〔2023/9/28〕ベルシステム24、養豚経営支援システム「Porker」を手掛けるEco-Porkと新サービス創出に向けた資本業務提携契約を締結

 ベルシステム24ホールディングス(以下、ベルシステム24)と、養豚業界のDX化を推進するスタートアップ企業のEco-Pork(本社:東京都墨田区、神林隆社長)は、ベルシステム24が持つ「ヒト」の力と、Eco-Porkが持つ「テクノロジー」を掛け合わせ、養豚現場の課題を解決する新サービスの創出・展開に向け、資本業務提携契約を締結した。本件は、ベルシステム24の「中期経営計画2025」でテーマとして掲げる「New BPO」における新たな取り組みの1つとなる。
 日本における食料自給率は2021年では38%となり、先進国の中で最低の水準となっている。養豚業においては、生産者数は減少の一途を辿る一方、持続的な生産を営んでいくために、経営の規模拡大が進んでいる。そのため、従業員一人当たりが管理する頭数も増大し、養豚現場では業務効率化が喫緊の課題となっている。
 このような背景の下、ICT・IoT・AIを駆使した養豚の生産性改善に取り組み、市場シェア約10%を超えるクラウド型養豚経営支援システム「AI Farm Manager Porker」(以下、Porker)を提供するEco-Porkと、1,000社を超えるクライアント企業の約3,000の業務を運用するベルシステム24の知見を掛け合わせることで、食料問題という社会課題の解決に向け、共同で養豚業界、畜産分野の業務効率化に繋がる新しいサービスを開発・提供を目的とした提携に至った。
 養豚現場での作業者の業務は、「現場作業」「事務処理」の2つに大きく分けられる。「現場作業」は、豚の観察、飼育現場の営繕など生産性に直結する業務が多く、熟練した人で無ければ時間がかかる作業がほとんどだ。
「事務処理」は、作業記録といったデータ入力などにより全体を数値管理し、農場内で情報共有することで生産改善に繋げる重要な業務だが、現場作業者にとって日々の作業記録にかかる時間の捻出が負担になっている。
 今回、ベルシステム24とEco-Porkは「現場作業者のコア業務時間の創出」を目指し、新たなBPOサービスとして提供する。具体的には、「事務処理」のうち、「Porker」への初期データ移行・日々の入力代行や、養豚現場に設置したAIカメラ(以下、AI豚カメラ)を通じて夜間の遠隔監視や在場頭数のカウント、異常検知など「テクノロジーと人の力」を組み合わせることで、効率化と高信頼性を実現する。
 AI豚カメラに代表されるEco-PorkのAI開発を加速するため、画像や映像のアノテーション付け等の前処理業務や「Porker」に蓄積される膨大なデータの統計分析をベルシステム24が支援する。将来的には、生成AIを用いて日々の作業記録や成績などの飼養結果レポートの作成自動化や現場の生産性向上を実現するAIアルゴリズムを共同開発するなど、効率的で環境負荷の少ない養豚経営の実現を目指す。
 今後、両社の知見・技術を融合し、養豚業界での新たなビジネスの創造、価値の提供を進めるとともに、養豚分野を皮切りに他の畜産業や他農業分野へ展開していく。ベルシステム24は養豚を含めた一次産業を重点分野に位置づけ、売上50億円規模の事業創出を目指す。


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