〔2022/9/12〕ユニフォア、NECとのAI を活用した通話分類・自動要約システムの実証実験を開始

 ユニフォア・テクノロジーズ・ジャパン(本社: 東京都千代田区、キャナン バラット ラジ社長 、以下、ユニフォア)と日本電気(以下、NEC)は、ユニフォアの通話要約システム「U-Assist」を活用したコンタクトセンター業務の自動化に関する実証実験を開始したことを発表した。
 近年、コンタクトセンターにおけるコミュニケーターの労働人口は減少しており、それに伴い採用難、人材の高齢化が進んでいる。コミュニケーターには顧客と会話をしながら、PC入力操作をするような高度なオペレーションスキルが必要となるが、企業はそのような人材を確保することが難しくなっている。
 日本で多くのコンタクトセンターにシステムを導入しているNECは、顧客が抱えるこの問題を解決するために、世界17カ国150社以上のコンタクトセンターに通話分類・自動要約システムを導入するユニフォアのコア技術であるU-Assistを活用したコンタクトセンター業務の自動化に関する実証実験を実施することとした。
 U-Assist は、通話内容全体をベースに分類・要約するのではなく、通話内容を分類するキーワードと、通話データの活用方法に応じた要約項目をあらかじめ設定し、ディープラーニング(深層学習)、機械学習を活用した言語理解モデルを用いることでリアルタイムの自動分類精度を高めることが可能。従来のシステムでは、音声データのテキスト化、分類、要約の各プロセスが別システムとなっていたが、U-Assistは音声データを投入するだけですべての処理を一元的に行うことが可能であり、維持・運用がしやすいこと、CRMや業務アプリケーションとリアルタイムに連携し、コミュニケーターの入力作業を自動化、簡素化することが可能である点が特長となる。
 本来、U-Assistはユニフォアの独自音声認識エンジンを利用するが、今回の実証実験はNECの音声認識エンジンをU-Assistに組み込み、U-Assistの機能が利用できることを確認する。その上で実証実験用にユニフォアが日本国内に構築したクラウド環境において、U-Assist で通話分類と自動要約化を行い、要約精度の向上を図る。精度80%を目標とし、分類・自動要約化の結果は、U-Assistから出力される内容と通話データを照合して精度を検証する。
 U-Assistは今まで自社の音声認識エンジンを搭載していたが、今回の検証によりNECの音声認識エンジンを利用できるようになる。NECの音声認識エンジンは最新のディープラーニングを活用したNEC独自の音声認識技術を採用しており、自由会話の認識精度の高さ、耐騒音性の高さなどが特長。NEC社内実証では自由会話の認識精度が実用レベルであることを確認しており、この高い認識精度によりコンタクトセンターにおけるコミュニケーター業務DX化の加速を支援する。


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