〔2022/8/4〕ベルシステム24、Belong社と共同で、リモート臨床試験をサポートする 「デバイスマネジメントサービス」を提供開始

 ベルシステム24は、コロナ禍を背景に急拡大する、被験者の来院を必要としないリモート臨床試験の支援として、ePRO(患者報告アウトカム電子システム)やeCONSENT(電子的同意取得)などデジタル活用のためのスマートフォンやタブレットなどのデバイス端末や通信回線の調達、管理といったプロビジョニングからMDM(モバイルデバイス管理)、被験者向けのヘルプデスクも含めた一連の業務をワンストップで提供する「デバイスマネジメントサービス」の提供を開始した。これにより、DCTにおけるリモート臨床試験を促進し、CRO企業でのデバイス端末調達や管理にかかる工数削減、また臨床試験での被験者の利便性向上への貢献を実現する。
 本サービスの展開に向けて、中古携帯端末のオンライン流通事業を展開するBelong(本社:東京都港区、井上大輔社長)と連携するとともに、同社を通じて、デバイス端末のSIMカードの準備やMDMのライセンス管理などでNTTドコモにもサポートを受ける。
 新型コロナウイルス感染症の拡大を契機に、製薬業界でも新薬開発のスピードアップと効率化のためのIT化が加速している。その中でも臨床試験においては、従来、被験者が医療機関に来院するケースがほとんどでしたが、スマートフォンやタブレットなどのITデバイス端末を活用し、被験者の自宅や近隣の療養施設などで行うことで、臨床試験の地理的・時間的な制約を取り除き、被験者に寄り添った臨床試験を実現するDCTの取り組みが進んでいる。一方で、DCTを進めるためのePROやeCONSENTを実施するには、デバイス端末の調達や管理、また、セキュリティ担保のための電話機能やインターネットの制限といった臨床試験の用途に合わせた仕様設定などが必要となるため、臨床試験を進めるCRO企業の工数や負担の増加が課題となっている。
 このような課題を解決すべく、35年以上にわたり症例登録や薬剤割付業務を通じて臨床試験に携わってきた同社の運用ノウハウや知見と、Belongでのスマートフォンやタブレットの調達スキームを融合し、被験者へのデジタル端末の貸与から臨床試験に必要な仕様設定、端末紛失時のリモート制御や遠隔での仕様変更といったMDM、被験者の端末利用サポートまでを一気通貫で行うサービスを提供することとなった。
 本サービスを皮切りに、ウェアラブル端末の活用や訪問介護での遠隔確認など、今後広がっていくDCT領域への展開を見込んでいる。今後も、激変する医薬品開発環境に対応していくため、パートナー企業との協力や提携も進めながら、次世代の臨床試験のニーズに合った最適なソリューションを提案・推進し、医薬品開発のパートナーとして医薬品開発を支援し続ける。


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