〔2020/12/1〕J.D. パワー、2020年法人向けテクニカルサポートコールセンター満足度調査結果を発表
CSに関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関であるJ.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、山本浩二社長、略称:J.D. パワー)は、J.D. パワー 2020年法人向けテクニカルサポートコールセンター満足度調査の結果を発表した。
本調査は、「サーバー」「PC/タブレット」「コピー機/プリンター」「業務ソフト」の4つのIT製品部門における、企業向けのテクニカルサポートコールセンターの顧客満足度を調べるもの。本年調査は今年8月下旬から9月下旬にかけて実施された。
新型コロナウイルス感染拡大により、多くのコールセンターにおいて運営体制の変更・縮小が余儀なくされている中での実施となったが、全部門で前年調査(2019年10月発表)の顧客満足度水準を維持した格好となった。総合満足度スコアは「サーバー」「コピー機/プリンター」「業務ソフト」においては前年と比較し±5ポイント内の増減、「PC/タブレット」においては前年比+7ポイントとやや向上した。
また、電話が担当者につながるまでの実際の待ち時間についても、前年と同程度の待ち時間となっており、回線の混雑状況に対しても大きな変化は見られなかった。加えて、問い合わせ後のコールセンターからのフォローアップコール有無についても前年同レベルで行われていることが確認できた。
現在、多くのコールセンターにおいて、オペレーターの人数制限や拠点分割、在宅コールセンター導入といった、センター内での感染防止に向けた施策が行われているが、企業向けのサポートコールセンター運営は顧客満足を低下させることなく従前の応対品質でのオペレーションができているといえるだろう。
新型コロナウイルス感染症の収束までの道のりに依然として先が見えない中、現状のコールセンター運営体制が長期化せざるを得ないことが予想される。オペレーターの労務管理等の課題も山積する中、いかに顧客の企業活動を停滞させないよう、コールセンターのキャパシティや応対品質の維持を行っていけるかが、この先も重要となっている。
コールセンターのオペレーションの負荷緩和に向けては、電話以外のオンラインなどのチャネル利用の促進が不可欠であるが、現状では各部門において4~6割程度の利用水準に留まっている。サポートサイトやチャット・メールといったデジタルチャネルにおける更なるユーザビリティ向上と利用普及も期待される。
各部門の総合満足度ランキングは下記の通り。
<サーバー部門>
第1位:リコージャパン(730ポイント)3年連続の総合満足度第1位
「コールセンターでの問題解決や電話対応に要した時間」「電話のつながりやすさ」「製品知識」「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」「説明のわかりやすさ」「応対の丁寧さ」「用件・要望に対する理解力」の全7ファクターで最高評価。
第2位:大塚商会(692ポイント)
第3位:NECフィールディング(673ポイント)
<PC/タブレット部門>
第1位:リコージャパン(685ポイント)4年連続の総合満足度第1位
「コールセンターでの問題解決や電話対応に要した時間」「電話のつながりやすさ」「製品知識」「用件・要望に対する理解力」の4ファクターで最高評価。
第2位:大塚商会(678ポイント)
「製品知識」「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」「説明のわかりやすさ」「応対の丁寧さ」の4ファクターで最高評価。
第3位:富士通(636ポイント)
※リコージャパンと大塚商会の「製品知識」ファクターのスコアは同点。
<コピー機/プリンター部門>
第1位:大塚商会(703ポイント)
「電話のつながりやすさ」「製品知識」「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」「説明のわかりやすさ」「応対の丁寧さ」「用件・要望に対する理解力」の6ファクターで最高評価。
第2位:リコージャパン(699ポイント)
「コールセンターでの問題解決や電話対応に要した時間」「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」の2ファクターで最高評価。
第3位:富士ゼロックス(697ポイント)
「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」で最高評価。
※大塚商会とリコージャパン、富士ゼロックスの「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」ファクターのスコアは同点。
<業務ソフト部門>
第1位:大塚商会(685ポイント)
「コールセンターでの問題解決や電話対応に要した時間」「電話のつながりやすさ」「製品知識」「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」「説明のわかりやすさ」「応対の丁寧さ」「用件・要望に対する理解力」の全7ファクターで最高評価。
第2位:PCA(670ポイント)
第3位:JDL(669ポイント)