〔2026/5/20〕バーチャレクス、コンタクトセンター向け次世代AIエージェント「CC-ExpAI」チャット版βを公開

 バーチャレクスグループのバーチャレクス・コンサルティング(本社:東京都港区、丸山勇人社長、以下、バーチャレクス)は、顧客フロント対応業務領域における生成AI活用の壁となっている「AI回答の精度・品質への不信感」と、結果としての「完結力不足」を解消するコンタクトセンター向け次世代AIエージェント「CC-ExpAI(コンタクトセンター・エキスパートAI)」のチャット版βの提供を開始した。
 CC-ExpAIは、熟練オペレーターの“思考と振る舞い”をAIへ実装する特許出願中の独自技術により、従来AIでは対応が難しかった複雑・非定型・高感情な問い合わせにも向き合い、紐解き、寄り添い完結を目指すもの。
 また本リリースに合わせ、実際のコンタクトセンター環境でβ版を試験導入し、各社固有の業務知見を反映しながらAIエージェントの実運用化を共同推進する「先行導入企業」の募集を開始する。なお現在、電話応対を想定した音声チャネル対応版の開発・検証も進めており、順次提供を予定している。
 現在、コンタクトセンター領域では主要ベンダー各社により「顧客応対の80%はAIで担える」と謳われている。しかし現実は、AI回答の精度や品質に対する不信感から、本格導入や自動化拡大に踏み切れない企業が多く存在している。
 事実、同社が実施した『顧客対応領域におけるAI活用に関する調査(2026年3月)』では、顧客対応領域でAIを高度に活用し、大部分の自動化を実現できている企業はわずか4.5%にとどまり、理想と現実の乖離が浮き彫りとなった。特に、複雑・非定型な問い合わせや高度な判断を伴う業務においては、「AI回答の精度や品質に対する不信感」が、自動化拡大を阻む大きな壁となっている。
 バーチャレクスは、こうした停滞の背景には「コンタクトセンター業務特有の構造的な課題」があると考えている。
 1つ目の課題は、問い合わせ内容を最初に正しく見極められない「入り口の壁」。問い合わせが発生した時点で、その内容が「定型」か「複雑」かを事前に判別することは不可能。そのため、従来のルールやシナリオベースのAIでは複雑な問い合わせや感情的な応対に十分対応できず、結果として有人チャネルへのエスカレーションが発生していた。
 もう1つの課題は、複雑・非定型・高感情な問い合わせにAIが適切に判断・対応できないという「判断の壁」。顧客の曖昧な表現や感情的な訴え、複数意図が混在する問い合わせに対し、AIが状況を判断し、対話を通じて解決へ導くことは従来技術では困難であった。
 顧客フロント業務の真の無人化をAIエージェントにより実現するには、この「入り口の壁」と「判断の壁」を同時に解消する必要がある。
1. 広く問い合わせを把握し、意図と状態を切り分け、最適に差配できること
 入り口ですべての問い合わせを受け取り、内容の複雑さ・リスク・感情の度合いを判定。自ら解決にあたるか、あるいはルールベースボットや人間オペレーターへつなぐべきかを即座に特定し、最適に差配(オーケストレーション)できる。いわばスーパーバイザーや熟練オペレーターであれば果たせうる「司令塔」機能なくして、理想的な無人化は成立しない。
2. 顧客の真意を捉え、寄り添い、解決に導けること
 従来のボットでは対応困難な「非定型・高感情」の問い合わせを引き取るAIエージェントにはスーパーバイザーや熟練オペレーター同等の対話能力が求められる。曖昧な発言や二転三転する要望から真意を解きほぐし、「正解」だけでなく「納得」と「安心」を届けることで、確実な解決(FCR向上)へと導く。
 CC-ExpAIは、この2つの「壁」を突破し、コンタクトセンターの理想を現実にすることを目的としたバーチャレクス独自のAIエージェント。本エージェントは、従来のAIでは対応困難だった「あらゆる種類の問い合わせの把握と最適な差配」および「非定型・高感情領域への自らによる対応」を、既存の通信基盤などと連携しながら単一のシステム上で実現する。最大の特長は、従来AIのように「何を知っているか(ナレッジの量)」だけではなく「どう考え、どう動くか(熟練者の思考と振る舞い)」を設計の核に置いている点にある。
 バーチャレクスが創業以来培ってきたコンタクトセンターの現場知見と、通話録音や応対履歴等から熟練オペレーター特有の思考プロセスと行動様式を抽出・移植(特許出願中)することで、AIエージェントに熟練性を再現、以下の2つの核心能力を実装する。
1. 問いの確定力:曖昧な言葉から「真意」を特定する
 顧客の曖昧な発言、感情的な吐露、あるいは複数の用件が絡み合った複雑な問い合わせにおいて、熟練オペレーターのように対話を通じ「本当のお困りごと」を特定する。対話内容を踏まえ、文脈を正確に解釈することで、適切な解決策への導線を確保する。
2. 伝達の最適化力:状況に応じた「9つの対話モード」で応対する
 対話中の顧客の感情、理解度、対話のフェーズをリアルタイムに把握。状況に応じて「感情鎮静モード」や「納得深化モード」など、9つの対話モードを動的に切り替えて応答する。これにより、単なる「正解」の提示にとどまらず、顧客1人ひとりに寄り添った「納得」と「安心」の対話体験を提供する。


PAGE TOP