〔2011/2/7〕日本IBM、三井住友海上がカスタマーセンターの「お客さま相談システム」を刷新し稼働開始

 日本アイ・ビー・エム(以下、日本IBM)は、三井住友海上火災保険のカスタマーセンターで利用する「お客さま相談システム」を刷新し、今年1月30日に新システム(CONTACT-1)の稼働を開始した。これにより、三井住友海上における顧客からの問い合わせや保険契約変更手続きなどに迅速かつスムーズに対応できるようになり、同社のサービス品質の向上を実現する。
新システムでは、「コンタクト履歴共通管理システム」と呼ばれるカスタマーセンター向けの顧客データベースを構築し、顧客からの問い合わせ、保険契約内容の変更、保険金の支払いなど、三井住友海上の各部署ごとに顧客対応した履歴情報を連携・集約できるようにした。さらに同社が保有する「お客さま名寄せデータベース」と連携させ、加入契約と集約した履歴情報を紐付けることで、顧客データを一元的に管理できるようにした。
また、入電時に即座に顧客を特定できる「着信時検索機能」、過去の電話履歴を確認することで電話対応を円滑に進められる「受発信履歴管理機能」、問い合わせの内容によって端末の業務画面もあわせて転送できる「画面転送機能」などを提供することで、電話対応を迅速かつスムーズに行うことも可能とした。カスタマーセンターで受付をした内容については、営業拠点やサービスセンターとタイムリーに情報を連携する機能も追加し、カスタマーセンターと営業拠点、サービスセンターとの情報連携を強化する。
システムの特徴は、コンタクト履歴共通管理システムには、IBMが保険業界で豊富な実績を持つアセット、コールセンター顧客管理モデルと、コールセンターエンジンを採用している。短期間での開発を可能にするアセットの活用と、コンタクト履歴共通管理システムと個別の業務アプリケーションの顧客データベースを二元的に管理する方法を採用したことにより、既存システムを生かしたまま拡張性の高い新システムを効率的に構築できた。また、各データベースの情報連携にはSOA(サービス指向アーキテクチャ)を採用することで、アプリケーションのプラットフォームを意識せず、既存システムとの結合が容易になっている。まだ連携していないデスクやセンターとのデータの一元管理を導入しやすい環境を整備した。今後、顧客データの連携先を広げていくことで、より一層の顧客データの一元管理を目指すという。


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