〔2019/7/22〕ペガシステム、カスタマーサービスに関する調査結果を発表

 世界の主要企業にデジタルトランスフォーメーションのためのソフトウェアを提供している米国ベガシステムの日本法人、ぺガジャパン(本社:東京都千代田区、渡辺宣彦社長)は、「2019 年、世界の良いサービス、悪いサービス、ひどいサービスについての研究」と名付けられた調査を実施、その結果を発表した。本調査は、調査会社のSavantaを通じて合計12500人の顧客、企業の重役ならびに顧客対応担当の従業員を対象にグローバル規模で実施され、カスタマーサービスの現状を明らかにしている。
 本調査の主な結果は下記の通り。
・企業の意思決定者は鈍感になっている:カスタマーサービスの現状を「すばらしい」と評価している企業リーダーの比率(40%)は顧客(10%)の4倍になっているのに対して、自社のサービスを同じように評価している顧客対応スタッフの比率はわずか23%に留まっている。意思決定者の89%が、「自社は総じて好ましいレベルのカスタマーサービスを提供している」と感じているが、同じように感じている社員は73%であった。同じように感じている顧客は、わずか54%。また、企業リーダーの71%が、「自社はライバル社より優れたカスタマーサービスを提供している」と考えている。

・企業は、優れたカスタマーサービスを提供する意思はあるのか?:企業の意思決定者の81%が、「自社のカスタマーサービスは競合他社とのメインまたは重要な差別化要因になっている」と考えているのに対して、顧客対応担当従業員の33%が、「品質が悪いカスタマーサービスを提供しても責任は問われない」と回答している。さらに、顧客対応担当従業員の48%が、「良いサービスの提供を拒もうとする障壁があると感じている」と回答している。

・劣悪なサービスは顧客満足度を下げる:顧客対応担当従業員の 88% が、「カスタマーサービスは自社内の優先事項とはなっている」と答えているが、顧客は「そうは考えていない」と答えている。「カスタマーサービスを受けるのは楽しい経験」だと答えている消費者は11%に過ぎない。不満と回答した人のうち、63% の人が「カスタマーサービス・チームに連絡するよりは、他のことをした方がマシ」と答えている。普段のカスタマーサービスが「すばらしい」と感じていると答えた人は、10%に過ぎない。

・企業は自分たちのことをよくわかっていないと顧客は感じている:企業の意思決定者の87%が、「自分たちは顧客のことをよく知っている」と考えているのに対して、消費者の圧倒的多数は、異なった感じ方をしている。企業が自分たちのことを人として理解しており、顧客たちのカスタマーサービスに対する好みを「非常によく理解している」と答えた消費者は23%に過ぎず、63%の消費者が、「企業は消費者を知ることを最優先事項にすべき」と指摘している。

・劣悪なカスタマーサービスによって顧客を失うことがある:顧客の77% が、「自分たちが受けているカスタマーサービスの質が、自分たちが企業を信頼するかどうかの重要な決定要因である」と答えており、89%の人が、「企業から劣悪なカスタマーサービスを受けると、ブランドの印象が悪くなる」と答えている。さらに重要なのは、「劣悪なカスタマーサービスを理由として企業との取引を停止したことがある」と答えた人が 75% もいるということ。また、44%の人が、「カスタマーサービスのエクスペリエンスが良くないと、直ちに購入を停止して、別のベンダーに移る」と言ってる。その反面、「劣悪なカスタマーサービスの提供によって、『いつも』または『ほぼ定期的に』顧客を失っている」と答えた企業の意思決定者は、35%に過ぎない。

・顧客は、自分たちの欲しいものを知っている:消費者は、企業が提供するカスタマーサービスで不満に思う点を具体的に、改善のためのロードマップではっきりと示していた。不満に思う点の上位3つは、「サービスを受けるまでに時間がかかりすぎる」(82%)、「コミュニケーション チャネルまたはオペレーターを変更するたびに同じことを繰り返しやらなければならない」(76%)、「問い合わせの処理状況がわからない」(64%)となっている。「カスタマーサービスへの感想を好ましいものにするにはどうすればいいのか」という質問には、59%の人が、「もっとも重要な問題または質問に対する解決策の迅速な提供」と答えており、それに次ぐ 48%の人が、「知識豊富なサービス担当オペレーター」と、また47%の人が「迅速な対応」と答えている。


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