〔2016/10/28〕エス・アンド・アイ、IBM Watson Explorerを分析データ容量に応じて10GB単位から提供する月額サービスを開始

 エス・アンド・アイは、ビッグデータの探索・分析・可視化を行うソフトウェア「IBM Watson Explorer Advanced Edition」(以下、WEX)を、分析対象とするデータ量に応じて10GB単位から月額提供するサービスを開始すると発表した。これにより、企業はさまざまな用途や期間に応じてWEXを活用することが可能となる。
 WEXとは、日本IBMが提供する「IBM Watson」で、自然言語処理と機械学習を使用して、大量の非構造化データから洞察を明らかにするテクノロジー・プラットフォーム。ビジネスにおける意思決定やカスタマーサポート、研究開発など、現在さまざまな用途での活用が進んでいる。WEXは、Watson製品群の1つであり、大量のテキストデータ (文書、メール、SNSのテキスト、コール・センターログなど)を高速に収集・検索する機能と、言語の意味を理解して分析、視覚化することで新たな知見を発見するテキストマイニング機能を統合したパッケージツール。
 これまで、多くのコンタクトセンターでは、コンプライアンスやクレームなどへの対応を目的にエージェントと顧客との会話データを蓄積・保管していた。現在、それらのデータを「分析・活用」することで、さらなる顧客対応品質の向上や潜在課題の発見に生かそうとする動きが活発になっている。顧客サービスの傾向やパターン、相関関係などを新たに見つけ出せるWEXは、顧客からのさまざまな質問に対して、過去の問い合わせ内容をはじめとする構造化・非構造化データの分析に基づき、適切な情報を導き出す。
 より精度の高いマイニングや分析を行うためには、データを適切に整備し、判断の元となる「知識ベース」を生成、学習させ続けることが重要。WEXは、コグニティブ・コンピューティングにおいて重要な「知識ベース」の作成ツールとしても非常に有効。定常的な問い合わせから、季節やトレンド、商品などによって、コンタクトセンターに寄せられる顧客の声は日々変わり続ける。学習し続けることで、常に最適な情報提供を可能にするWEXは、エージェントの応対品質の向上に効果的。
 対象とするデータ量は、企業や業務によってさまざまだ。必要なデータ量に応じて契約できる本サービスにより、企業は必要に応じて柔軟にWEXを活用できるようになる。


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