〔2024/6/24〕ジェネシスとLighthouse Works、視覚障害者のキャリア機会拡大に向けて提携
ジェネシスとビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)ベンダーのLighthouse Worksは、視覚障害者(B/VI)のキャリア機会の世界的な拡大に向けて提携した。両社は共同で、視覚障害者がコンタクトセンターの労働力として活躍できるよう、どの企業でも導入できるアクセスしやすいエクスペリエンス・オーケストレーション・ソリューションを提供する。
世界保健機関によると、全正解で少なくとも22億人が近視または遠視の視覚障害を持っている。厚生労働省の報告によると、日本においても身体障害者の雇用事例21,914件のうち、視覚障害者の雇用はわずか1,499件(6.8%)、そのうち重度の視覚障害者は782件(3.6%)に過ぎず、視覚障害者の雇用率が非常に低いことがわかる。
こうした状況にある視覚障害者の雇用を促進するために、Lighthouse WorksはEquiVistaをGenesys Cloud向けに提供開始したLighthouse Worksとジェネシスの取り組みは、イノベーションによる人中心のアプローチを通じて、支援が必要な方々をサポートするという両社のコミットメントを前進させるもの。
Genesys Cloudに関するLighthouse Worksの経験を基に開発されたこの新しいアプリケーションは、世界中の企業に、個人の視覚能力に合わせてカスタマイズできるシンプルなユーザーインターフェースを提供する。EquiVistaは、Jobs Access with Speech(JAWS)スクリーンリーダーソフトウェアを組み込むことで、ワークフローを自動化してより効率的な作業を可能にし、視覚障害者の方々がGenesys Cloudを使用してシームレスに顧客と対話できるようにする。
EquiVistaは、テクノロジーとアクセシビリティがグローバルビジネス戦略の最前線にある時代に適合するもの。Forresterによれば、北米の回答者の62%、ヨーロッパの55%、アジアの63%が、アクセシビリティへのトップダウンのコミットメントを報告しており、そのコミットメントを実現するための取り組みが進行している。
複数のグローバルイニシアチブが障害者の障壁を取り除くことに焦点を当てており、カスタマーエクスペリエンス市場におけるEquiVistaの提供は重要となる。国連総会で採択された2030年の持続可能な開発目標(SDGs)には、2030年までに障害者を含むことを目指した17の目標があり、雇用と教育に重点を置いている。日本では、障害者の法定雇用率が今年4月に2.3%から2.5%に引き上げられ、2026年4月までにさらに2.7%に引き上げられる予定。この変化により、企業は障害者を労働力としてよりよくサポートし、統合することが期待されている。