〔2025/4/23〕J.D. パワー、2025年カーシェアリングサービス顧客満足度調査結果を発表

 CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関であるJ.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、木本卓社長、略称:J.D. パワー)は、2025年カーシェアリングサービス顧客満足度調査の結果を発表した。
 本年の総合満足度スコアは667ポイント(1,000ポイント満点)で、前年調査の690ポイントから23ポイント低下した。前年調査でも総合満足度スコアは12ポイント低下しており、この2年間で満足度低下に歯止めがかかっていない。
 ファクター別に前年と比較すると、すべてのファクターで評価が低下しており、特に、総合満足度に対する影響度が最も大きい「各種料金」では-25ポイントの低下となった。
 年に1回、国内のカーシェアリングサービス利用者を対象に、カーシェアリングサービスの利用状況や各種経験、満足度を聴取し明らかにする調査。今回で9回目の実施となる。
 総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。総合満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が大きい順に以下の通り(カッコ内は影響度)。
 「各種料金」(33%)、「サービスメニュー」、「車両」(共に21%)、「予約(ウェブページ/モバイルアプリ)」(20%)、「コールセンター」(5%)。
 2025年カーシェアリングサービス顧客満足度調査結果ランキングは以下のとおり(1,000ポイント満点)。
1.TOYOTA SHARE 744ポイント
2.オリックスカーシェア 708ポイント
3.三井のカーシェアズ 684ポイント
4.タイムズカー 654ポイント
調査平均 677ポイント 
 「料金体系がわかりやすい」、「月額基本料金が妥当」といった回答が昨年より減少しており、料金に対する納得感を持つユーザーが減少していると推察される。また、次に影響度が大きい、ステーションの利便性や車両数といった評価の「サービスメニュー」は-22ポイントの低下となった。
 ここ数年、多くの事業者がステーション数や車両台数の拡大に取り組んでいるが、「サービスメニュー」の詳細評価を見ると、「ステーションの利便性」に関するスコアの低下が顕著だった。
 カーシェアの利用目的は「旅行」が最も多く(44%)、前年比で4ポイント増加している。また、よく利用するステーションの立地では「旅行先、出張先の駅や空港近く」が前年より増え、約2割に達しており、地方都市や観光地での利用も拡大していることがうかがえる。
 しかしながら「旅行先、出張先の駅や空港近く」のステーション利用者の満足度は前年比で大幅に低下している。地方ではステーション数が限られ、旅行需要は特定の時期やエリアに集中しやすいため空車不足が発生しやすく、結果としてステーションの利便性評価の低下を招いていると考えられる。
 一部の事業者では、駐輪スペースを設けるなど自転車での来場が可能なステーションを展開していることを受け、本年調査より「ステーションまでの主な移動手段」に関する設問を追加した。
 よく利用するステーションの立地が自宅周辺または自宅の最寄り駅近くの場合に、「自転車」を利用する割合は14%と一定数いることが明らかとなった。また、これらの「自転車」ユーザーの総合満足度スコアは693ポイントで、「徒歩」ユーザー(668ポイント)より高いことが確認された。自転車でのアクセスが可能になることで、利用できるステーションや車種の選択肢が広がり、利便性が向上し、高い満足度につながっていると推察される。
 カーシェア事業者にとっては、駐輪によるトラブルや接触事故などのリスクを踏まえた安全対策に配慮しつつ、自転車でのアクセスの受け入れ態勢を整備することで、満足度の向上や商圏の拡大が期待できると考えられる。


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