〔2022/3/15〕J.D. パワー、2022年生命保険金請求対応満足度調査結果を発表

 CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関であるJ.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、山本浩二社長、略称:J.D. パワー)は、J.D. パワー 2022年生命保険金請求対応満足度調査の結果を発表した。
 請求手続きの際に専任の営業担当者がいる場合といない場合で満足度を比較すると、営業担当者がいる方が+40ポイント以上満足度が高くなる。また、直近1年以内に営業担当者や保険会社、代理店から連絡・案内があった場合の満足度は、ない場合に比べて高い。組み合わせてみた場合、情報提供の有無は営業担当者の有無より満足度の乖離が大きく、専任の営業担当者の有無にかかわらず契約中の保険内容について、普段から顧客に情報提供をしていくことが顧客満足度の維持・向上に重要であると改めて確認された。
 こうした中でも、特に請求手続きの理解度が低い顧客への情報提供は重要である。保険金・給付金の申請手続きを行った顧客全体のうち、請求直前に「請求可能な条件」、「請求時の連絡先」、「保険金・給付金の請求手続き」のいずれかを「理解していなかった」顧客は3割近くを占め、特に若い年代に多い。保険金請求に直接関わるこれらの情報を「理解していなかった」顧客の満足度を、専任の営業担当者がいて連絡・案内があった場合となかった場合で比較すると71ポイントの大きな差がある。顧客接点を取りにくいコロナ禍にあっても、見通しのつきにくい請求対応において、定期的な情報提供は重要である。
 コロナ禍において非対面型の顧客対応にシフトが進む中でも、請求手続きにおいて主に利用したチャネルについては、2021年から大きな変化はなく、営業担当者が最も多く(48%)、次いでコールセンター(28%)、ホームページ(13%)、店舗窓口(10%)となった。ホームページは+3ポイント増加した。
 一方で、ホームページを主な請求チャネルとした顧客のうち「全ての手続きがホームページのみで完了した」顧客の割合は年々上昇し、2021年から+6ポイント増加し、66%となった。ホームページのみで「全ての手続きが完了した」顧客の総合満足度は699ポイントと、「全ての手続きが完了しなかった」顧客の総合満足度660ポイントに比べ、+39ポイント高い。加えて、事前に営業担当者や保険会社、代理店から連絡・案内があった場合には満足度は更に高くなり、なかった場合より+31ポイント高くなっている。事前の連絡・案内がホームページでのスムーズな手続き完了や満足度向上に貢献していると考えられる。
 請求手続きチャネルとしては、専任の営業担当者が主流で満足度も高いが、コロナ禍において対面型、非対面型さまざまなチャネルを準備し、顧客の選択肢を増やし事前の情報提供を十分に行うことは、顧客満足度の向上のために今後も重要であると考えられる。
 総合満足度ランキングは、第1位がプルデンシャル生命(750ポイント)で、8年連続の1位。「顧客対応」、「保険金支払」、「請求手続」の全ファクターで最高評価。第2位がソニー生命(738ポイント)、第3位が第一生命(725ポイント)。


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