〔2022/11/9〕KDDIエボルバ、国内初、「UiPath Apps」活用によるRPAロボット情報検索I/F統合の業務実証

 KDDIエボルバ(本社:東京都新宿区、若槻肇社長)は、UiPath(本社:東京都千代田区、長谷川康一社長)が提供する、複数システムの連携をノンプログラミングで構築・共有できるローコードアプリケーション開発プラットフォーム「UiPath Apps」を活用したコンタクトセンター業務の効率化実証を行い、応対時間を削減した。コンタクトセンターの実業務にて削減効果を実現した実証は、国内初となる。
 UiPath Appsは、複数のRPAロボットやWebサイト、デスクトップアプリ(企業システム)、Excelファイル、Accessなどの複数システムを組合せることで、情報集約やRPAロボットの実行を可能とするインターフェース統合クラウドアプリケーション。
 本実証は、KDDIエボルバが運営するコンタクトセンターにて実施した。「受電応対中にお客さまの契約情報の有無の確認」を行う業務において、複数のシステムとExcelファイルに点在している顧客の「契約情報」「本人確認情報」を検索すると、リアルタイムに統合抽出できるインターフェースを「UiPath Apps」にて構築。スキルレベルの異なるオペレータごとに1応対にかかる平均処理時間(AHT)の増減を測定し、運用実装時に見込まれる効果の検証を行った。
 対象の「受電応対中に同時契約情報の有無の確認」を行う業務は、これまで計10処理が発生し、5回の検索・再検索と3回の判断業務を伴い、AHTは平均4.7分発生していたが、UiPath Apps活用の結果、同業務を1処理(検索1回)で完結し、AHTを平均約1分(20.1%)短縮した。
 本実証では335件の応対で検証し、約5.6時間の工数削減効果があった。また、副次的な効果としてAHT短縮による電話応答率の改善や、オペレーション簡易化により人材難・採用難の打ち手となる人員補充(充足)低減などの効果が期待できる。
 オペレータのスキル習熟度合いによって検索、検索結果を精査した判断にかかる処理時間を比較した場合、従前は新人とベテランのオペレータで2分以上の差が発生していたが、UiPath Apps活用の結果、その差は約50秒に短縮し、新人・中堅・ベテランのオペレータごとの処理時間の平準化を認めることができた。
 また、検索だけではなく、判断業務も自動化できることにより、スキルレベルに依存しない品質を顧客に提供することが可能となり、研修時間の短縮や未経験者の早期着台を実現する。
 今までコンタクトセンターにおけるRPAの活用方法は、「バックオフィス業務の自動化」がほとんどでしたが、本検証ではUiPath Appsにより、フロント業務・応対業務へ活用の幅を広げた検証として実現した。
 フロントからバックオフィスのさまざまな業務に適用することにより、“人対応”をアシストし、応対業務の高度化を実現できるものと考えている。


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