〔2021/11/24〕日本IBM、静岡銀行の営業活動DXに向け、Salesforceを活用したコンタクトセンター拡充と営業支援システム刷新を支援

 日本アイ・ビー・エムは、静岡銀行の営業活動のDXに向け、Salesforceを活用したコンタクト・センターの機能拡充と、営業支援システムの刷新プロジェクトの支援を推進していると発表した。コンタクト・センターは新たにデジタルチャネルからの相談受付や問い合わせ履歴情報の一元管理を進め、2022年1月に稼働を開始する予定。また、営業支援システムは、法人および個人の顧客情報を一体型で管理、案件抽出、事務作業、管理業務といった営業業務全体のデジタル化を推進する。営業支援システムは現在基本設計工程が完了し、2023年1月稼働を目指して開発が進んでいる。静岡銀行は、これらの機能を連携させることで、フロントサービスの拡充や営業力強化だけでなく、お客様満足度の向上を目指す。
 静岡銀行グループは、2020年4月からスタートした第14期中期経営計画「COLORs~多彩~」で掲げるビジョンの実現を目指して、基本戦略の1つに「イノベーション戦略」を据えて取り組んでいる。「地域のお客さまの夢の実現に寄り添う、課題解決型企業グループ」そしてその一環として、地域に密着した強みをさらに発揮できる営業体制への変革・お客様接点の強化・行員の働き方改革を目的としたデジタル・トランスフォーメーションを推進している。
 コンタクト・センターは、従来電話に限り対応しているコールセンターをデジタル化することで、有人チャットやWEBフォームでの問い合わせ受付を新たに開始する。これにより、時間や場所を選ばずに顧客からの相談に対してきめ細かく柔軟に対応できるようになる。また、静岡銀行では、これまで組織やサービス別に分散されているコールセンター・システムの共通化と連携強化により、顧客がアクセスした問い合わせ履歴情報を一元管理していくことで、顧客対応を変革していく予定。
 営業支援システムは、法人および個人の顧客情報を一体型で管理、案件抽出、事務作業、管理業務といった営業業務全体を対象としている。これにより、渉外業務の生産性向上や経営情報の可視化による管理業務の効率化を図り、営業力の強化とお客様満足度の向上を推進する。将来的には蓄積されたデータとAI技術を用いて、地域の顧客に対する最適な提案と課題解決の支援を目指す。IBM Watsonによる融資協議プロセス効率化の概念検証は、営業支援システムの将来像に向けた取り組みの1つ。
 本システムの構築にあたり、日本IBMは、コンサルティング・サービスから要件定義、システム構築までを一貫して支援する。また、プラットフォームとしてはセールスフォースを用いており、セールスフォース関連のサービス提供に特化した専門チームが参画し、グローバルで培ったスキルや知見および日本での豊富な導入経験を活用することで、利用者の要望を取り入れながら柔軟性高くシステム開発に取り組んでいく。
 採用したソリューションは、コンタクト・センターは「Salesforce Service Cloud」、営業支援システムは金融機関向けソリューションの「Financial Services Cloud」。すでに稼働を開始しているマーケティング・プラットフォームには「Salesforce Marketing Cloud」を採用しており、顧客接点フロント・システムをSalesforceプラットフォーム上に集約することで、顧客目線では静岡銀行グループのサービスがあたかもワンストップで提供されるように、関係者間でのコミュニケーションが円滑となる。


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