〔2026/3/24〕三井情報、「金融機関カスタマーセンター利用者のAI受容度調査」結果を発表

 三井情報(本社:東京都港区、真野雄司社長)は、金融機関のカスタマーセンター(お客様窓口/コールセンター)の利用経験者を対象に、「金融機関カスタマーセンター利用者のAI受容度調査」を実施し、その結果を取りまとめた。2025年12月19日~2026年1月5日の期間で調査し、1781の有効回答を得ている。
 日本銀行の調査によると、金融機関では生成AIの活用・試行が広がっており、その効果は一定程度評価されている。一方で、実際に金融機関のサービスを利用する消費者が、生成AIの活用をどのように受け止めているかに関する定量的なデータは限られている。特に、コールセンター/カスタマーセンターに焦点を当てた調査は少ないのが現状。
 また、規制・ガイドラインの整備が進む中、利用者の声を踏まえた「責任あるAI活用」や「人間中心の設計」が、金融機関の持続的な信頼確保において重要性を増している。
 こうした背景を踏まえ、本調査は、金融機関におけるAI活用検討の基礎情報を提供することを目的に実施した。
■調査結果(抜粋)
1.顧客接点におけるAIの受容範囲
・口座残高・利用明細照会」「各種手続き方法案内」などの定型的な問い合わせにおいては、「AIだけで対応してよい」と回答した割合が他の問い合わせ内容よりも多く、AIへの受容度が高い結果となった。
・一方で、「不正利用の疑いがあるなどの緊急性の高い相談」「ログインできない、エラー発生等のトラブル対応」「ローン・投資・保険などの商品内容説明」では、「最初から人に対応してほしい」「まずAI対応でよいが、必要に応じて人に代わってほしい」という回答が大きな割合を占めており、高リスク/相談要素の強い領域では有人対応が強く期待されていることが分かった。
2.AI応対への不安と、安心のための条件
・AI応対への不安要因
 AI応対に対して不安に感じる点としては、「自分の状況を十分に理解してもらえないのではないか」、「トラブル時に責任の所在があいまいになりそう」、「誤った案内をされるのではないか」、「個人情報や会話内容がどのように使われるか分からない」などが上位に挙がった。
・「AI応対でも使いたい」と思える条件
 逆に、「AI応対でも利用してよいと思える条件」としては、「いつでも人のオペレーターに切り替えられる」、「AIか人か、自分で選べる」、「AIが対応できる範囲があらかじめ分かりやすく示されている」、「会話内容の記録・データ利用目的が事前に説明されている」といった項目が多く選ばれ、“コントロール権(選択・切替)”と“透明性”がAI受容のカギであることが示された。
3.バックエンド業務へのAI活用に対する評価
・カスタマーセンターでの会話をAIが分析し、「応対品質の向上」、「オペレーター教育」、「商品・サービスの改善」に役立てることについては、いずれも7割前後が肯定的な回答をしており、会話データを「サービス改善のための資産」として活用することには高い受容性があることが分かった。
・オペレーター支援AIについても、利用者の多くは「正確で迅速な回答が期待できる」「新人でも一定レベルの応対ができそう」といったポジティブな印象を持っており、“AIが人を置き換える”のではなく“AIが人を支える”文脈であれば、利用者にとってもメリットとして認識されやすいと考えられる。


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