〔2013/7/24〕J.D. パワー アジア・パシフィック、2013年日本自動車保険事故対応満足度調査結果を発表

 CSに関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関であるJ.D. パワー アジア・パシフィック(本社:東京都港区、鈴木郁社長、略称:J.D. パワー)は、2013年日本自動車保険事故対応満足度調査の結果を発表した。
 2013年日本自動車保険事故対応満足度調査は、今年7月17日付で発表された2013年日本自動車保険新規加入満足度調査、および2013年日本自動車保険契約者満足度調査に引き続き発表されるもの。当調査は、自動車保険(任意保険)に加入する顧客のうち、過去2年以内に契約先の保険会社に事故連絡(保険金請求)をした際の保険会社の事故対応について顧客満足度を調べた。
 顧客は事故の連絡をする先として60%がコールセンターを利用している。ダイレクト系保険会社の顧客では93%がコールセンターを利用しており、代理店系保険会社の顧客ではコールセンターへの連絡が45%、契約した代理店に連絡する割合が44%となっている。損害保険各社にとって、コールセンターは顧客が事故連絡をする最初の窓口として重要な役目を果たしている。
 事故受付に関して、コールセンターに対する満足度は694ポイントで、事故を受け付けた代理店に対する満足度は766ポイントと水準の差は72ポイントと大きい。これは連絡した先が、自動車保険を契約した際の馴染みの代理店であるということだけではなく、それぞれの対応に違いがあることも一因となっている。例えば、電話連絡をした際に転送された割合はコールセンターでは19%であるのに対し、代理店では7%のみとなっている。また、事故受付後、今後の対応担当者から連絡が入るまでの時間ごとに満足度の差を分析した結果、1時間未満である場合に満足度は高く、1時間以上かかった場合に満足度は急激に100ポイント近く低下してしまうことが明らかとなった。コールセンターに事故連絡をした顧客が担当者から1時間以内に連絡があるのは29%であるのに対し、代理店に連絡したケースでは、この割合が48%となっており、事故受付時の対応には差があることがわかった。
 コールセンターに対する満足度は保険契約の継続意向に大きく影響している。コールセンターをメインで活用するダイレクト系保険会社にとっても、代理店とコールセンターを併用して事故を受け付ける代理店系保険会社にとっても、顧客維持力の拡大にはコールセンターの迅速な対応の強化が重要であるといえる。
 AIUは総合満足度スコア776ポイントを獲得し、5年連続で第1位となった。AIUは総合満足度が21ポイントと昨年よりも大きく向上しており、6つの全ファクターで業界トップの評価であった。同社は特に「事故対応担当者」「保険金支払」の評価が高く、代理店や保険会社の事故を対応する担当者の優れた対応力により支払われる保険金に対する納得感の高いことが強みとなっている。2位のイーデザインは「保険金支払」の評価がAIUに次いで高い。3位の日新は「事故受付体制」「調査/認定結果」でAIUに次ぐ評価であった。
 事故対応についての総合満足度を構成するファクターは、総合満足度に与える影響度の大きい順に、「保険金支払」(44%)、「事故受付体制」(20%)、事故連絡時から保険金支払までの顧客対応担当者を測る「事故対応担当者」(18%)、「調査/認定結果」(14%)、「修理サービス」(2%)、「代車/レンタカーサービス」(2%)と続く(括弧内は影響度)。


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