〔2022/3/8〕J.D. パワー、2022年生命保険契約満足度調査結果を発表

 CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関であるJ.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、山本浩二社長)は、J.D. パワー 2022年生命保険契約満足度調査の結果を発表した。
 2021年調査より対面型チャネル部門とダイレクト型チャネル部門にセグメントを分けて顧客満足度を算出しているが、今回対面型チャネルは2021年からポイント向上し、ダイレクト型チャネルでは2021年から-3ポイント低下した。対面型チャネルの満足度をファクター別に見ると、営業担当者ファクターの満足度が最も向上し、2021年から+15ポイントとなった。一方、ダイレクト型チャネルにおいては、支払保険料ファクターや手続・書類ファクターの顧客満足度は低下したが、コールセンターファクターは+13ポイント向上した。対面型チャネルの営業担当者ファクターの項目別満足度を見ると、すべての項目において向上しているが、特に「連絡の取りやすさ」、「問合せに対する対応の迅速さ」の満足度が向上している。一方、ダイレクト型チャネルのコールセンターファクターの項目別満足度を見ると、こちらもすべての項目において向上しているが「あなたのニーズを把握する力」、「親切な態度や気配り」などスタッフの対応の良さにおいて大きな改善が確認された。
 コロナ禍において顧客との接点が取りにくくなる中、対面型チャネル、ダイレクト型チャネルどちらも顧客との接点に関連するファクターの満足度が大きく向上する結果となった。
 新型コロナウイルス感染拡大を機に、生命保険各社がオンライン面談を取り入れているが、「オンライン型」を主な面談方法とした契約者は2021年の2%から6%と増加した。対面型チャネルの契約者において、営業担当者との面談方法(複数ある場合、もっとも利用した面談方法)は「訪問型」が67%と最も多いが、2021年から-4ポイント減少し、面談方法の広がりを見せている。
 新型コロナウイルス収束後、営業担当者との面談方法として、対面型チャネルの契約者が最も希望する方法は、「訪問型」が57%と半数以上を占める。2021年調査では「オンライン型」が「来店型」を上回ったが、今回オンライン型が来店型を下回ることとなった。この背景には、オミクロン株拡大前の2021年11月~12月に本調査の実査を実施した時期の影響もあると考えられる。
 もっとも、総合満足度を見ると、オンライン型(702ポイント)は訪問型(682ポイント)や来店型(683ポイント)を20ポイント程度上回っている。また、足許における変異株であるオミクロン株の感染拡大や新型コロナウイルス対策の「まん延防止等重点措置」の適用のほか、今後も新たな変異種のまん延のリスクがあることを踏まえると、オンライン型への取り組みが引き続き重要と考えられる。


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