〔2023/8/24〕トライベック、「顧客サポート調査2023」の調査結果からデジタルサポート評価指数ランキングを発表

 トライベック(本社:東京都港区、後藤洋社長)の調査・分析機関であるトライベック・ブランド戦略研究所は、「顧客サポート調査2023」の調査結果からデジタルサポート評価指数ランキングを発表した。
 顧客サポート調査では、22分野150企業・サービスのデジタルサポート(公式サイト、公式アプリ、LINE公式アカウント)およびコールセンターについて、利用経験者による評価を行っている(調査手法はインターネット上のアンケート調査)。デジタルサポート評価指数は各社のデジタルサポートについて「有用度」「問題解決率」を尋ね、各スコアを偏差値化し、平均することで算出したもの。詳細はhttps://brand.tribeck.jp/research_service/websitevalue/ss/ss2023/。
 1位は資生堂で、便利で役立つ情報の提供と、顧客データ一元化によるシームレスな顧客サポート体験の実現。「製品・サービスの使い方を調べる」目的でのデジタルサポート利用者が6割を超える資生堂。こうしたニーズに対し、資生堂「ワタシプラス」の「美容の情報」ページでは、スキンケアやメイクアップに関する最新トレンド情報やハウツー記事を豊富に掲載し、ユーザーの期待に応えている。また、簡単な質問と顔の写真から肌状態を分析しケア方法を提案してくれる「肌パシャ」や、顔タイプやパーソナルカラーを診断し似合ったメイクアップ方法を教えてくれる「Makeup Finder」など、ユーザーの「キレイ」を支える便利で役立つコンテンツも提供している。
 また、資生堂は2022年9月に新会員サービス「Beauty Key」をスタート。これまで個別の販売チャネルやブランドごとに分かれていた顧客情報をOne IDで一元管理できる環境を整えた。ユーザーのお気に入り情報や肌測定結果、購入履歴などがシームレスに連携されたことで、自分に合った情報が取得しやすくなった点も高評価を得た要因のひとつであると考えられる。
 今回のランキングでは住信SBIネット銀行(NEOBANK)が11位、イオン銀行が14位にランクインするなど、銀行およびモバイル決済サービス分野が大幅に評価を伸ばした。両分野の高評価の要因として考えられるのは、公式アプリの情報の充実度、質の高さだ。
 その他の分野では公式アプリの問題解決率は公式サイトよりも低い傾向が見られたが、銀行やモバイル決済サービス分野では公式アプリも公式サイトと同水準の問題解決率となっている。
 企業によってアプリを通じた情報提供にはばらつきが見られる中、サイト、アプリいずれも顧客との重要なタッチポイントとして捉え、ユーザーの状況やニーズに応じて好ましいチャネルから必要な情報を容易に取得できようにしている点が高く評価されたのではないだろうか。
 なお、今回調査ではチャット機能について利用経験者に意見を尋ねしている。オペレーターが対応する有人チャットについては「電話、フォーム、メールよりも便利」と感じている人が6割を超えた。また、自動応答のチャットボットについても「いつでも利用でき、便利」と感じる人が6割を超え好意的に捉えられている。ただし、チャットボットについては「解決しないときは、他の解決手段(有人チャット、電話番号など)を提示してほしい」という人が7割と高く、異なるチャネルを適切に連携させて問題解決に導くことが重要といえそうだ。


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