〔2011/1/20〕ITR、CRM、ECサイト構築管理、FAQ作成管理、レコメンデーション製品の国内市場を調査

                  
図:国内CRM市場:提供形態別出荷金額およびシェア推移 

 アイ・ティ・アール(本社:東京都新宿区、内山悟志社長、以下、ITR)は、国内のCRM、ECサイト構築管理、FAQ作成管理、およびレコメンデーション製品を対象に国内53ベンダーを網羅した調査を行い、市場規模および動向分析をまとめ「ITR Market View:CRM市場2011」として発行した。
国内CRM市場の2009年度の国内出荷金額は、191億1000万円、前年比2.5%増となった。パッケージとSaaSの提供形態別で比較すると、2009年度はパッケージ市場が前年比7.9%減(93億9000万円)であったのに対し、SaaS市場は同15%増(97億2000万円)と大きな伸びを維持し、SaaS市場が初めてパッケージ市場を上回る結果となった。この傾向は2010年度も続き、SaaS市場のシェアは上昇すると見ている。SaaS型CRM市場においては、2009年度もセールスフォース・ドットコムが30%強のシェアを維持し、市場を牽引している。また、エイケア・システムズ、パイプドビッツ、シナジーマーケティングなどのメール送信を中核とする製品の伸びが著しく、市場の拡大に大きく貢献している。
ITRのシニアアナリストである甲元宏明氏は、「CRMは、SaaSまたはパブリック・クラウドにおいて最も注目されている市場のひとつです。2009年度、SaaS型のCRM市場がパッケージ市場を上回った要因としては、初期投資を抑制し、資産取得を回避する企業が多いこと、また、SaaSを活用した国内ユーザー企業の事例が多く紹介され、SaaS/パブリック・クラウドに対してネガティブな意見をもつ企業が減少していることがあげられます。すべてのシステム領域で採用する企業が増えるとはいえませんが、少なくともSaaS/パブリック・クラウドを検討対象から外す企業は激減するでしょう」とコメントしている。


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