〔2026/5/21〕Verbex、国内コールセンター業界における音声AI市場の独自試算を発表
音声対話AIプラットフォームを開発・提供するVerbex(本社:東京都渋谷区、森下将憲社長)は、国内コールセンター業界における音声AI市場の独自試算を発表した。
慢性的な人手不足や、ピーク時の呼量増加による応答率低下が深刻な課題となるコールセンター業界において、同社は今後5年間でコールセンター音声AI対応領域(約2.1兆円)のうち、約25%にあたる約5,250億円規模が音声AIによる業務に代替されると予測している。
すべての業務を一律にAI化するのではなく、業務の「定型性」や「求められる感情的配慮」に応じて、AIと人が分業する構図が今後のスタンダードとなる。同社では、コールセンター業務における音声AIの適性を以下の3つのフェーズに分類している。
1.【早期導入フェーズ】定型性が高く、ゴールが明確な「AI主導」の業務
会話のゴールが比較的明確で、「顧客が何を求めているか」を大きく分類できる業務は、音声AIがもっとも価値を発揮しやすい領域。具体的には、一次受付や要件ヒアリング、担当窓口への振り分け、FAQ対応(営業時間案内・配送状況確認・請求金額確認など)、予約変更・キャンセル受付、簡易な解約問い合わせの受付などが該当する。
特にEC・通販の受注対応は、ピーク時のコール集中による応答品質の低下や機会損失が大きく、AI代替による経済的効果が出やすい業務として注目されている。
2.【段階的拡大フェーズ】リスク管理を伴う「AIと人のハイブリッド」
業務完全自動化を急ぐのではなく、段階的に範囲を広げるべき業務群。本人確認を伴う手続き、解約関連のクロージング、特例処理や規定外対応、高額商材の最終受注などがこれに当たる。
これらの領域では、「一次受付や必要情報の収集まではAIが行い、例外発生時は即座にオペレーターへ転送する」という、人とAIのハイブリッド設計が現実的。特に大企業の大規模IVR(音声自動応答)は、メニュー仕様の複雑さや既存システムとの連携要件から、段階的なリプレイスが必要となるケースが多いのが特徴。
3.【人主導フェーズ】感情・判断・責任が問われる「人が担うべき」業務
利用者が「正しい情報」だけでなく「感情を受け止めてもらうこと」を求める場面では、引き続き人の役割が不可欠であり、完全なAI代替が難しい領域。具体的には、クレーム対応や感情的な相談、重要な交渉や説明責任を伴う案件、例外処理が極端に多い問い合わせなどが該当する。コールセンター業務全体を一気に置き換えるのではなく、AIが入口を担い、人がこうした高付加価値対応に集中できる体制を作ることが、もっとも現実的な進化シナリオとなる。