〔2009/3/17〕中国最大規模の昆山花橋易方コールセンターがOKIネットワークスのCTstageを採用

 OKIネットワークスは、中国の大手コールセンターアウトソーシングサービス会社「上海易方客戸服務中心(以下 易方(イーファン))」へ、「CTstage 中国語版」をベースとしたIPコンタクトセンタシステムを納入した。
易方は、中国昆山市政府と共同で「昆山市花橋(ハナハシ)国際商務城」に5000席を収容する中国最大規模のアウトソーシングコールセンター「昆山花橋易方コールセンター(以下 花橋コールセンター)」を新たに建設中で2010年に完成予定。同システムはこのコールセンターのプラットフォームとして採用され、2009年4月より300席での運用を開始する。花橋コールセンターは、同システム導入後、段階的にシステム規模を拡張し、新ビル落成後に全システム合計で5000席のアウトソーシングコールセンターとなる予定。
中国コールセンターの累計市場規模は2007年349.5億元、そのうちアウトソーシング市場は58億元で2005年の30.8億元から約2倍近い成長を遂げている。しかし、市場全体におけるアウトソーシング市場の占有率は16.6%とグローバル平均値66%に比べるとまだまだ低く、今後の伸び率が期待される潜在市場だという。一方で、中国国内企業では激化する市場競争に打ち勝つため、顧客囲い込みや販路拡大を目的としたテレセールスや市場調査を行うアウトバウンドコールセンターを、積極的に活用するところが増えてきている。加えて、こうした業務をアウトソーシング業者に委託する動きも活発だ。この背景には、電話をかけることを主とするテレセールスなどは、定型業務のため外部に委託が容易であり費用対効果が明確なことや、小規模から運用を開始することが可能なため初期投資が抑えられることなどが挙げられる。
易方は、2000年に中国上海市に設立されたコールセンターの大手アウトソーシングサービス会社で、現在上海で400席のコールセンターを運営している。易方では、前述のマーケットの急成長にともないシステムを拡張する必要が出てきたことから、アウトソーシングサービス産業の育成に積極的な昆山市政府と共同で、昆山市のアウトソーシングパーク「昆山市花橋国際商務城」に新たにシステムを構築することになった。これは、昆山市政府が、サービスを次世代の主要産業へ育成するための積極的な投資や誘致、進出企業への優遇支援政策を行っていることと、加えてサービスの需要と供給が集中する場所を選択することで今後の市場開拓が加速するという長期的な視野にたった選択。さらに、易方では今回のシステムを選択する際に、顧客別マネジメントやレポートカスタマイズなどの付加価値サービスを向上させる必要から、IP技術を活用した最先端のシステムを導入する必要があった。その結果、弊社のCTstageが、カスタマイズが容易で拡張性に優れていること、加えて日本市場でシェア第1位を誇る商品力が評価され採用が決まりまったという。
今回導入したIPコールセンタシステムは、クライアントおよびサーバをIPネットワーク上で統合するとともに、オペレータの電話はすべてソフトフォンを採用した。易方では、エンドユーザーの機密保持のため、受注した案件単位にオペレータチームを編成するとともに、すべてのチームを独立の部屋で作業させている。今回導入したシステムでは、こうしたオペレータや部屋の再配置にともなう移設や増設にも柔軟に対応できるとともに、顧客データの入力や電話の操作を全てパソコン上で行うことで作業効率の向上も実現している。さらに、易方本社のある上海と連携することで、コール履歴やデータを拠点間で共有することも可能。なお、同システムの販売、構築およびサポートは弊社中国現地法人である沖電気軟件技術(江蘇)が担当。易方とOKIネットワークスの両社は、本システムを中国における先進のアウトソーシングコールセンタモデルとして育てるべく協力して取り組んでいく。


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