〔2012/12/6〕電通、「マーケティング・クラウド」プラットフォームをオープン化

 電通は、ビッグデータ時代に相応しいマーケティング・サービスの推進のため、このたび、クラウドを活用した統合型マーケティング・ソリューションを行う「マーケティング・クラウド」プラットフォームをオープン化し、ITソリューション領域などのパートナー企業との連携を推進していくことにした。
 今回のオープン化の特長は、クラウド、モバイル、ソーシャル、ビッグデータなどで強みを持つITソリューション企業と、マーケティング会社である電通がオープンにクラウド上で連携することで、マーケティング領域でグローバルに通用するシステムやツールを提供するもの。電通のマーケティング・デザイン力と、それをシステムで実現するITソリューション企業の力が補完し合うことで、より顧客志向の強い高度でスピーディーな提案型のマーケティング・サービスの提供を目指す。
 オープン化の背景には、スマートフォンの普及やソーシャルメディアの浸透により、人々による情報発信や情報接触、購買行動に変化が生じ、マーケティングビジネスの環境が一変してきたことが挙げられる。こうした変化により、従来のクラウド・マーケティングではカバーしきれないほどのマーケティング関連データを取り込み、ビッグデータをリアルタイムで分析し、マーケティング活動をよりスピーディーにかつ最適に行っていく必要性が生じている。
 電通では2012年10月に、情報システム系子会社の電通国際情報サービスとセールスフォース・ドットコムと業務提携し、「マーケティング・クラウド」サービスを提供しているが、今後はここ数年の環境変化に対応するため、特定企業とのコンソーシアムに留まらず、「マーケティング・クラウド」のプラットフォームをオープン化することで、顧客企業のマーケティング課題に応じて、参画するITソリューション企業などのパートナー企業がオープンに連携する仕組みを構築する。この実現に向けて、まずは既存のプラットフォームの機能拡充を進める。具体的には、セールスフォース・ドットコムが新たに提供するソーシャルメディアを活用した「Salesforce Marketing Cloud」との連携を図る。このサービスは、ソーシャルメディア上でのブランドイメージを把握・分析し、消費者への情報発信を一元的に運用・管理する。その運用を通じて、消費者との新たな関係を構築することで、顧客企業のマーケティングに革新をもたらし、業績の向上に寄与していくもの。


PAGE TOP