〔2026/9/8〕RightTouch、AIアシスタント機能「QANT Web AIアシスタント」で三菱UFJ eスマート証券のコンタクトセンター高度化を支援

 エンタープライズ向けにAIコンタクトセンター基盤を提供するRightTouch(本社:東京都品川区、長崎大都社長)は、三菱UFJ eスマート証券のAIを活用したコンタクトセンター高度化を支援するため、QANT Webの高精度な施策を効率的に出すためのAIアシスタント機能「QANT Web AIアシスタント」の提供を開始したことを発表した。
 三菱UFJ eスマート証券は、2025年1月に三菱UFJ銀行の100%子会社となり、同年2月1日付で旧auカブコム証券から現社名へ商号変更。2026年3月には200万口座を突破するなど、顧客の裾野を急速に広げている。今回のQANT Web AIアシスタント活用を通じて、デジタルとリアルの双方で「迷わず快適に利用できる」サービスの実現を目指す。
 本施策の導入効果として、債券商品に関する問い合わせ対応領域では、公開後1週間で年間換算約400件相当の問い合わせ削減効果を確認しており、早期に成果を創出している。
 インターネット証券は、PC・スマートフォンの普及などにより、かつて一部のプロのものであった投資の世界を、誰もが日常的に行える環境へと変化させてきた。さらに、NISAの拡充をはじめとする制度改革により、「資産運用立国」に向けた機運はかつてない高まりを見せている。
 一方で、顧客の大切な資産を預かる金融機関として、フィッシング詐欺などへの対策強化が不可欠であり、多要素認証の導入など、一定の利便性低下が生じている側面もある。こうした中で、インターネット証券には、安全性と利便性を高い次元で両立し、快適な投資環境を提供する役割が求められている。
 三菱UFJ eスマート証券は、毎月数多くの新規口座開設し、2026年3月に200万口座を突破。口座数の伸長にあわせてお客様サポートセンターのオペレーター増員も進めてきた。
 一方で、大きな相場変動時や新たな不正アクセス対策の実装時、システム障害時などには、一時的に入電が増加し、お客様サポートセンターの応答キャパシティを超え、つながりにくさや待ち時間の長さが課題となる場面が生じていた。
 こうした課題に対し、お客様サポートセンターの体制強化に加え、Web上で迷わず取引できる導線の改善や、自己解決を支援するデジタルサポートの拡充が重要であると判断し、RightTouchが提供するQANT Webを活用してきた。
 三菱UFJ eスマート証券は、不正アクセス対策としての二要素認証導入をきっかけに、QANT Webの活用を開始した。当初はログイン・認証手順に関する問い合わせがお客様サポートセンターに集中していたが、その後NISA移管や確定申告など問い合わせの多いテーマにも施策を拡大。
 QANT Web経由のログイン成功数が増加するにつれ、お客様サポートセンターへの入電も徐々に落ち着き、自己解決を着実に支援できているという手応えを得ている。
 一方で、運用上の一番の課題は人的リソースの制約であった。限られた人員・時間の中では、二要素認証やNISA移管といった顕在化済みの課題対応にとどまり、施策は受動的にならざるを得ず、効果検証や改善にまで十分に手が回らない状況にあった。
 潜在的な課題にも先回りしてアプローチするには、施策の質を高めるだけでなく、まず検討できる施策の量そのものを増やし、実行・検証・改善のサイクルを迅速に回せる体制が必要であった。
 こうした課題を背景に、三菱UFJ eスマート証券は「QANT Web」の新機能である、高精度な施策を効率的に出すためのAIアシスタント機能「QANT Web AIアシスタント」の活用を決定した。AIをパートナーとして活用しながら、施策立案・運用の量と質を同時に高めていく。
 これまで人の経験・知見に依存していた課題分析に、AIならではの客観的な視点を掛け合わせる。データに基づく多角的な示唆を得ることで、人の目だけでは見落としていた潜在的な課題の発見や、より精度の高い施策立案につなげる。
 これまで少人数体制では施策数に限界があったが、AIが仮説や改善案の創出を大幅に増やすことで、検証できる打ち手が増加。実行・検証・改善のサイクルを高速で回していく。施策の量とスピードが高まることで、改善の加速にとどまらず、組織内の経験・ノウハウの蓄積も一層進んでいく。
 立案や分析の初動をAIが担うことで、担当者がゼロから考える時間を削減。意思決定や優先順位付けといった、人にしかできない付加価値の高い業務に時間を充てられる体制を実現する。
 こうした施策立案・運用の進化が目指す先は、お客さま体験の向上。インターネット証券では、口座開設やログイン、各種手続き、取引、税金関連など、顧客がWeb上で自己完結したい場面が数多くある。顧客が迷っているタイミングで適切な案内を届けることで、不安やストレスを軽減し、安心してお取引いただける体験につなげる。
 三菱UFJ eスマート証券は、QANT Web/QANT Web AIアシスタントを単なる問い合わせ削減の手段ではなく、サービス全体の価値向上を支える基盤と位置付けており、自己解決率の向上や呼量削減・ノンボイス比率の向上を通じて、最終的にはお客さま満足度の向上を目指す。
 債券の取扱商品拡充に伴い、新たに債券を購入する顧客が増加した。それにより、「購入手順がわからない」「税金関連の手続きが複雑」「専門用語が多く理解しづらい」といった基本的な問い合わせが発生していた。しかし、上述の人的リソースの制約などにより、これまでその実態は可視化されていなかった。
 QANT Web AIアシスタントが、債券関連のページ経由での問い合わせの急増と、「債券TOP」「債券取扱銘柄」「債券銘柄詳細」「債券買注文」の各ページ間を行き来する回遊行動を検知。そこから、新商品追加後に初めて債券を購入するユーザーに、購入手順に関する迷いが生じているという仮説を立て、施策案までAIアシスタントが作成した。
 この施策案をもとに、企画担当者の工数は実質1人日程度で、該当ページにQ&A形式のサポートアクションを設計・公開できた。
 結果として、AIアシスタントが提示した課題仮説と施策案をほぼそのまま活用できたため、担当者の稼働は施策の骨子づくりではなく、専門性の高い債券分野について債券チームへのヒアリングや内容確認・すり合わせに充てられた。
 施策公開から約1週間で、問い合わせ削減効果を7件確認。年間換算では約400件の削減が見込まれる結果となった。
 まだ取扱商品や全体の問い合わせに占める割合が大きくはないため、新商品の拡充などによる影響を捉えることが難しい状況でしたが、AIアシスタントがWeb行動データから変化を検知し施策立案することで、導入前に2~3営業日かかっていた工数が1営業日に短縮し、少ない工数で早期に施策を打つことができた。
 AIアシスタントが債券に関する課題を可視化し、迅速に施策を打てることが実証されたことで、商品部門である債券チームからは、今後の新商品拡充で想定される問い合わせに対し、公開前から先回りで施策を用意したいという相談が寄せられるようになったほか、既存の古いFAQコンテンツについても債券チームが自主的に見直しを進める動きも出てきている。


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