr.Tel事業においてCENTRICと業務提携

 スタジアム(本社:東京都港区、石野悟史社長)は、コールセンターの通話品質管理・応対評価をAIで自動化するサービス「Dr.Tel」について、CENTRIC(本社:東京都豊島区、山田亮社長、以下、CENTRIC)と評価・検証・運用を行う業務提携契約を締結したことを発表した。
 CENTRICの感情解析技術の知見をスタジアムのDr.Telに実装することで、印象や満足度も客観的な評価が可能となる。CENTRICの運営するコールセンターにおいて、Dr.Telがより幅広い観点で応対品質管理を自動化するための運用検証を進めていく。
 生成AIの台頭とともに音声認識ツールの精度も日々向上し、音声データのテキスト化、要約、分類、抽出はすでに実用の域に達している。
 一方で、応対品質評価の実務においては、発話内容のテキスト処理や感情パラメータだけの単一的なアプローチでは、品質評価担当者が実施してきたような網羅的な評価を行うことができないという課題がある。
 この課題を解消するために、Dr.Telでは、品質評価項目の定義に合わせて、生成AIや感情解析から取得したパラメータを適切に組み合わせてスコア化を行う独自の品質評価アルゴリズムを開発した。
 この度の業務提携により、これまで以上に多様な応対品質評価ニーズに対応するため、CENTRICが持つ感情解析技術や感情解析パラメータの取扱ノウハウを、Dr.Telの品質評価基盤に組み込むことを目指していく。
 CENTRICおよびそのグループ会社であるESジャパンが持つ感情解析の知見を、Dr.Telの音声解析に活用する。これにより、感情面を含めた新たな評価基準が追加され、従来よりも可視化できる品質評価項目が広がる。
 具体的には、音声認識では同じ「ありがとう」とテキスト化される箇所をESジャパンの「ESAS」を用いて音声感情解析することで、喜び・悲しみ・怒りなど、「ありがとう」の裏側にある感情も加味して応対品質を評価できる。この技術によって、例えば、電話口のお客様のリアルな満足度を文節レベルで測り、応対品質のスコアとして表示したり、改善が必要な部分をピンポイントでフィードバックしたりすることが可能になる。これらをCENTRICのコールセンターでの実証実験を通じて、検証・運用を行う。
 今回の業務提携により、従来の音声認識やテキスト処理にとどまらず、感情解析によって顧客が満足感を抱いた瞬間や不安を感じたタイミングも正確に捉えられるようになる。
 これまで評価者の主観に頼らざるをえなかった「顧客満足度」や「オペレータの与える印象」に関する評価をDr.Telが代替することで、評価者の工数を大幅に削減するだけでなく、客観的評価による納得感の向上や評価頻度の大幅な増加が可能になる。
 さらに、これらの効果的な改善サイクルの短期化によって、コミュニケータの意識改善を促し、クレーム減少やコンプライアンス対策といったセンター運営の課題解決にも貢献するものと考えている。
 これからもDr.Telは、コミュニケータの改善や成長につながる本当に意味のある応対品質施策を支えるために、技術とサービスの向上に注力していく。


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