〔2012/1/18〕アイ・ティ・アール、ソーシャル・メディアの分析ニーズにより、2010年度テキスト・マイニング市場は前年比11.3%増

 アイ・ティ・アール(本社:東京都新宿区、内山悟志社長、以下ITR)は、国内のリレーショナル・データベース管理システム(RDBMS)、ビジネス・インテリジェンス(BI)製品、および帳票作成運用製品を対象に国内41ベンダーを網羅した調査を行い、市場規模および動向分析をまとめ「ITR Market View:DBMS/BI市場2012」として発行した。
2010年度の国内テキスト・マイニング市場の出荷金額は、24億6000万円、前年比11.3%増と拡大した。企業において、従来のアンケート分析やビジネステキスト分析に加えて、ソーシャル・メディア(Facebook、Twitterなど)の分析ニーズが徐々に高まっており、2011年度はさらなる伸びが予測される。
同市場のベンダーシェアを見ると、野村総合研究所の「TRUE TELLERシリーズ」が、機能の豊富さや長年のコンサルティング・サービスの実績から堅調に売上げを伸ばしており、また現在ソーシャル・メディア分析の高まりに合わせて、同分野の分析BPO/コンサルティング・サービスの提供を推進し、高いシェアを維持している。2位には、唯一SaaS形式によって安価で提供しているプラスアルファ・コンサルティングが急速にユーザーを拡大し、2010年度は前年比40.0%増と高い伸びを示しており、2011年度も引き続き大きく出荷金額を伸ばすと見込まれる。3位にはIBMが、従来製品「IBM Content Analytics」に加え、買収したSPSS製品が加わったことにより、提案の幅を拡大し、堅調な伸びを維持している。
ITRのシニアアナリストである生熊清司氏は、「テキスト・マイニング市場は、企業におけるテキストデータへの分析ニーズが高まっていることから、今後も市場規模の拡大が予測されます。しかし、利用者の増加によって、テキスト・マイニングへのニーズが顕著化することで同時にオラクル、マイクロソフト、SAPなどの大手ソフトウェア・ベンダーや、さらにECやソーシャル・コミュニケーションの大手Webベンダーが参入してくることが考えられ、市場競争は激しくなると予想されます」とコメントしている。


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