〔2026/10/14〕ヤマトコンタクトサービスのリコール/自主回収業務受付で「アイブリー」の実証実験を開始

 IVRy(本社:東京都港区、奥西亮賀社長)は、ヤマトホールディングスの100%子会社であるヤマトコンタクトサービス(本社:東京都豊島区、樽見宏社長)において、対話AIプラットフォーム「アイブリー」を用いた商用環境での実証実験を2026年10月より開始したことを発表した。
 製品の自主回収やリコール業務のコンタクトセンター運営においては、関係機関からの回収率向上に対する要請や、製品安全の確保という観点から、企業側には迅速かつ確実な対応が求められる。しかし、新聞告知やテレビCMの発信直後には、短期間に大量の電話が殺到する「スパイク入電」が発生しやすく、リコール業務のコンタクトセンター運営における重要なテーマとなっていた。
 突発的な入電に対してタイムリーに十分なオペレーターを配置することは容易ではなく、いかに顧客を待たせずに応答率を維持し、後続の回収・配送といった物流プロセスへ迅速に連携させるかが課題となっていた。また、従来の人による対応のみでは、複雑な型番やシリアル番号、顧客情報をすべて口頭で聞き取る必要があり、丁寧なヒアリングに相応の時間を要するため、通話の長文化や繋がりにくさを生みやすい側面があった。そのため、限られた人員リソースの中でも大量入電に柔軟に対応できる受電体制の構築と、応対工数を効率化するテクノロジーの導入が求められていた。
 今回の導入では、家電製品のリコール受付において「アイブリー AI Contact Center」を活用し、AIが事前に必要な情報を聴取した上で、オペレーターへ転送する効率的な受電フローを構築する。
 アイブリーの音声AIが、入電時にリコール対象製品であるかを確認するために必要な情報を自動でヒアリングする。オペレーターはAIが文字起こしした内容を確認した上で、最終的なリコール対象の整合判定と受付登録を行うことで、有人応対時間の大幅な短縮と精度の高いデータ入力を実現する。本実用検証においては、通話時間の短縮効果およびAIによるヒアリング精度の検証を行い、本格運用に向けたシステムの最適化を図る。
 受電側の電話番号ごとに、AIによるヒアリング項目や発話内容を自由度高く設定できる、アイブリー独自の対話シナリオカスタマイズ機能を活用する。スパイク入電時にもAIが漏れなく正確な情報を事前に取得することで、オペレーターへの引き継ぎをスムーズにし、確認漏れや聞き間違いによる手戻りを防止する。
 リコールに関する定型的な問い合わせやFAQに対しては、アイブリーの音声認識Q&A機能を活用して自動で回答を行う。有人対応が必要な個別手続きと、自動応答で完結する問い合わせをシステム側で切り分けることにより、オペレーターの受電負担を軽減する。
 今後は、今回の家電製品における実用検証の結果を踏まえ、迅速な窓口開設が求められる食品などの自主回収領域へと対応を広げ、あらかじめAIの業務フローを型化しておくことで、事案発生時に即座に受電体制を起動できるスキームの構築を目指す。
 さらに将来的には、オペレーターの営業時間外である夜間や休日においてもAIが一次受付を担うことで、24時間365日いつでも顧客からの申し出を受け付けられる体制の構築を目指す。


PAGE TOP