〔2008/10/15〕富士キメラ総研、国内SaaS(ASP)ビジネス市場の調査結果を発表
富士キメラ総研は、SaaS(ASP)関連市場の参入企業67社の戦略、ビジネスモデルを調査して、市場動向を明確化し、SaaS(ASP)ビジネス市場の将来を予測し、その結果を報告書「2008 ASP・SaaS関連企業総調査」にまとめた。
2012年市場予測としては、SaaS(ASP)サービスが2194億円(2007年度比214%)、オンデマンド利用進展。CRMは、340億円(2007年度比420%)、携帯統合キラーシステム化。グループウェアが106億円(2007年度比366%)、プラットフォームとして進化。
SaaS(ASP)サービス市場は、2007年度では、対象9品目(ERP、財務・会計、CRM、CTI、グループウェア、Web会議システム、ブログ/SNS、eラーニング、ウイルス対策)のSaaS(ASP)サービスは、各品目のパッケージソフトやシステムなどインハウス型の既存市場と合わせた市場の9.0%を占める規模となっている。「所有」から「利用」への移行が進む中で、SaaS(ASP)サービスの利用が拡大して、2012年度には21.0%まで普及すると予測している。
CRM市場は、2008年度見込み123億円(前年度比151.9%) 、2012年度予測340億円(2007年度比419.8%)。この市場ではワールドワイドで圧倒的なユーザー数を誇るセールスフォース・ドットコム(2008年度国内見込58億円、前年度比166%)が市場を牽引している。国内大規模利用の事例増加とともに認知度が増し、新規ユーザーの獲得につながっている。
各社のCRMサービスは、機能的にはコラボレーション機能(グループウェア・SNS・文書管理)などを充実してきており、企業内SaaSアプリケーションプラットフォームとしての位置づけがさらに高まっていくと考えられる。
また今後、携帯電話・スマートフォンのブラウザに対応したサービス展開がさらに進み、法人モバイル市場の拡大とともに、キラーアプリケーションとしてさらなるユーザー拡大が期待できる。