〔2014/5/13〕ツムラ、リンクのクラウド型CTI「BIZTELコールセンター」を採用

 リンク(本社:東京都港区、岡田元治社長)のクラウド型CTI・コールセンターシステム「BIZTELコールセンター」が、漢方薬( 医療用漢方製剤 )市場における国内シェアNo.1のツムラ(本社:東京都港区、加藤照和社長)のコンタクトセンター(お問い合わせ窓口)に導入された。
 ツムラの漢方製剤は総生産量の実に95%以上が病院や薬局で処方されているため、同社へは患者や一般顧客だけでなく、医師や薬剤師などの医療関係者からも多くの問い合わせが寄せられている。問い合わせを受け付けるコンタクトセンターが10席程度という小規模で運営されていることもあり、以前はコンタクトセンター向けの電話システムではなく社内のビジネスフォン(内線電話)を流用して運用されていた。しかし、漢方の需要増に伴って問い合わせが右肩上がりで増えており、本社(東京)に加えて大阪にもコンタクトセンターを開設したことで、呼量に合わせて適切に着信を振り分ける機能や、拠点間のモニタリングなどが必要な状況になった。
 通常、東日本の問い合わせは東京で、西日本の問い合わせは大阪で受け付けているが、緊急時は東西に関係なく柔軟に電話対応が行えなければならない。薬に関する問い合わせは緊急を要する場合もあるため、放棄呼を減らすためには日本全国からの電話を呼量に応じて適切に振り分ける必要がある。また、CRMシステムを導入していたため、電話の着信と同時に該当する顧客データをCRMから検索してPCの画面に自動で表示するCTI機能なども必要であった。ただ、これらの機能を従来のビジネスフォンに追加すると1000万円単位のコストが必要であった。また、資産としての情報システムをなるべく所有しないという同社の方針もあり、同じ機能が低コスト(数十万円程度)かつクラウドで利用できるBIZTELコールセンターが選ばれた。メンテナンスや管理が容易で、東京と大阪が内線化される点も選択の大きなポイントになった。
 BIZTEL はブラウザで管理画面にアクセスすればいつでも着信の振り分け設定変更が行えます。そのため、呼量に応じた柔軟な運用が可能になり、現在は1%以下という低い放棄率を実現している。日々の運用では、モニタリングやレポート機能により拠点毎・オペレータ毎の業務量や対応状況が正確に把握できるようになり、業務量の均一化や最適なシフト配置が可能になった。そして、CRM との連係によってオペレータは相手に名前や電話番号を聞いて顧客情報を検索する必要がなくなり、スムーズな顧客対応が可能になった。今後は、台風の際に大阪と東京でコンタクトセンターの時差運用を行うといったBCP(事業継続計画)の一環としての活用も見込まれている。また、同社は社員からの給与・福利厚生など人事に関する問い合わせと、パソコンやデータベースなどの情報システムに関する問い合わせを社外の専門会社に委託しており、その電話システムにもBIZTEL が採用された。


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