〔2012/4/9〕ノークリサーチ、中堅/中小企業のスマホ/タブレットの活用実態を発表

 ノークリサーチは、2011年の中堅・中小企業のスマートフォン/タブレットの活用実態と展望に関する調査の結果を発表した。同調査は、日本全国/全業種の年商500億未満の中堅/中小企業において、企業経営・ITインフラの導入/設定/運用作業に関わる社員に対し実施したもの。有効回答件数は1,000件および1,400件(設問によりサンプル分布が若干異なる)。
 社内向けスマートデバイスの活用状況の結果を年商別に集計したところ、「業務改善などの効果を得ている」と「期待した効果は得られていない」を足した「既に導入している」の割合は、全年商帯において20%未満にとどまり、「導入を予定している」の割合も10%から20%だった。
 スマートデバイスを導入済み/導入を予定している業務範囲(複数範囲可)を活用状況別に尋ねたところ、「既に導入しているが、期待した効果を得られていない」とその他の活用状況での結果を比較すると、「営業/顧客管理系(SFA、CRM、コンタクトセンターなど)」と「分析/出力系(DWH/BI、レポーティング、帳票など)」の割合が低かった。
 スマートデバイスを社内向けに活用しない要因(複数回答)を活用状況別に尋ねたところ、「導入の予定はない」と回答した企業では、「自社業務の中で必用となる場面がない」といった理由が最も多く挙げられている。「現時点では判断できない」と回答した企業は「導入の予定はない」と回答した企業に比べて「業務システム側の改変が必要になる」という理由が多くなっている。中堅・中小企業ではWeb化されていない業務アプリケーションも数多く存在し、そのままではスマートデバイスで利用できないケースも多い。こうした課題に対する解決策として、「社内PCのリモート画面としてスマートデバイスを活用する方法」と「スマートデバイス向けに画面を自動生成する方法」が登場し始めているという。「この2つの方法はスマートデバイスにデータが残らないため、情報漏洩防止の観点からも有効であり、
業務システムの改変を最小限に抑えつつ、その他のメリットも享受できるソリューションとなる」と、同社では述べている。


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