〔2019/3/5〕ジェネシス、アジア太平洋地域のSMB企業の顧客サービスのトレンドを調査

 ジェネシスは、アジア太平洋地域のSMB企業における顧客サービスの現状と将来展望を調査した最新レポート「アジア太平洋地区SMB企業における顧客サービスのトレンド」を発表した。本レポートでは、調査対象者の半分以上はクラウドがカスタマージャーニーの最適化に当たり最も有効な手法として見ており、従来のソリューションのインフラ、展開やコストに関わる課題の解決策として見ている。また、SMB企業の87%は5年以内に顧客エンゲージメント・ソリューションのクラウド基盤への移行を計画していることがわかった。
 本調査は、ジェネシス社がグローバル・ビジネスコンサルティング会社のFrost & Sullivan社に委託して実施した。アジア太平洋地域における400人以上のビジネス・ITの意志決定者を対象に、SMB企業におけるカスタマーエクスペリエンスのビジネス・インパクト、プライオリティ、技術的な成熟度を分析し、最新トレンドを明らかにするのが目的。
 本調査の結果、SMB企業ではクラウド型ソリューションのニーズは高いものの、今後1~2年の短期的にはその他の新しいテクノロジーにプライオリティを置いていることが明らかになった。特にオムニチャネル戦略がビジネスにおける最も有効な手法として見られており、その回答者の51.4%は通話とデジタルチャネルを統合させたカスタマージャーニーが提供できるソリューションを導入したいと回答している。その次のプライオリティとしては、モビリティとアクセシビリティソリューション、そして機械学習やデジタルアシスタントなどを含めた人工知能(AI)の展開が挙げられていた。
 調査ではSMB企業の3分の1は顧客満足度とロイヤリティよりも顧客生涯価値を優先しており、市場の成熟度が高いことを示している。顧客生涯価値に次いで注力しているのは、従業員エンゲージメントと満足度という結果であった。
 デジタル・シフトが大きな話題になる一方で、60%の調査対象者が充実したカスタマーサービス戦略が必須であると認識しているにもかかわらず、アジア太平洋地域のSMB企業はデジタル化に対して慎重であることがわかった。回答者の52.3%は、業界全体で発生するデジタル・ディスラプションは、顧客エンゲージメント戦略への影響が最小限であると考えていた。オーストラリア、ニュージーランドやインドを除き、調査対象となった13カ国のSMB企業で同様の結果が見られた。
 「SMB企業においては、レガシー型のITインフラが起因するITシステムの統合の複雑性と高いコストが、デジタル・チャネル、チャットや音声ボット、オートメーションといった最新のテクノロジーを活用したカスタマーサービスの一新を妨げる要素となっています。SMB企業こそ最新のクラウド・プラットフォームを自社のカスタマーエクスペリエンス戦略のバックボーンにすることが必要です。高い初期投資や社内にITリソースを置くことなく、新しいテクノロジーを取り入れられ、短期間でそのベネフィットを得られるようになります」と、ジェネシス・ジャパンの細井社長はSMB企業におけるクラウド・シフトの重要性を強調する。


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